アパホテル社長の元谷芙美子氏の本を買った。アパホテルの部屋数は今や74,000室を超え、収益率は世界一を誇るという。書いてあることは書店の立ち読みでほぼ分かったが、どうしても手元に1冊置きたくなって、最後は買ってしまった。
印象的だったのは、日常的に起きる大小さまざまなトラブルさえも、現状をプラスに転換するチャンスととらえるという言葉だった。我々ならすぐへこんでしまうようなことでも、彼女は前向きにとらえ、その逆風を利用して前に進んでしまう。
たとえば、客からクレームが来れば「なにもなければ気づかなかったことを気づくことができたのだから、感謝の気持ちが芽生える」といってのける。
あるとき、日経新聞の一面に「私が社長です」ってドーンと出たら、もう誹謗中傷の嵐が始まった。なかには「公共の福祉に反する!」なんていう手紙ももらった。そこで「ご意見ありがとうございます。よろしければぜひ私に会いに来てください。そうしたら、きっと好きになっていただけると思います」って書いて、宿泊券を添えて返事を出したという。自分が美人ではないことすらウリにしてしまうたくましさである。
また、モノを売ることについては「買ってもらうことによって相手に幸せになるチャンスを提供させていただいている」と考えるのだそうだ。買ってもらうことによって相手が幸せになり、相手の喜ぶ姿を見て自分も幸せになる。これが営業の基本だと説く。なるほど、そう考えると営業にも社会的意義を見出すことができる。いままで、営業とは買いたくない人に売りつける仕事だと思っていた私には、新鮮な驚きであった。
その他、たくさんの人生訓がちりばめられている。その多くは日ごろ私が思っていることと同じである。しかし、彼女のすごいところはそれを実践していることである。彼女のように生きていたら、人間関係がうまくいき、強運を引き寄せることができるのだろうと思った。この本と出会えて「ラッキー」だった。
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