電動キックボードMEISYA列伝の執筆者のmojyaoです。
おかげさまでこのブログも今回で一周年を迎えることができました。
電動キックボードという世間からの嫌われ者をテーマに取り上げたブログがここまで続けられたというのは一重に読者の皆様の暖かいご支持があってこそのことです。深く御礼を申し上げます。
この一年を振り返って見ると番組を始めた当初はほとんどの車種が発売の延期につぐ延期でマトモに買える車種は殆ど無いという状況でした。
番組開始から半年くらい経ったあたりから発売を延期していた車種のほぼすべてが出揃って、さらには全くの新しい車種の発表もいくつかあったりもしたのですが、今では逆に電動キックボードの新車種の発表が無いという状況にもなって来ています。
そんなわけで一周年という節目というわけでも無いのですが、今回は久々の非電動キックボード型の特定小型原付のVELMO SPARKを取り上げて行きたいと思います。最後までお付き合い頂ければと思います。
私の個人的な感想にはなるのですが、この車種をはじめて見た時にどこか懐かしいなぁ・・と思いました。
なんか、昔のモペットタイプのオートバイを思わせるような感じで、昭和30年代、オートバイメーカーが群雄割拠していた頃、今は無きどこかのメーカーから発売されていたバイクを彷彿させるような・・といった感じです。
一見すると鉄製のモナカ構造にも見えるようなフレームがその要因なのですが、今回の車種は実際には一体成形のマグネシウム合金のフレームです。
勿論、今回の車種は電気で動く現代の全く新しい乗り物で、キーロックの解除も鍵ではなくカードのタッチでピッ!と解除と現代的なのですが、見た目と装備のギャップはまるで現行のホンダスーパーカブに通じる所があるような・・と思うのです。
今回の車種はタイヤサイズが14インチで見た目的にも普通のオートバイと差が無いといった具合なので、走ることに関しては特に心配する所は無いんじゃないのかな?と思います。でも、電動のマイクロモビリティーの特権とも言える折りたたみ機構が無いというのが最大のデメリットにはなるかな?と思います。
折り畳めないと言うことは、公共の交通機関での輪行はほぼ、不可能ですし、車に積むにしたって積める車は限られてくる筈です。
ちなみに今回の車種はカタログ寸法で全長が1330mmで全幅が560mmで高さが1030mmです。
このサイズというのは全長と全幅はホンダの50ccのモンキーより一回り小さい反面、高さ寸法だけはモンキーよりも200mm程度高くなります。
少なくとも例えばダイハツのタントとかと言った所謂、軽スーパーハイトワゴン位の車内空間が無いと積むのは相当厳しいんじゃないかな?と思います。
折り畳めないのがデメリットという反面、逆に今回の車種はこれがメリットだったりもします。
折りたたみ機構を付けるということはその部分の強度はどうしても低下しますし、剛性も低下してしまうのです。
また、実際に利用する人が折り畳み機構を使うかどうか?ということも肝心な所です。
一時期、折りたたみ自転車が流行りましたが、実際に折り畳む人というのは殆ど居なくて後に小径タイヤなんだけど折りたたみ機構の無い所謂、ミニベロが主流になって行きました。
実際にどれほど使われるかどうか分からない物にコストを掛ける位だったらその分は省いてしまった方が合理的と言えば合理的です。
あと、今回の車種は重量が33kgと特定小型原付というカテゴリーの中では重い部類です。ですが、可搬性という概念を捨てたのであればこれもメリットです。
今回の車種は人間が乗った状態での重心が普通のオートバイと同等の位置ですので、車重が重いほうが走行安定性には寄与するとは思います。
ただ、反面で車重が重くなると今度はそれに見合った性能のブレーキが必要になるのですが、今回の車種では前後共にドラムブレーキを採用しています。
人によってはディスクのほうが良いと言うかもしれませんが、最高速度が20kmということを考えるとドラムで十分に事は足りると思います。
それから今回の車種は以前、紹介した車種のswift house K1と同様に今回の車種もマグネシウム合金フレームです。
マグネシウムという材質はアルミよりも軽いのですが、基本的に腐食しやすい材質であるというのが注意点です。
日頃から車体をよくチェックして腐食箇所を見つけたらその部分を磨いて塗装するなどの対処を早めにしたほうが良いです。
ですが、マグネシウム合金フレームというのはオートバイなど他の乗り物で採用している例はほぼ皆無なので、これも特定小型原付というジャンルの特権とも見て取れるんじゃないかな?と思います。
ちなみに価格はと言うと、22万2千3百円です。額面だけ見れば高価なのですが、オートバイ型の特定小型原付の中であればまあ、普通の金額です。高い物になると20万円台の後半という物もありますし、30万円を超えるモデルも存在します。
それではごきげんよう~