さて、二つの民族があるとすれば、その二つの民族を纏めるにはいろいろとしなければならないことがありますが、神話の統一もその一つです
一つにするには、同じ神話、同じ宗教でないと困ります
エジプトはもちろん小国が乱立する戦国時代もありましたが、文化的には下エジプト(ナイル河口付近の北側)と上エジプト(ナイル川上流)に別れていました
そしてそのエジプトが統一されるにあたり、神話も統合されました
上エジプトには何故か隻眼のホルス神(男神)がいましたが下エジプトはオシリスとイシスの夫婦の男女神でした
そこでオシリスとイシスの子がホルス神だと定めたのです
つまり、日本を統一した大和民族ももともとの原住民の宗教を取り入れて、一つの神話にしたのではないでしょうか
大和民族の神話はイザナミ・イザナギの夫婦神です
さて、ではもともとの原住民の神話ってどんなものだったんでしょうか
これは私の完全な憶測ですが、そもそも世界の神話に一番大事なのは自分たちの住んでいる土地(つまり地面ギリシャ神話で言えば大地の女神)と太陽と月の子の三つです
この三つがどういう風にできたのかを説くのが神話となります
ではどんな神話だったのでしょうか?
昔々最初の始まりに怪物がいました
その怪物は狼藉を働いたりして人々を苦しめていました
しかしある時英雄が現れました
その英雄はその怪物を倒すために立ち上がり刀を持って怪物に立ち向かいます
そして怪物の顔に切りつけました
そうすると怪物の左目は空に飛んでいき太陽になりました
そしてさらに右側に切りつけると怪物の右目は空に飛んでいき月になりました
英雄はさらに怪物の腹に刀を切りつけると、怪物は倒れました
それが大地になりました
怪物から流れた血は川になって腹から流れていきました
という神話なんですが、自分なりに出来ていると思うのは地球から見ると月と太陽は同じ大きさだから左右の眼というのはうまくできていると思います
この英雄を自分たちの最初の神(最初の神ではないけれど)である、イザナギに当てはめたのではないですか
更に平和的な神話にしたんじゃないでしょうか
この神話が元になっているなら、何故スサノオノミコトは大地の神にならなかったのか?
それは最初に国生み神話で大地はすでに、イザナミが生んでいるので大地の神に出来なかったんではないでしょうか
そもそも太陽の神、月の神に比べてスサノオノミコトはしょぼ過ぎます
これは三貴神というそうですが、二人に比べて同じ地位にあるとは思えない
だったら、月と太陽が産まれて二貴神にすればよかったのに、三貴神にしたのはもともとの神話が三貴神だったから仕方なかったのでしょう
だとしたら空にいるのは太陽と月だけなのだから、スサノオノミコトが高天原を追われたのは当たり前という事になります
そして糞尿をしたのも当たり前で、大地の神だからです
特に人間の糞尿は江戸時代まで大事な肥料だったのですし