【2】担当編集が乃木坂46のジャケットをよくピックアップして僕に見せていたので、「グラフィックデザイン面」という偏った見方から、乃木坂のことは視野に入っていました。その連載で最初に乃木坂を掲載したのは「ガールズルール」。
【3】当時、MdNはリニューアルしたばかりで、とにかく今の視点から「紹介すべき」と思ったグラフィックデザインを偏見なく、なんでも載せようと思っていた時期でした。その中で「ガールズルール」のジャケットは
【4】Type-A~C、通常版のデザインの作り分けが素晴らしいのがまず目に留まりました。あと、文字処理。揺れる波のような描き文字のあしらいが、文句なく「うまい!」と。で、次に掲載したのが「何度目の青空か?」。
【5】「何度目の青空か?」のクオリティはただ事ではないと本当に驚きました。青春の一場面を切り取ったような、ドキュメンタリータッチの写真ながら、構図が圧倒的に美しい。そして、フォントを程よく加工した文字処理の上品さ、
【6】そして「青」の文字だけをにじませ、雲のように見せた演出。そして、とどめはアルバム『透明な色』のデザインでした。あのロゴマークのようなデザインが、どこがと言葉にするのは難しいのですがものすごく現代的で。ナタリーだったか、Webでジャケットを見た瞬間、
【7】「MdNは乃木坂46の特集をするべきなのではないか」と思い、冷や汗が出てきました。というのも、そもそもMdNでアイドルの特集をやったことがなかったし、さらにそもそも「アイドル」を取り上げるのではなく「アイドルのデザイン」という副次的なものを取り上げて
【8】売り上げに勝算があるのか全く見えない。そう思いつつ、部員に乃木坂46の全ジャケットと、全スタッフクレジットを揃えてもらうようにお願いをしました。で、全ジャケットを見て「これはやるべきだし、やったらきちんと売れるかもしれない」と予感めいたものを感じました。
【9】当たり前ですが、本を作るのは商売なので、売れなさそうだったら、どんな面白くても手は出しません。僕がアーティストものをやるときのジャッジの基準。それは、そのデザインがアーティスト本人の存在と切り離されることなく愛されていること。
【10】乃木坂46のジャケットを見ていると、ファンが「このジャケット好きだー! こういうものを作ってくれるから乃木坂が好きなんだ!」とそのデザインを愛し、誇らしい気持ちになっているのを感じたんです。そしてそういう熱のあるものは、ファン以外の人にも伝える価値がある。
【11】あと、僕はアイドルのジャケットって、どんなジャンルよりも難しいのではないか、と感じていて。アイドルって、もうその人自身が完成されたビジュアルだから、それを使ってデザインしろというのがそもそも無理難題なのではと思っています。
【12】なにか余計な要素があると、アイドルのビジュアルを邪魔することになる。そして、人数が多いグループのジャケットは、デザインのバリエーションがそもそも作りづらいというのもあります。
【13】そんな「アイドルならではの難しさ」を越えて、真正面から「アイドルのジャケットはいまこうあるべきじゃないか」と一つの回答を出し続けているのが、乃木坂46のジャケットだと思ったんです。それは、ほとんど不可能に近い偉業ではないかとも。
【14】乃木坂46のアートディレクターに、どうしてこんなことが可能なのかを聞きたくなった。ということで、30ページぐらいで乃木坂のジャケット特集をやろうと思って、気づいたら映像や衣装なども含む68ページの特集になっていました。そのことは、また時間があるときにでも!
あと、今月のMdNはそれは乃木坂46を知っていたほうが面白いとは思うのですが、知らない人が読んでも楽しいと思いますし、クリエイターは「自分もいいものを作ろう」と勇気をもらえると思います。決して閉じた企画ではないので、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。
連続リツイート御免。そういえば取り寄せ注文してあるMdNが届いたという本屋からの電話が20時半頃にあったのう。
【名古屋行き最終列車】愛好家の方々に告ぐ!DVD特典のオーディオコメンタリーを近々録音します。松井玲奈さんに聞きたいことあれば代わりに私が質問します!詳しくは番組HPへ⇒nagoyatv.com/nagoya_saishu2… Byじんどー監督
乃木坂46西武ドーム公演の裏側を松村、中田が解説 | ドワンゴジェイピーnews - 共有する音楽情報 news.dwango.jp/?itemid=17948 公開されました。バースデーライブ翌日のインタビューも含まれてます。