富士塚を行く

身近な富士塚を見に行く
都内区部が多いが
その周辺地、遠隔地にも
足を延ばして見て歩いた記録

田子山富士塚 [たごやまふじつか]

2020年12月13日 16時58分22秒 | 富士塚

 前回は、山開きの日に行ったので、当然登れた。でも、今日は冬の何でもない日なので、外観だけでも見ようかなって、軽い気持ちで出掛けたら、、、、登山可能日だった!

ここの富士塚は、大安と友引の日なら、山仕舞い後でも冬でも登らせてもらえる。山頂には、富士山が見えた時の写真が展示されていた。冬場に登れるなら、本物の富士山が山頂から望めるのではと、ちょっと期待したけど、今日は駄目だった。

 ▲参道から境内に入ると、ど~ンと富士塚が正面に見えて来る!

こっちから見ると、山腹には丸く刈り込んだ小木がぽこぽこ植えられていて、富士塚特有の溶岩らしきものは見えない。が、塚の裏手側の登山道へ行くと黒ボク石が見える。

  左>参道途中から境内を見る、右>敷島神社の説明板

 

▲ここが富士塚の入口。さぁ、登ろう!写真中央には富士塚の頂上が見える。左側の突起物が浅間神社奥宮の祠だ。

 さて、ここの富士塚だが、結構、色々なものが盛り沢山だ。

まず、講碑や猿、天狗、狛犬、それから丁目石や燈籠、点在する小祠など石造物が多い。登山道には黒ボク石もある。浅間神社だけでなく、松尾神社や金比羅神社、鈴原神社とかも、塚の中腹にある。そして、何と言って凄いのは、他の富士塚では余り巡り会えない「胎内」があることだ!残念ながら、ここには這入れないが、でも板とかで塞がれておらず、鉄格子の向こうにその存在を見ることが出来る。

    <左から順番に> 金比羅神社、浅間神社下社、同社左側面から見る、登山道から頂上を仰ぎ見る(写真中央上部の斜めになっている三角の石碑は経ケ嶽)

▲一の岳鈴原神社 小祠は、御座石とある。その右の石柱は、一合目石。ここで折り返し、どんどん昇る

経ケ嶽(きょうがたけ)、日蓮宗なので、南無妙法蓮華経かな

 

▲山頂には、浅間神社の祠。祠の紙垂は殆ど失われて、注連縄だけになっちゃってる。賽銭箱の奥には、頂上から望む富士山の写真。

▲祠の戸が開いてたので、中も見えた。この富士塚では、「木花開耶姫命(このはなさくやひめ)」だ。

▲陰陽石(南側から)

▲陰陽石(北側から)

▲山頂からの下界の眺め(左) 富士塚の出入り口辺りが見える。赤い幟のそばの小屋では、神社や富士塚グッズ?を売っている

▲山頂からの下界の眺め(右) 高さ9mらしいが、結構な高さがある。

▲富士山方向を見る。今日は晴れてはいるが、ちょっと(もや)っていて富士山は見えなかった。

▲山頂から西側の下界を見る。赤い鳥居は松尾神社のもの

この沢山ある様々なものは、登山前に配布されるリーフレットが役に立つ。これを見ながら登れば、富士塚がまるごと理解出来る。

▲碑の文字がよく見えないが、リーフレットと照らし合わせると、これが烏帽子磐(えぼしいわ)かな

▲こっちは猿の親子、何か棒を持たされている?って何だろうか? その左側が實明講の石碑。

▲山を下りて、富士塚の囲いの外を裏手側に廻り込むと、胎内がある。

▲入口は入れないように扉が付けられちゃってるが、確かに穴があるぞ。そして、その上には、講碑なのかな?講の印らしきものが大きく見える。

▲矢張り、松尾神社の鳥居は立派だ。社は、そのずーと後ろのやや高いところにある、石の欄干に囲まれた、石の祠のところの様だ、リーフレットによると。

そして、この富士塚は、保存会が有って、その人たちが、そのリーフレットを配ったり、解説をしてくれたりしてる。かなりの力の入れ様だ。さしづめ現代版の富士講って感じかな。富士山好きの人なら、こんな富士塚が自宅のそばにあったら、どんなにいいだろうか。

 この富士塚は、敷島神社の境内にある。12月のこの時期なので、初詣の準備が始まっている。早くも初詣の幟旗も掲げられているぞ。因みに、正月は、元旦から三が日、4日まで登山出来るとのこと。いや~ぁ、保存会の方々、御苦労様です。こんなにみんなで盛り立てて貰える富士塚って幸せだなぁ。末永く続いて欲しい。

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 埼玉県志木市本町二丁目9 敷島神社内
 2020年(令和2年)12月13日・ 日曜日・12時頃・晴れ・15℃


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