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南英世の 「くろねこ日記」

書棚

 

昔、大学の先生の家に遊びに行ったとき、書斎に天井まで届く造り付けの本棚があった。それ以来、同じような書斎を手に入れることが私の夢となった。20年前、堺市に戸建ての家を買ったとき、11畳の書斎 を増築し、念願の書斎を手に入れた。

その後、事情があって堺市の家を売って現在の大阪駅近くのマンションに引っ越した。マンションにはマンションのよさもある。しかし、書斎だけは前の家のほうが良かった。いくらでも本が置けた。仕事もしやすかった。それに比べて、今の書斎は使いにくくて仕方がない。

というわけで「日曜大工」で自分で本棚を作ることにした。ホームセンターで板を買い、それをこちらの希望通りにカットしてもらい、ハンマーとドライバーで組み立てた。完成すると右手は豆だらけだった。ジワーッと悦びがわき上がってくる。合計1万9千円ですんだ。


 ところが、実際に本を置いてみるとどうも落ち着かない。白木で作られているのがいけないみたいだ。夜電気を消すと本棚がかすかに見える。それが、お葬式の祭壇に見えて仕方がないのだ。

それで、今日は思い切ってペンキを塗ってみた。娘に手伝ってもらってようやく完成。ペンキ塗りがこんなに難しいものだとは知らなかった。ペンキ塗りは私より娘のほうがうまい。大学のクラブ活動でペンキ塗りもやらされているらしい。組み立てる前に塗っておけば良かったのだが、もう遅い。

塗り終わると、やっと思い通りの書棚ができた。下からA4がぴったりはいるサイズが2段、B5がゆったりはいるサイズ、さらにその上に新書がぴったしおさまるサイズとなっている。ともかく自分で設計したサイズだから、使い勝手が非常にいい。

          

 これで、このマンションもようやく仕事がしやすい環境になった。素直にうれしい。そろそろ新しい教科書の執筆も始まる。

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