今迄の中でフランス革命を題材にした漫画で一番良かったもの
まず一位は「静粛に天才ただいま勉強中」倉田恵美だったかな
本は毒親に捨てられた
これは国民公会議員でただ一人(多分)生き残ったジョセフ・フーシェの物語で完結まで読んでいない
勿論アマゾンで探してもでてこない
ロベスピエールがだいたい史実どうりなんだよな
二位が「ジェラールとジャック」これは持っているのだが見当たらない
もう直してしまったのかな?
著者はよしながふみ
かなり有名な方ですよね
「大奥」「昨日何食べた」もこの人の作品
実はBL漫画なんですがね
エロいと言えばエロイかな
この漫画が当時の風俗を一番書いている
どれだけ性が乱れていたか、ですね
ただ性が乱れていたとはいっても人間が堕落していたとは限らない
アニメの「ベルサイユのばら」かなり堕落した貴族が書かれていたけど、ジャンヌに騙されたロアン枢機卿でさえあんな太った爺さんではなく、それなりの容姿だった
まあとにかく、王政の世の中であれば、相手に気に入られなければ話にならないから、当然容姿を気にかけるし、きれいにしているのが当たり前
このころは貴族は、かつらをかぶるのが当たり前だったしね
ただ断頭台の露と消えた貴族はみな命乞いもせず、毅然と散ったみたいだから人間性まで(堕落していた)わけではなさそう
泣きわめいたのはデュバリー夫人だけだった
この辺やっぱり娼婦だなと思ってしまうのはしゃーないか
職業で差別はしたくないが
因みに死刑にされた人間で一番多いのは貴族ではなく、ブルジョアジーです
ジャックは貴族なのですが、もともとジャックの家にいた使用人がジャックを母が再婚した家に連れて行こうとして断られるのですが、その時に「ジャック様も」と格好つけてあいさつしたのがこの時代を表しているなあ~と思いました
バロック時代は重厚とか言うけど、そんなものclassicの一つも聞いたことのない学生がバロックとロココに違いなんか分かるわけないけど、ロココは軽いというか軽快な感じらしい
歩くのはまるで足に駒でもついていなければならないくらい軽快で、例えば家族が亡くなっても、しばらくは悲しみ涙を流すのはいいが、次の瞬間には明るく朗らかでなければならない
つまり彼らはそれなりに、自分の心を抑えて抑制するすべを身に着けていたという事ですね
やせ我慢というか、そういう矜持もあったらしい
それとこのころの貴族が威張っていたというのも嘘で、例えば髪結いや出入りの商人にも気を配っていたらしい
きてくれただけでどれだけ待っていたかを言ったり、そういう風潮だったのでしょうね
誰に機嫌も損ねないようにしていたらしい
もう一人の主役のジェラールは当時のエロ小説書きという設定
因みにこの事態は何故かエロ小説の全盛期らしくて、マリーアントワネットのエロ小説が出回ったりしたけど、例えばバスティーユ陥落の時バスティーユにあのサド(本名はフランソワ・アポリネール・ド・サド)が居たとか
「悪徳の栄え」「美徳の不幸」とか書いたあのサドですね
後、革命家のサンジュストがエロ小説書いてお尋ね者だったとか
後もっと後の時代に書かれたと思っていた映画にもなった「危険な関係」もこの時代らしい
この時代は夫婦が浮気をするのが当たり前だったらしくて、じゃあどうするのかと思っていたらジェラールが結婚した妻は貴族だったんだが、普通に浮気していた
で、浮気相手の子を妊娠してしまって、流産したという事にして民間に預けたらしい
ああ、そういうことするのかとなんだか合点がいった
男性がいろんな女に手を出すのは知っていたが、女性の場合もしていたみたいで、じゃあ跡取りとかどうなるのかと思っていた
因みにジャックの方は最初は幸せにくらしていたのに、実は妻の托卵の子だと分かってから父親は壊れていき、身代を持ち崩し、自分の子を売春宿に売るという事をしだした
この時代は普通に貴族の男が生ませた、子供が平民としてその辺にいて、誰の子かとか分かっていることもあったらしい
他にもこの時代特有の事があるのだが、色々言っていると本筋から離れてしまう
ここに出てくるロベスピエールの見方も結構マシというか、そんな感じかなと思う