朝バージョンより文増えておりますよー。注意。っていうかこみやんがうっかり大暴走しました。オッケー?次の話として分けて書こうと思いましたがこの分量なので普通に追加モードなのです。っていうかいつ死ねも大概チミチミと加筆加筆が言ってないのについておりましたがね…!もうちょっと考えて書けという話で。
話とかネタのストックとかチミチミ出してくる人えらいよね。私、無理…。
できたものは割とインスタント的にザクザクと出てきます。(笑)
ああ、そういえば右手の鳥ってずっと水面下で進んでて最後の方だけだっとくる感じでしたね…!
そういえば。そういえばっていうかこれだけずっと未発表だったんだけどな。
そんなわけでまだ展開的に常春ですのでヒロインの天然を十分にお楽しみくださいというモード。
ところで、貴志美さんの女好きって私の中では当たり前だったんですけど、みなさん意外だったかもしれないですねえ…。悲劇のヒロイン街道まっしぐらのはずのヒロインが女好きっておかしいか。そんなにおかしいかなあ。(笑)
しかし本当にこの書き方だとサクサク書けてしまうのですが、本当にちゃんとした小説形態じゃなくて詩かなんかみたいな描き方になっているのでもうこの時点でネタバレが激しいことになっております。
いや、この書き方じゃ本当にだいたいみんな展開がわかってしまうではないか。
誰かさんの正体ってもうすでにみなさんバレバレですよね。なことに(笑)
いつもの書き方(エチュード小説式)じゃ作者もあんまり先を知らないので(なにせキャラが自動的にどんどん動いて勝手に話になる)ネタバレもほとんどないけど今回ばかりはしっかり最後まで知ってしまってるので作者も口がかるーいーぞー。困りますねえ…本当に。
と言いつつ、今回のは原作になかった展開も結構盛り込んでるので(貴志美さんの救急セットとか藤村さんに叱られてるとか)日常生活が潤いすぎというかありえない事態になっております。もはやリアリティってなんぞや。いいの、詩だからこれ。詩なんだからおかしくていいの。と開き直らなきゃいけないモード。うっかり。
あ、そうそう。いつ死ねのその後の補足説明として割と作者的には重要なエピソードが。
あの事件の後、「空斗の部屋は魅厘さんの有無を言わさぬ実行力により、改修工事が入りました」
こんな部屋もういっそ工事しなきゃたまらんやろうってことで本人はその気ないのにほとんど無理やり。
魅厘さん的にもうあの事実というか部屋耐えられなかったらしい。
その間どこで寝ろっていうの、客間の拷問部屋ですかっと本人かなりの嫌がりぶりだったのですがあんなことしたんだからそのくらいの罰は当たり前!ってことでサクッと。
しかし魅厘さんは超能力者は騒音に弱いという真実をすっかり忘れていたので、しばらくの間改修工事の騒音でめっちゃめちゃ悪夢を見続けてさらに激務。すっかりへろへろになっていたとか。
だからいいって言ったのに…と空斗は力なくつぶやきましたが(流石に拷問部屋に寝かされているプラス騒音で彼もかなりへろっている)だからってあんな部屋ほっとけるか!私は正しい!!と開き直る女前な魅厘さんなのでした。
誰のせいでしょうねー、本当に誰のせいでしょうねー、ああ、かわいそうな魅厘様…と双子の合唱を聞きつつ彼は海より深く反省しましたとさ。みんなちょっとへろりつつ、めでたし。
短歌短文リメイク 右手の鳥2
「人に使えない音を使うって超能力者はコウモリ?」
言い忘れていたが。俺は若干普通じゃないバイトをしている。母親が2年前に亡くなってちょっと先立つものがなくなってしまったのだ。最終手段としては母親は結構お嬢様だったので祖父に頼るという手があるのだが、どうもあの爺さん俺のこと嫌いみたいだし、本当に最終手段ということでとってある。ならば大学なんて通ってる場合じゃないのだが、そこはそれ。まあ、普通じゃないが楽に稼いでいるので良いのである。そのバイトっていうのが、超能力研究所のバイトの被験体、だ。
単にちょっと謎の音を延々聞かされるだけってやつなのである。らくしょーらくしょー。
「世界がおかしいと俺は思わないおかしいのは人間だけだよ」
まあこうなったことを俺は特段悔やんでもいないのであった。母親が病弱なのは昔からわかってたし。ただ、もうちょっと生きてくれるとは思ってたけど。なんてことを聞きながら超能力研究所の信野永路(しなのえいじ)さんの話を聞く。
なんどもいうけど、超能力っていうのは音なんだ。世界に最初あったのは言葉だっていうだろ。音。振動。摩擦がなければ紙にものが描けないっていうテスト知ってる?まさにあれなんだ。
超能力者は人が使えない音を使って能力を使っているっていうのが、この研究所の考えで。
その振動数を体験させれば超能力が身につく、かもしれないっていうのを今しているんだ。
鳥野君、君は優秀だと思うよ。だって君。
「インスタントのコーヒーが毎回味違うなんてそんな馬鹿な」
普通にインスタントコーヒー入れてるのに、こんなに毎回味が違うなんて不思議すぎる。
君にはきっと不思議な力があるんだ。
そうですか…そうかなあ、コーヒーの味が違うくらいでそんなに覚醒するか??
この人いい人なんだけど毎回オーバーなんだよなあ…メガネ輝いてるし。と思いながら自分で入れたコーヒーを飲む。うん、今回のはすごい苦い。普通に毎回スプーンで入れてるだけなんだが。また諒子にネタにされてしまう、なんてことを考えながらバイト時間は二時間そこら。本当に楽勝のバイトだ。高額だしv
お金がなくなると、って何かの曲であったなあ。本当に、金は必要だよ。この世の中は。
「石削る夢 黒い硝子のような瞳で彼女は殺戮を」
二人。もう二人も殺した。この能力で。
超能力って使ってみるとすごいよね。本当に、出会っただけで人が殺せる。
今の所、警察さんとか強請ってくる目撃者とか、そんなものにも会っていない。いや、屋敷で警察はみるけど。一応味方だし。まさか私がこんなに悪い子だとは思わないでしょう。
あれ、ちょっとウキウキしてるような。おかしい、こんなはずじゃ。
でもいい。
この闇は黒い硝子。こんこんと小石を蹴る。子供みたいな遊び。
世界の硝子私を映す。
反射、反射能力だという、私の能力は。「人の恐怖を反射する」と。その恐怖に勝てず彼らは死ぬ。ならばお母さんが味わった恐怖に近いものだろう。もう一人の私の方は「人の痛みを癒す能力」なのに。反射と同調。繰り返して。繰り返して。
「好きな人をネタにして彼女は彼女に叱られるそりゃあ」
翌日。諒子と藤村がなんか話してるなー、と思ったらどうやら諒子は文化祭で配る冊子用のネタに萩教授を使おうとしてたらしい。んで、叱られたと。
何が日常の謎委員会よ。
日常はおもちゃじゃないし人はおもちゃじゃないわ!
あ、ミステリ好きにはそれ言われると辛い。藤村ああ見えて文系じゃないらしい。
おもちゃじゃないけど、面白くない?
面白くない。ネタにされて面白いのは頭空っぽの人間だけよ、あなたは空虚だからネタが響くのよ!頭が空洞だから音がわんわんなってるだけよ、いい加減気づきなさい!
聞いてる俺もちょっと引いた。そ、そこまでいうかー。っていうかどんな表現だ。どんな。
ええーん…。藤村さーん…。
と、諒子は泣いて帰ってきた。あわよくば藤村さん仲間に入れようと思ったのにーー。無理だよ。どう考えても。
えーん、トリノくーん。藤村さんがいじめるー。
別におもちゃっていうか…おもちゃにしてないけどおもちゃだよね?
あんな言われ方されたのに。
諒子、反省の色、なし。
っていうか俺もおもちゃ扱いか?キッツイなあ…。
え、トリノくんは。…ん、うーん…?やっぱりおもちゃかな。いると楽しいし。
おい。
だってトリノくんって謎のワンダーランド状態だもん。
うーんー、まあ、確かに。っていうか、いいけどな。
そういう諒子の男女問わずモテてるはずのに微妙に嫌われる感じな。
しかもモテるのに全然人の顔色みんしな。
一部の女子面白いくらい諒子毛嫌いしとるからな…とはいえ、こないだみたいに階段から落とされるくらいのはちょっと気をつけたほうがいいんじゃないかと思うが…。
びっくりしたな。あれは。声もなく飛んでたからな。
結局あれは下をたまたま通ってた皆月が初めてアオレンジャーしたんだっけ。
びっくりした、なんで貴志美さんがいきなり降ってくるの。
わ、なんだか初めてアオレンジャーだね。
やっぱ、諒子ってなんか感覚、変じゃないか?の、割にはいつも救急セット持ち歩いてるし。
アオレンジャーって割と好きなんだけどいつも私の救急セット無駄に使わせるからなあ…。
とかなんとかいつもぶちぶち言っている。
だったら別に絆創膏とかいちいちくれなくていいのに。別に俺ほっといても治るよ。
だめだよ、こないだなんか指にそげ刺さったまんまだったじゃん。あんなの痛いよ。指腫れてくるよー?
そげなんて自動的に抜けるって。
抜けないって。
だいたいいつも痛くない痛くないって無理言い過ぎなんだよ、アオレンジャー。
なんか貴志美ちゃんって皆月の面倒よく見てるよなー、側から見てたら本当に親子みたい。
と小弥山がいつものコメント。
だからいつも言ってるじゃん。私はこんな大きい子を産んだ覚えはありません!どうせ産むんなら女の子だよね、絶対ねー。
ねー、って、貴志美ちゃん?なんで鳥野の方みるの?
へ??やだ、トリノくんなんて見てないってば。
いや、見てた。見てたってば。
見てない!やだってば、そんなの気のせいだから気のせい。
お前らってそんな仲だっけ?ごちそうさん。
違うってば。
って言ってるけど、別段赤くなってる感じじゃないんだよな。諒子。
ほら、貴志美ちゃんがあんまり否定するから鳥野顔ゆでダコになってんじゃん。
ゆでダコなのに無駄に冷静に観察しててごめんな…。っていうか、こんなんなってきたら本腰入れて口説かなきゃいけない気になってくるじゃないか。助けてくれよ。まだもうちょっと普通の仲良しさんのままでいたいんだよ、俺は…。
この可愛い女好きの世話好きの諒子がまだ俺のことキラキラした瞳で見てくるとか想像したくないんだ。っていうか俺のことだけ見てる諒子ってのも、なあ。無理無理。っていうか自意識過剰の変態か俺は。
そして翌日。何をしてるのか俺たちは。なんかだべってる記憶しかないんだがちゃんと現実生活送っているのか。いやまあ、こうしているからちゃんと現実生活送ってるんだろう。ちゃんとレポートとかも書いてるし。結局文化祭の冊子の内容は俺は「頭の中の回想シーンにおけるタイムトラベル」という台を出した。そうか、文化祭。言ってる間にくるなー。
って言ってたら諒子が藤村さんに萩教授ネタ絶対やるな、って怒られたし私何にしようーと隣で頭を抱えていた。ん、何、藤村?と小弥山が詳しく話を聞く。聞いてるうちに、あれ、なんかこいつ、反応がおかしくないか?今までそんなに藤村なんて言ってたっけ。
「そんな話俺には一言も言わなかったじゃないか恋心」
やっぱ藤村かっこいいなあ…今まで言わなかったけどな、俺実は藤村のことが…。
ええ、何こみやん。君、そうなんだ。言ってくれれば萩教授から藤村さんを奪還しよう同盟組んだのに。
ーーーだって俺、不純なんだもん。
不純って何よ、そんなの、大学生くらいの恋愛だったら全然普通だって!こみやん、普通だよ君。ガンバガンバ。
なんてことをやり出しているうちになぜか小弥山が泣いている。
お、俺いいのかな。藤村好きで…。
まさかと思うけど萩教授となんたらとか言われたらとてもじゃないけど耐えられないって本当毎日毎日…。
大丈夫、こみやん。そんなこと思うならさっさと告白しよう、告白!教授から取り戻せ!
なんか、えらい流れになってきたな。っていうか小弥山って藤村か。中学くらいから一緒だろ。よく今まで隠し通してきたもんだ。単なるお調子者のカメラ小僧だと思ってたのに…。これじゃ純愛見たいだろ。
っていうか諒子も随分とノリノリじゃないか。こんなキャラだっけ。
言ってたら、小弥山はいきなり窓に向かってダッシュした。
足速いはずじゃないのに、猛烈な勢いで。
お、おい、やってしまうのか、お前。
やってしまえー、こみやーん!!
諒子ノリノリ。
いきなり青春が炸裂しすぎていて俺はついていけない。
「そうか泣くほど好きかこの窓ガラスの向こうに俺を踏め俺を」
……藤村ー!(ふじむらーふじむらー)俺を踏めー(俺を踏めー俺を踏めー俺を踏めー)好きだーーー!!
しかし思いっきり…すごい、気の毒なくらい声が反響してるんだが。この校舎、こんなに音響よかったっけ…!?俺の頭はいろんな意味で震えてきた。小弥山必死だから笑えないし。
ーーーーー。
とんでもない反響の後、全員の沈黙。
何か変なものをいっぱい吐き出した後の肩で息をしているような状態の小弥山にえ、と、こほん。と諒子が冷たい声を出す。
「リンダじゃないんだの出番だと思ってたのに何よ君」
君、何がおかしいとかって、順番が間違っているでしょう…百歩譲って、せめて好きだ、踏め、ですよ?
っていうか踏んでくださいじゃないでしょ。ええ?
しばらく放心状態でいた小弥山がやっと呟いた。
俺の大学生活、終わった、な…。
終わりましたね。
ある意味藤村さんも終わったかも知んないけど。
だ、だから不純だって言ったじゃないかーーー!!
言って小弥山はまた泣き出した。
合掌。
と、そこに追い打ちをかけるように皆月が来た。
今日は来るつもりなかったんだけど…うん、今日は来るつもりなかったんだけど…。
笑いが堪えきれてないじゃないか。
小弥山さん。
グッジョブ。
うわああああああああーーーん。やっぱ聞こえてたーーー!!
聞こえない方がおかしいだろ。と突っ込むに突っ込めなかった。
本当に、みんな何考えてるかわかんないね。
黄昏の校舎を諒子と歩く。小弥山はまだグダグダやってるので皆月に任せておいてとりあえず俺たちは外の空気を吸いに出てきたのだった。
まさか小弥山がなあ…。
こみやんがねえ…。
っていうかそろそろバイト行かなきゃダメかな。
バイトってあの怪しいバイト?
怪しいバイトって言っても売り払われるとかそんなんじゃないし楽だからなー。
でも超能力研究所なんて…知らないうちに洗脳とかされてるかもよ?萩教授だってあんだけバグってるの再現がどうたらそんなことばっかりやってるからかもしれないじゃん。
なんでそこで教授が出てくるんだよ。大丈夫だって。別に嫌な予感とかもしてないし。
単に鈍いだけかもしれないよ?
そんなことないって。
そばにずっといるのにこみやんのこと気づいてなかったじゃん、トリノくん。
…まあ、そうだけど。
トリノくん鈍いし。記憶薄いし。そもそもーーー覚えてないし、あのこのこと。
ん?何か言った?
何も。別に君がいいなら、関係ないけど私には。ってことだよね?
なんか諒子にしては珍しく寂しそうだな、と俺は思った。顔がよく見えないけど。黄昏は寂しい。赤い。
こんなに赤いなんて、何かあるね。きっと。
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