地理講義   

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117.オーストラリア・ニュージーランドなど、オセアニアの地形

2013年12月12日 | 地理講義

オセアニア
オーストラリアと、周囲の島嶼群のことである。オーストラリアの東側がメラネシア、北側(赤道以北)がミクロネシア、ニュージーランドとその東はポリネシアである。軍隊・政府のない島嶼は、アメリカ・フランス・スペインなどの植民地として、グアノ・ニッケルなどの鉱物、コーヒー・さとうきびなどの輸出農産物の生産が盛んになった。オーストラリア、インド、南極は一体となってアフリカ大陸から離れ、インド洋中央海嶺の活動によって、分裂した。いずれの大陸も、大部分は安定陸塊である。
新期造山帯のうち、環太平洋造山帯はオーストラリア大陸を取り囲むように、スレウィシ島(セレベス島、インドネシア)、ニューギニア島、フィージー島、ニュージーランドへ続く。アルプスヒマラヤ造山帯はヒマラヤ・インドシナ半島では火山活動をしないが、インドネシアのスマトラ島、ジャワ島で激しく活動する。スラウィシ島で環太平洋造山帯と合流する。

中央低地帯(卓状地。大鑚井盆地・マーレーダーリング盆地)
オーストラリア大陸は、5,000万前(新生代)から現在までの海面上昇によって大陸低地が海面下になった。大鑚井盆地やマーレーダーリング盆地は安定大陸だが、表面を新しい地層がおおっているので、卓状地に分類される。低地でも卓状地である。
大鑚井盆地には海水の浸透による岩塩層が形成され、わきでる井戸水は塩分濃度が高く、農業には不適当である。羊が多数飼育されていた1980年代には、牧場経営者の白人は、塩分の食事に強く、低賃金のアボリジニーを多数雇った。現在、アボリジニーは大都市に移住して生活保護を受けて生活する者が増加した。大鑚井盆地の羊飼育頭数は著しく減少した。
マーレーダーリング盆地の岩塩はマーレーピンクといわれる独特の色彩の岩塩であり、装飾用として用いられる。工業原料用・食用・装飾用としても、日本に輸出される。できる限りは、岩塩層を避けながらマーレーダーリング盆地の灌漑農業が進められているが、降水量が安定せず、マーレーダーリング盆地の給水計画がうまくいかず、最近は小麦の不作が大きな問題になっている。

 

 

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