にざかな酒店

ダブリュの手劇

よく考えたら(考えんでも)これじゃん、右手の筋肉痛…!
そっか、にゃんこ痛だったのですね…。
猫といるとちょっとしたことでふふっとなったりふわふわしたり、かわいいなあなのですが。
別名、いじめられた右手が喜んでいる、でよろしいでしょうかー。

まあ新年から新シリーズのネタが色々ありますが、チミチミと消費して(?)いきますね。
ってか、右手まで筋肉痛じゃ部屋の掃除はいつするんだ。全く。

続きでこないだの新シリーズ、続きですー
死ヌ女 おにぎりとカップスープ

「だからー、もう泣くのやめてご飯作ろうよー、うーさん」
彼の名前はクラール・シュナイダーであることは聞いたが黒魔術士っぽいのと名前以外は以前変わらない。そんな何も知らない相手のために何で蘇ってまでご飯を作らねばならぬのだ。
逃げ出そうにも家の周りは白銀の世界である。遭難、確定なのである。
イエティなんぞと浮気する気にもならない。
「えーん、もうやだー」
「っていうか、前回買ったおにぎりも手つけてないじゃないか」
そう、なぜかうーさん(仮名だが)はゾンビなのにお腹も空くのである。
「この世界のおにぎりなんて絶対普通じゃないー…て、あら?」
和風ツナマヨと、梅おにぎりではないか。
普通に知ってる銘柄である。イエティのいる世界なのに。
いやいや、銘柄知ってても味がとんでもなかったりとか、するかもしれない。
むむ、でも…
「カップスープもつけようかー?」
「………それならいただこうかしら…」
以外におにぎりもカップスープも普通の味だ。うーさんはとりあえずホッとした。
まあ、現代日本だって、かなり銀世界なところは銀世界だ。積雪2メートルも普通だ。うん。
「で、うーさんは得意料理は何なのかな。。」
嬉しそうにクラールがいう。
っていうか、食べたばっかでまたご飯の話かい。
「まだ生前の記憶がないのですわ。微妙にしか。」
「えー、じゃあこれ何?」
「おたま」
「これは?」
「包丁」
うーん、とクラールは腕組みした。そして、ぽん、と。
「これなら大丈夫、そのうち思い出すよ!」
「あなた、ふざけてるの?調理道具くらいわかりますわ!」
思わずグーの鉄拳が出てしまった。
クラールはよよよっと倒れ。
「痛いー」
「痛いのはこっちもですわ…」
っていうか、右手がボキッと折れてしまった。所詮、私はゾンビ。か弱いのですわ…。
か弱い私はこの男の言うこと聞いてご飯を作るしかないのですわ。よよよ。
「えーん」
「だから何で泣くんだよう。せっかく綺麗な服も揃えたのにー、ぼく、頑張って縫ったんだよーコスプレ衣装」
うーさんはピタリ、と泣き止みクラールをにらんだ。
「何でコスプレ衣装ですの」
「いや、だって一応異世界ものだしそれらしい服着てた方がいいかなあって」
「誰に見せびらかしますの、このワールドで…」
「それは僕に見せびらかすんだよー、君、嫁ちゃんだから」
「わーん」
見知らぬ男の嫁ー。私がー。
「泣かないでー」
「って言うか、あなたオタクですの?」
「そりゃだって、僕、体毛ツルンツルンだし、二次元の女の子しか相手してくれない…」
だからその世界観がそもおかしいだろうが!!と、からだから発するオーラで言っていたらしい。
「二次元全否定しないでよー、それなりにいいんだよ、二次元」
威張るな。
って、まあ、三次元がモッシャーイエティじゃそうなるかもしれない。うう、怖い話だ。
「まあまあ、カップスープ飲んで落ち着いて。」
「ううう…」
まあゾンビだし、健康は気を使わなくてもいいかもしれない。だったら、移動コンビニあるって言う話だし、うまいことご飯くれ攻撃かわし続ければ、まあそれはそれで何とかなるか…。
「そういえば、あなたはどうして自分ではご飯作らないのですか?」
よくぞ聞いてくれた、とクラールは仁王立ちした。
「それはね、劇的に料理センスがなさすぎるからだよ。」
からだよ。じゃないー。
「はあ…」思わずうーさんはため息をついた。
「焦げ焦げファイアーとか、なまなまでろーんとか」
何だか必殺技のようだ。威張れないが。
「だから、あったかい愛妻料理、作って欲しいなー、って」
上目遣いで見ても、私はうまいこと逃げて作らない予定ですからね。と、うーさんは初めてニッコリと笑った。
「わ、わーい笑ってくれたよ。。嬉しいなあ。」
単純に喜ぶクラールに、なぜだろうか心の奥がツンとした。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ネタ、小説」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事