あ、いつもかそあくのネタとかはマンスリーが発表された時点でポンと描く感じなのですが、それは割と普段から言いたいことを貯めておいて、キーワード的にこれが言えるかな、が出て来たら出して来る感じなのです。毎回割と適当ですが案外ネタのため時間はかかっているのですよー。
仮想悪夢研究会 今度は2パターンあります
「と、言うわけで今回のかそあくは話として2パターンあるぞ。マンスリーは宇多田ヒカルだが、本人のイメージから話を膨らませるバージョンと、お母さんの話に行くバージョンな」
と、Rがいつものように宣言した。
「本人のイメージって?」Fが相槌のように首をかしげる。
「歌のイメージとして、オシャレってのがあるだろ。若干作者の苦手分野きたぞ、って感じだが。そんなわけでミステリのオシャレという方向に持って行くと、どうだってやつだ」
んーと、とTはしばらく考えて疑問形で返す。
「って言うか、オシャレなミステリじゃダメなのか?」
「オシャレなミステリっていう言い方するとなんかトレンディドラマ的な、刑事が恋愛せにゃならんのかって感じにならないか?」と、A。
俺たちにはオシャレはよくわからん、と、Rが居直る。
「それでいうと都会のミステリって感じだが、最近の新本格とかあんまり田舎行かないだろ。なんとなく」
「それもそうね。館とか出すにはやっぱりある程度の年齢もいりますしね。」
「まあ十角館とかは関係者の持ち物ってことで大学生のサークルのでも館でてきたけどな」
「そうそう、身内にお金持ちのおじさんがいる、とかそういうパターンね」
と、Fはいうがそのパターン以外で大学生の集まりに館が現れるパターンはあるのだろうか。と、他の三人は思った。大学生の集まりに館は普通にちょっと不自然だ。
「で、まあミステリのオシャレに行くわけだが、結構ミステリのオシャレってミリタリーに行くこと多くないか?」
「いっとき流行ったわね、ミリタリーワンピース」
「飯島くんの迷彩ズボンってのもあっただろ。」
「ミリタリーファッションね。以外と萌えっ子が着てるみたいなダッフルコートってロシア軍のコートからきてるっていう話が。普通の服もミリタリーから結構きてるわよ」
「セーラー服も海兵隊だしなあ」と、R。
「女子の服がミリタリー仕様なのはどういうことなんだろう」眉間にしわを寄せて、T。
「単純にデザインとして可愛いんじゃない?それ以外の意味があったらちょっと怖いわ」
素っ気なくいうFの後ろでなぜかRがうらめしやポーズをとりながらいう。
「洗脳ー洗脳ー、知らんうちに色々洗脳ー」
「…また変な替え歌を…まあでも全ての新聞は偏っている、だのメディアの偏向報道、だのそんなネタも結構あるよな、最近」
「そんなこと言い出したら右だの左だの憲法9条がどうだのそんな話になっちゃうぞ」
と、いうRの言葉に自分からネタ振ったんじゃないか、とAが肩をすくめた。
「んじゃ、Bパターンの藤圭子の話に行くか。」
そね、とみんな異論はなかった。そんなわけでBパターンである。
「それこそ、藤圭子って「自殺」でしかも歌が「私の人生暗かった」だろ?そこから来るとどんだけ暗い人物が出て来るんだって思うじゃないか。ところが、藤圭子のインタビュー集見てると全然暗くないんだよ」
若干声のトーンを落として、R。
「むしろ、結構言いたい放題系というか」
「さっきの話ともちょっと重複するけど、これによるとだいぶマスコミがひどいみたいな感じよね。」
「そうそう、外国の歌手とかもさ、成功しても幸せだとは限らないどころか、むしろそれをしたせいで転落人生みたいになってたりするっていうやつでさ」
「成功してお金がっぽがっぽイコール幸せって図式がだいぶずれて来るよな」
「それだけ世界は平たくはないっていうことだ。」Rにしては重いつぶやきだった。
「人の人生なんて所詮他人の言うことでゴロゴロ転がされちまうもんなんだよ」
「最近はネットがあるから余計よね。その上に右向け右なものだから」
ため息気味に、Fも呟きのような声になる。
「少しでも叩きたい要素あればみんなで叩く癖がついてるからな。その叩きたい要素もでっち上げかもしらんのに」
「本当に藤圭子のはスキャンダルでっち上げだったらしいからな。」
「結局みんな面白いように書きたがるものね。で、なくなったらなくなったで私の人生暗かったが引っ張り出されて」
救いねえなあ…とTも呟く。
「まあ、そう言うことにならないためには極力人の言うことは耳に入れないことだな。それしかない」
「人の風になびいてちゃいかんわけだ」
「特に悪口系な。みんな悪口は言うもんだぞ。言われないようにすること自体が無茶な相談だからな」
「完璧な振る舞いなんてないわけだし」
「そうそう」
「まあでも、ミステリの登場人物って大体私の人生暗かった、だよなあ」
あまりにRのまとめのセリフが急かつ的確すぎて、みんなちょっとこけた。
「そ、そう言うまとめか…」
「ま、まあいいけど…」
ブツブツと体勢を立て直そうとするTとAが目に入っているのかいないのか、他の二人は青空に目をやっていたのであった。(終)
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