「何これ? 」:妄執
「それ禍患は忽微に積みて、智勇は多く
溺るるところに困しむ。」 (北宋・欧陽脩)
わざわいは些細なことが積み重なって起こる。
何事にも、妄執してはならない。
【閑話休題】:地質データ書換
「規制委、敦賀原発の審査中断」
福井県の敦賀原発2号機については、原子炉建屋の真下を
通る断層について、原子力規制委員会(規制委)の有識者調査団が
「活断層」であるとの見解を示している。
一方、日本原電は、活断層なら2号機が廃炉になる事から
「活断層ではない」と主張している。
このことから、日本原電は、断層の活動性を否定するための
様々な資料を作成し、規制委に提出してきた。
書き換えがあったのは、これらの提出した資料で、2020年2月の
審査で発覚した。
同社が原発敷地内の地質データに関する記述を、審査の途中で
80か所にわたり無断で書き換えを行っていた。
このうち55か所は、同社に有利な表記に変更されていた。
同社は「データをより良くするため」?と説明している。
審査資料の本体となる生データを無断で書き換えること、
しかも自社に有利になるようにすると言う事は、
この審査資料自体が、全く意味をなさない資料と言う事になる。
原電は書換えを「恣意的ではない」と主張するが、
規制庁は調査が不十分と納得していない。
規制委が最終的にデータ書換えを、審査を有利にするための
「改ざん」と判断すれば、審査で「不許可」にして、敦賀原発
2号機の再稼働は出来なくなる。
これらの事を踏まえ、「原子力規制委員会」は8月18日、
再稼働に向けた安全審査の一時中断を決めた。
中断ではなく、中止(廃炉決定)にすべきでしょう。
この様ないい加減な会社は、原子力発電所を稼働する
資格など当然ありません。「原発稼働審査」以前の問題です。
* 原子炉の建屋外にも秋の風
2021.08.21.moai291