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南英世の 「くろねこ日記」

読書の秋


手持ちの本がなくなったので、紀伊国屋から仕入れてきた。読書の秋というわけでもないが、退屈しのぎには少し軽めの本がちょうどいい。万が一、仕事に役に立つことが書いてあればなおいい。

この頃、何をしても新鮮さが感じられなくなった。あんなに好きだった囲碁も、考えるのが面倒くさくなった。老いるということはこういうことか、とふと思う。

人生、すべては退屈しのぎにやっているのではないか。仕事をするのも退屈しのぎ、本を読むのも退屈しのぎ、酒を飲むのも退屈しのぎ。何もなかったらきっと退屈して死んでしまうから、いろんなことをして気を紛らわしているのではないか。ふとそんなことを思う。

2013年から単行本の執筆で忙しかったが、去年2冊目を出して一区切りついた。以来、抜け殻のようになった感がある。
先日、金沢でお世話になった大学のY先生から「今度完全に仕事から引退します」という連絡を頂いた。確か、僕より一回りほど上である。「南さんはまだ若いから頑張ってください」といわれビックリした。そうか、まだ若いのか。ちょっと充電して、それからまた考えよう。
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