<List>
1. A Passion Play, PartⅠ
) Lifebeats
) Prelude
) The Silver Cord
) Re-Assuring Tune
) Memory Bank
) Best Friends
) Critique Oblique
) Forest Dance #1
2. A Passion Play, PartⅡ
) The Story of the Hare Who Lost His Spectacles
) Forest Dance #2
) The Foot of Our Stairs
) Overseer Overture
) Flight from Lucifer
) 10:08 to Paddington
) Magus Perde
) Epilogue
<Member>
・Ian Anderson(Vocal, Flute, Guitar, Saxophone)
・Martin Barre(Guitar)
・John Evan(Kebord)
・Jeffrey Hammond(Bass)
・Barriemore Barlow(Drums)
1972年リリースの6th。前作"Thick as a Brick"と同様、アルバム全体で1曲という構成。で、同様にビルボードで1位を取ってしまいました。本当に当時のリスナーは懐が深いですね。今ではとても考えられないことです。
一 言で表すなら、"Thick as a Brick"は躁状態で「陽」、"A Passion Play"は鬱状態で「陰」という感じです。まぁ、ひたすらどっぷり暗い訳ではありませんけどね。相変わらずIan Andersonははじけています。"Thick as a Brick"よりアルバム全体の輪郭を掴む事と理解に時間が掛かるかもしれません。
"Thick as a Brick"同様、矢継ぎ早に展開が変わって聴き手を混乱させます。曲の中ほどで物語に変わって、何を言っているのかさっぱりわかりませんが、「カンガ ルークロウスバーイ、カンガルー、カンガルゥー、スペクタクルー」カンガルーがどうだのこうだのと繰り返し言っています。結局何が言いたいのでしょうか? 英語が理解できたとしても、その意味は理解出来そうにもありません。
Jethro Tullというバンドはジャズだとかフォークだとかトラッドだとか言われますが、そもそもそれらの定義も曖昧で私には良く解りません。ですが非常に高度で 複雑なパフォーマンスを繰り広げている事だけは解ります。特にリズムが複雑です。プログレッシブ・ロックの範疇に入れても構わない作品でしょう。
冒 頭に述べたとおり、"Thick as a Brick"、"A Passion Play"はリリース当時、一般大衆にも受け入れられた作品であり、40年以上経った現代においても普遍的価値として共有する事が出来る可能性を持った作 品です。ですから2作品のどちらからでも良いので、1度聴いてみる事をお奨めします。