それもそのはず。勉強量が違う。
韓国でプロを目指す子供たちは、朝9時から夜11時まで囲碁漬けの生活を送っているという。学校はどうしているのだろう?
ともかく、ものすごい勉強をしているらしい。だから、強い棋士がどんどん出てくる。
最近、入段して話題になった仲邑菫ちゃん(10歳)も韓国で修業をしてきた。福岡航太朗君(14歳)も韓国に囲碁留学し、日本に帰ってきて日本棋院の院生になり114連勝を遂げ、7か月でプロ入りした。
ひるがえって、日本の囲碁教育はどうか。
「このままでは日本の囲碁界はない」と危機意識にかられ、洪清泉(ホンセイセン)関西棋院4段(済州島出身)が立ち上がった。これまで洪道場と呼ばれる囲碁教室で子どもたちの指導をしてきたが、指導に専念するために長期休場をすることを決めたという。引退をも視野に入れた自身の人生の「勝負手」なのだろう。
プロ棋士になるのは東大に入るより難しいといわれる。東大出身のプロ棋士が「東大なんかに回り道をしているから強くなれない」などと陰口をたたかれた。京大医学部出身の人がプロ棋士になりタイトルもとったが、このたび棋士を長期休場し医師に戻ると先日報道され世間をびっくりさせた。
ところで、プロ棋士の年収はどのくらいであろうか? よくわからないが、ある情報によると、
一流棋士 3000万円
棋士平均 1000万円
少ない人 500万円
だという。もちろん、タイトルをとれば700万円から4500万円の賞金が入るが、タイトルは最も強い人が独占してしまう傾向がある。ちなみに、今一番強い井山裕太の年収は1億7000万円と推定されている(2015年)。
ゴルフ、テニス、相撲など様々なプロスポーツがある。しかし、華やかなプロ人生を送っているのは一握りしかいない。囲碁の世界も同じである。プロ棋士約500人の中で華やかな棋士生活を送れる人は多くはないだろう。だが、父の後を追ってプロ棋士を目指す2世が多いことも事実である。
「勝敗兵家之常事」とはいうものの、勝負がはっきりする世界は厳しい。
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