屋久島木工木育デザイン ymmdesign

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杉で竹馬をつくってみた その後

2020-11-18 22:06:30 | 木工品

前回、手間暇かけてつくった竹馬でしたが、

子どもにダメ出しされたというか、

使ってくれないという一大事で、ショックを受けたのです。

 

前回のブログ 杉で竹馬をつくってみた

 

家具職人の立場として、使う人が喜んでくれないモノをつくることは、

やはり、職人魂が許しません。

許す許さないというか・・・、そう、こころが晴れないのです。

 

子どもからのクレームをおさらいすると、

  • 足の指が入らない、太くて挟めない
  • 持ち手の部分が高すぎる

この2点でした。

 

子どものことをもっと考えるべきでした。

 

そういえば、子どもの足の型をとっていたのをわすれていた。

 

 

 

まずは、この形に近づけるように削りなおし。

前回は、削りすぎると強度が弱くなり、折れてしまうことを恐れていました。

乗り心地を優先するか、強度を持たせて長持ちさせるか、

諸刃の剣・・・

 

 

 

この辺のサジ加減に、木工職人として、長年の経験がいかされるのです!

とそれっぽく言ってみたいのですが、苦い経験もたくさんしているので、

一概にはいえないところ。

 

木も、十人十色ではありませんが、個性があるのです。

同じように加工しても、その木によって強度は変わることは多々あること。

 

 

少しずつ、少しずつ、なんども様子を見ながら削っていき、あてがってみます。

 

 

このまま、足の指ではさむと痛いので、

このようなスポンジグリップを巻き付けます。

 

あらためて見ると、ちょっと細いですね。

あとは、折れないことを祈るばかりです。

 

 

そして前回、つくった後、自分で竹馬に乗ってみた時、

バランスの悪さが気になりました。

竹馬の足先に安定感がないのです。

 

その原因を考えてみると、

取り付けたゴム足キャップの底が丸みを帯びているからと推測。

 

竹馬に乗った時の姿勢は、前傾になります。

ということは、足の底の形もそれに合うように、

少し斜めにすれば、安定感がでるはず。

 

小刀で、これも削りすぎないように慎重に。

 

あとは、持ち手部分の改良を。

 

これは先端に取り付けるスポンジグリップ。

 

持つ部分ではありませんが、先端が人にぶつかった時に怪我をしないようにと、

学校から竹馬づくりの指導があります。

 

前回は、竹馬の棒部分は、長方形の角材を加工して、

角には大きめのRの丸みをつけていましたが、

丸みをつけ過ぎたために、持った時にホールドしにくい。

 

そのため、持つ部分は正方形の角材に加工しなおして、

角の丸みも、ややおさえ気味に設定。

 

 

 

ついに完成!

恐る恐る、自分で乗ってみる。

うん、いい感じ。

安定感もそれなりにでた。

 

ドキドキしながら子どもを呼んで、乗ってもらう。

 

最初は、足の指で挟む部分が少し太いようで、

乗りづらい感じでしたが、グッと指でつかむと、

それなりにフィットしたみたいで、サクサクと歩き出す。

子どもの顔も、ニコニコ顔となりました。

 

今回は6年生まで使えるよう、大きめにつくりましたので大事に使って欲しいです。

まあ、本音を言うと、こわれてしまった場合、

作り直す時間をとるのが大変なので長持ちして欲しいと祈るばかり。

 

 


 

 

福島木工家具店

オーダー・造作家具 木製品設計制作

〒891-4404 鹿児島県熊毛郡屋久島町尾之間752

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T/F :  0997-47-2695

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