富士塚を行く

身近な富士塚を見に行く
都内区部が多いが
その周辺地、遠隔地にも
足を延ばして見て歩いた記録

鉄砲洲冨士

2021年07月01日 17時10分52秒 | 富士塚

 最近は、どこの富士塚も山開きの催し物の告知をしていない。昨年から流行(はや)り 出した新型コロナウイルスは当面収まりそうにないから仕方無いのであろう。いや、ここ6月中旬を過ぎてからはむしろ感染者が増え出している。こんな中、山開きはやっているんだろうか。更に、今日は朝から凄い雨の降り方。まぁ、梅雨時だらかしょうがないが、、、やっぱり、今年は止めようかなぁ。

 と、ぐだぐたしていたところ、昼頃になったら、あの凄い降り方をしていた雨があがった。立ち込めていた雲も切れ出し、遠くの方では薄日すら差し出している。此れは行くしかない!そう思い立って向かったのは、八丁堀の方にあると言う富士塚だ。

 地下鉄の八丁堀駅を降りて、徒歩で向かう。この辺りは、マンションの他、小規模な事務所や作業場みたいのが多い。そんなところに富士塚があるのであろうか。地下鉄の駅でもらった地図を頼りに、現地へ向かう。そして、富士塚のある神社は、子供が遊びまわっている児童公園の隣にあった。

▲都会の中の富士塚、周囲は高層住宅に囲まれている

▲塚には胎内もある!それも近付けるって珍しいね。

▲胎内の内部。昼光でも何となく内部は見えるが、念のため、ストロボを焚いて撮ってみたけど、余り内部の様子が判然としない。何かあるのかなぁ、、、。

 

 富士塚は、神社拝殿に向かって右裏手側にあった。

高さは4~5m程度であろうか。綺麗に石が積み上げられており、塚の中腹に講碑がいくつも置かれている。そして、頂上には小さな祠が乘っている。そこに向かって登山道が造られている。雨上がりとあってか、塚の石は光っており、生えている苔も緑色が美しい。

早速、富士塚の鳥居を潜り、塚の周囲を一周。土の塚と違って、石積みで周囲はコンクリートで固めれているので、山裾も綺麗だ。そして、いよいよ山に登ってみる。ここでも、山に登るなの看板が出ている。でも、今日は山開きだ。敢えて、登ってみることとした。

登山道は思ったより広く、また、石段も綺麗に造られているので歩きやすい。ただ、雨上がりとあって、もしかするとツルっと滑るんぢゃないかと、慎重に登る。

▲富士塚の裏手側。何処から見ても綺麗に仕上げられている。更に雨上がりとあってか、積み上げられた石が黒く締まって美しい。

▲塚に途中まで登る。階段石はどれも大きく、平なので、登りやすい。

▲頂上の祠は残念乍ら閉じられたままだった。雨勝ちの今日なら、仕方ないね。

 

 此処の富士塚、実は最近、整備された様だ。と、謂うのは、帰り掛けに境内の外に掲げられていた「平成の大改修事業の案内」を見たところ、社の修理は当然として、「富士塚の一時撤去と復元工事」と、事業の一項目として表示されている。”一時撤去”ってことはここから取り去ったってこと?更に、”復元”とある。つまり、元に戻したってこと?かな。だからなのか、此れまで見て来た各地の富士塚と比べて綺麗だ。石も黒々としているし、塚の周囲が綺麗だ。古いものを大切に保存するのも必要だけど、現役で使われるものなら、常にリニューアルして、気持ちよく利用出来るのが良いんぢゃないかな。この富士塚は、現代に生きてる富士塚って気がした。

▲境内の外側に掲示されている表示物。9項目ある内の3つ目に富士塚の事が書かれている。富士塚はいつだか分からないけど、(建物の)竣工が平成29年ってことは、4年位前に造り替えたのかな。

 

 それ(=復元)でなのか、この富士塚の講碑はどれも綺麗だ。割れたり欠けたりしたものや、文字が薄れて読めなくなっているものとか、他の富士塚ではしばしば見掛けるが、ここではいづれも綺麗だ。そして、大ぶりのものが多い。幾つか撮って来たので、載せておく。

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 東京都中央区湊一丁目7 鐵砲洲稲荷神社内
 2021年(令和3年)7月1日・ 木曜日・14時頃・(雨のち)曇り


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