仕事柄、いろんな本を読む。右も左も読む。怪しげな本も時には読む。昨日、森永卓郎氏の『書いてはいけない』を読んだ。
この本はすい臓がんのステージⅣを宣告された著者が、遺言のつもりで書いたものである。内容はジャニーズの性加害、財務省内部の暴露、日航123便の墜落原因の3つであり、これらについては類似本もたくさんあり、目新しいことはなかった。
しかし、日航123便の墜落が、その後の日本経済に大きな影響を与えたという指摘には驚いた。すなわち、123便の墜落原因をボーイング社の整備不良に押し付けたために、アメリカから「本当のことをばらすぞ」と脅され、これ以降日本政府はアメリカの主張に反論できなくなったというのである。
たしかに1985年以降、プラザ合意、日米貿易摩擦、日本への新自由主義の持ち込み、ハゲタカファンドによる企業解体など、日本はアメリカにやられっぱなしである。著者はバブル崩壊以降日本が30年にわたって経済衰退の道をたどった真の原因は、日本政府が123便の真の事故原因を隠し、日本が主権を失ったことであると断じる。そして結論として、いまからでも123便の真実を明らかにし、日本が主権を取り戻すことであると主張する。
日航123便の墜落原因が自衛隊によるミサイルの誤射だったということを漫画でわかりやすく解説したのが次の本である。
私はこれまで日本が対米従属政策をとっているのは、日本の安全保障をアメリカに委ねていることに原因があると思っていた。しかし、ひょっとしたらそれだけではないのかもしれない。