南英世の 「くろねこ日記」

校正のお作法

 

 

プロの編集者を見ていて本当にすごいと思う。文章力が半端じゃない。先日、送られてきた単行本の初稿ゲラの校正をチェックしていて、編集者が提案する指摘にはいちいち納得してしまった。なるほど、そういうふうに修正すれば確かにもっとわかりやすくなる。完全を期して書いたつもりでもまだまだである。

編集者の校正は全部鉛筆書きが基本であると何かで読んだ。元の文章を修正する権利は著者だけにあり、編集者の校正は「こうしてはどうですか?」という提案にとどまるからである。確かに送られてきたゲラの書き込みは全部鉛筆書きであった。

鉛筆ということで思い出した。私はもっぱらシャープペンシルを使っているが、Pentel の製品をもう30年来愛用している。1本1600円。落としたり壊れてしまったりして、これまで同じものを4本買い替えた。キャップがついていること、握ったときの感触、それにノックをするときちんと芯が出てくるところが気に入っている。

芯の濃さも重要である。若いころはHBを使っていたが、最近は2Bを愛用している。2Bの濃さと柔らかさがちょうどいい。定期考査の小論文を採点していていつも思う。もう少し濃い鉛筆を使って書いてほしい。うすい字は読みにくい。

一方、万年筆は筆箱の中に眠ったままでありほとんど使う機会がない。以前は年賀状に一言添えるのに万年筆を使っていたが、数年前から年賀状も全く出さなくなってしまった。また、連絡したいことがあっても全部メールで済ますからハガキも書かない。

今日は12月30日。

今年1年間お世話になりました。

2023年がよい年になりますように。

皆様、良いお年を!

 

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