毒まんじゅうはいかが?

CDのレビューとかなんとか

Hold Your Fire/Rush

2015-03-01 22:37:02 | レビュー

<List>
1. Force Ten
2. Time Stand Still
3. Open Secrets
4. Second Nature
5. Prime Mover
6. Lock And Key
7. Mission
8. Turn The Page
9. Tai Shan
10. High Water
 
<Member>
・Geddy Lee(Bass, Vocal, Keybord)
・Alex Lifeson(Guitar)
・Neil Peart(Drums)
 
1987年リリースの12th。我が家の再生環境はiPodの5.5thをメディア・トランスポーターと繋いでデジタル出力させ、DAコンバーターでアナログ変換し、アンプに送るという方法を採っています。iPodのランダム再生を使っていて、ジューク・ボックスのように次に何のアルバムが再生されるのかわからない様にして部屋の中をうろうろしながら気軽に音楽を楽しんでいるのですが、このアルバムが流れてきた時は背筋がピーンと伸びてソファーに鎮座して精神統一して聴きます。
 
"Power Windows"とこのアルバムを「ポップに墜落した」と評した音楽評論家がおりまして、私はその人を許すことが出来ません。

このアルバムは楽曲とプロダクションとテクノロジーとパフォーマンスが高次元で融合し、さらにそれが洗練された傑作だと思います。バンドのメンバーも過去4作で追及したもへの極みに到達した満足感があるでしょう。
 
"Force Ten"は、Rushの過去から現在までのアルバムの中の"Permanent Waves"の"The Spirit of Radio"、"Moving Pictures"の"Tom Sawyer"並に扱われるべき良い曲だと思うのですが、ライブのセットリストからは漏れます。非常に残念です。

逆に"Time Stand Still"はライブで良く演奏される曲です。現在の機材や音楽性によって大分様相は変わってしまいましたが。

"Open Secrets"は隠れた名曲です。ちょっぴりアップテンポな曲で、リズムチェンジも多くドラマティックな曲です。

"Lock And Key"は終盤のNeilのプレイに注目して欲しいです。

"Mission"はこのアルバムで一番良い曲でしょう。歌詞にアルバムタイトルが含まれている事も含めて大事な曲です。GeddyがBassからKeybordへ、KeybordからBassへと見せ場も多いです。最後のAlexのギターソロが短いけれどとても素晴らしい。
 
"Turn The Page"も他の曲が良いから霞んでしまいそうですが、同様にとても良い曲です。
 
"Tai Shan"はこれだけが異色でどうも違和感が拭えなかったのですが。まぁ、何度も聴くうちに慣れてしまいましたけれども。でも唯一難を言えばここでしょう。
 
キーボード、テクノロジー路線はこのアルバム以降、急速に減少していきます。煌びやかさは失われました。でも、Rushはライブパフォーマンスの軸をテクノロジーに負うことなく、効果的に使っていたと思います。なので、表層ではなく本質を見て欲しいです。それは楽曲の素晴らしさとパフォーマンスです。歌詞も良い。

A spirit with a vision is a dream with a mission.


Physical Graffiti/Led Zeppelin

2015-03-01 00:15:05 | レビュー

<List>
1. Custard Pie
2. The Rover
3. In My Time of Dying
4. Houses of the Holy
5. Trampled Under Foot
6. Kashmir
7. In the Light
8. Bron-Yr-Aur
9. Down by the Seaside
10. Ten Years Gone
11. Night Flight
12. The Wanton Song
13. Boogie with Stu
14. Black Country Woman
15. Sick Again

<Member>
・Robert Plant(Vocal)
・Jimmy Page(Guitar)
・John Paul Jones(Bass, Keybord)
・John Bonham(Drums)


1975 年リリースの6th。2枚組アルバムなのです。トータルで80分位あります。時折レコーディング予算に余裕があるアーティストから2枚組のアルバムがリ リースされますが、個人差によって、あるいは作品の質によって80分も緊張感が持続しないでしょうね。その時の精神状態によっては気に障る事もあります し、暇じゃないんだから2枚通して聴くのなんて無理だなんて事になるでしょう。このアルバムは突出した曲が"Kashmir"くらいなものですが、曲全体 が高い水準にある作品だと思います。私はLed Zeppelinのアルバムの中ではこれが一番好きです。

LPレコードというフォーマットでの制約もあったでしょうが、曲順も含めて多様な楽曲群を実にうまくまとめたのだと思います。さすがのっぽさん。この曲順でなければ、評価は変わっていたことでしょう。

デビューアルバムの破天荒さから考えるとアレンジや曲構成も含めて随分落ち着いた音楽をやっていると思います。刺激はありませんが、ほのぼのとしていて良いです。

特 に良いと思える曲は、John Bonhamのドラムが印象的な"The Rover"、多分このアルバムで一番やかましい"In My Time of Dying"、何故か前アルバムのタイトル曲の軽快な"Houses of the Holy"穏やかなミドルテンポの"Ten Years Gone"、ギターリフがカッコイイ"The Wanton Song"。ちなみに某速弾きギターリストはLed Zeppelinが嫌いな様です。

 


やっぱ、似てないか、、、




在りし日ののっぽさん