結局なんとなくいつも通りなのでした。
やっぱりこれ(いつもの四人)が一番安定するのよね。
では続きでどうぞ。
仮想悪夢研究会 ビギンは男の人三人組なので
「ってことで、マンスリーはビギンー。男三人組バンドのマンスリーに合わせて今回のかそあくは男三人組で女の悪口増量で行こう!と思っていたのだがー」
それはどう言うことやねん、と言うツッコミをする間も無く、Rが広げた右手の向こうからF登場。
「あのね、男の人三人で女の人の悪口なんてちょっと無理がある設定よ。だいたい女の人の悪口とか女性差別とか女の人の方が好物なんだから。椎名誠さんだって活字中毒者の味噌蔵かなんかで女性誌の女の人の悪口特集は人気あっておっさんたちがこれだから女はアホよのうと言いつつ女性誌作ってるのだ、って言ってたじゃない」
おおう、と仰け反るT。
「なんとまあ…かそあくに珍しい長いセリフをありがとうF。」
「お疲れ様だな」
Aも軽くため息をにじませつつ、言った。
「え、このまま女性差別の話言っちゃうの?」
とのRの言葉に「いえいえ」とFは手を軽く降る。
「そこまで私もアホじゃありません。この話するなら美人戦記の美也ちゃん呼んでこなくちゃ」
彼女たちは友人であると言う設定である。男たちはうーん、と三人揃って腕組みしつつ。
「あー、うーん、まあいいけどな。たまにはゲストいても」
「なにせこの会一回も欠員も出なけりゃゲストもいない超安定の会だから」
「たまには変化あってもなあ…」
はいはい、とFはニッコリと微笑んだ。
「でも美也ちゃんは今回来ませんから」
「なんでー?」
「ビギンといえば沖縄三人組、海の歌も多いと言うことで、海とミステリは相性が良いでしょう。ま、そんなわけでいつも通りに行きましょうよ」
えーえーえー、と微妙にメロディを作りつつ、Tが反論する。
「海とミステリは相性がいいって、それミステリと相性がいいのは寒い海だぜ?沖縄のあったかい海は違うんじゃないのか?」
「ああ、でも坂木司のジューシィホテルだったか、沖縄ミステリもあっただろ」
的確にツッコミをくれるAにちょっとがっくりくる、T。
「そういえばありましたねえ…」
「海とミステリ、かあ。イルカが犯人とかもなかったか?」
「あー、うん、ネタバレだけどあれ。田中啓文さんのにあったなそんなのが。微妙にミステリとも言い難い話だったけど、どんでん返しとしては秀逸だった」
「そいえば浦賀さんのにもイルカは出て来てたわ。萩原重化学工業ものだったわ」
「あー、あったあった。イルカと恋愛してなかったか、あれ」
「イルカと恋愛…。」
おうむ返しに、ただ一人読んでいなかったAがあまりのネタに頭痛を堪えている。
「いやいや、Aさんよ。人外と恋愛なんて今時珍しくもなんともありませんぜ」
と、軽い調子でR。
「ちょっと前くらいから漫画は妖怪と恋愛だの人形と恋愛だのバリエーション豊かな恋愛相手に囲まれておるわ」
「人形は割と昔からあるが…妖怪も…でもイルカはちょっと…」
「でも人魚ってジュゴンが元とか言われてるじゃない。ジュゴンって割とアザラシ的よ?」
「いや、まあ。ええと、人形っていうと、「純喫茶一服堂の四季」のあの短編がすごくないか」
「ネタバレきた!でもあれはすごいネタだよな」
「人形自身の正体があれだよな。あれは」
ネタバレにつき、多くを語れませんのであれなんです。あれは。
「それで言ったら京極の妖怪シリーズにも、ちょっとそれに近いのが」
「ああ、剥製か。あったな、それも」
「動かない「人」か。まあ、そこにはたくさんの詩情がこもるんだろうな」
「ちょっと最近はやりの投影も入ってるわよね」
「ところで、Fよ。君ってリカちゃんとかバービーちゃんとか、そんなん持ってた?」
持ってたかもしれないけど…とFはしばし考え。
「記憶にございませんわね。シルバニアとかそっちだったかも」
「リカちゃんとかバービーちゃんとかあんなスタイルいい理由ってなんなんだっていう話が昔あってさ。それって、昔は実はそういうのはおっちゃんたちのすけべなおもちゃだったからっていう話なんだけども」
コソコソというRの言葉に、ああー…と、ため息に似た音を漏らす一同。
「っていうか、あの、成金おばちゃんのザーマスとかってのも元は花魁の言葉だったとかっていう、そんな説にも通じる色々…」
うーん、話が一番最初に戻ってきた、と、唸るA。
「それってなんていうか、「そらーと君との間にはー」を「オートコーとオーンナーのあーいだーにはー」に歌い変える感じじゃないか」
「暗くて深~い川がある」続けて歌うR。
「あれ、なんか違う?」
「まあ、そんなわけでお後がよろしいようで。こんな話一朝一夕で結論の出る話じゃないわね」
本当だよ、とうなずく一同。幕。
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