初代ゴジラの聖地と祖師ヶ谷大蔵
本日、日本初の特撮怪獣映画『ゴジラ』が初公開されて、70周年を迎えました。
それを記念して、祖師ヶ谷大蔵のゴジラ上陸による被害状況の調査ロケが行われた場所と、「ゴジラ祭り」が行われた場所について紹介させて頂きます——。
その南端の傾斜になっている部分(現・東名高速道路の部分)で、映画『ゴジラ』(1954年) の大戸島での被害状況の調査シーンの撮影が行われました。
※情報ソースは、初代ゴジラの公式写真集「ゴジラ 特撮メイキング大寫眞 (しゃしん) 館」
こちらはロケ現場の写真。林の前が傾斜になっていて、麓には畑が広がっています。(本多猪四郎監督の姿が見えます)
[出典] ゴジラ 特撮メイキング大寫眞 (しゃしん) 館
そして、こちらはゴジラに破壊された家々を調査団が視察するシーンですが、麓に広がる畑が海のマット絵の合成により、消されています。
下記の写真右側にある林の手前から東名高速の下側辺りが撮影場所のようです。残っている林が、大戸島のシーンで風になびく木々を思い起こさせます。
なお、こちらの写真はコモレビ大蔵の南東にある陸橋の上から撮影しています。
「ゴジラ祭り」会場跡地
本尊にゴジラの撮影用の2号縫いぐるみを祀り、神主に扮した芹沢博士役の平田昭彦が祝詞を読み上げ、ヒロインの山根恵美子役の河内桃子が巫女を務めました。
田中友幸プロデューサー、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督らのスタッフ陣らと、原作者の香山滋氏が祈祷を捧げ、興行の成功を祈りました。
ゴジラ祭りの後、撮影所内で行われた所内検定試写では、本編と特撮の素晴らしい出来栄えに場内は総立ちとなり、万歳三唱と拍手が鳴りやまなかったそうです。
現在のゴジラ祭り跡地
なお、「ゴジラ祭り」が行われたNo.1ステージがあった場所には現在、サミットストア成城が建っています。
世界に冠たる“ゴジラ”の初代作品の成功を祈念した日本映画史にとって重要な場所にも関わらず、周辺に記念碑などは無いのが現実です――。