解答
【23】③
解説 時間距離
①◯ 2点間の距離が変わらなくても、交通の発達により所要時間が短縮した。
②◯ 所要時間が4時間を越えると、鉄道よりも航空機の利用が多くなる。
③× 小さくて高価な貨物は航空機だが、一般の貨物は運賃の安い船舶が使われる。
④◯ 鉄道は安価な大量輸送が可能である。駅間輸送の面では優れている。
詳細な解説
① 日本の新幹線網が、田中角栄の目論見通りに時間距離が短縮すると、東京からの所要時間で描いた日本地図は次のように変形する。中心からの等距離が所要時間である。新幹線の通らない地域は、東京からは遠くなる。
② 東京~函館は800km、鉄道(新幹線利用)では時間、航空機(羽田~函館)で1時間である。新幹線の運賃が安いにもかかわらず、長距離のため航空機利用者が多く、鉄道利用者が増えない。
③ 船の運賃は航空運賃よりも、非常に安い。石炭、石油、小麦、自動車のような重量物を大量に運ぶ場合には専用船を用いる。衣類、電器製品、野菜、冷凍食品などはコンテナ船でまとめて運ばれる。
④ 鉄道は自動車輸送と比較すると、駅間輸送では燃料・人件費の節約になる。特に港湾の専用駅と工場の専用駅を結ぶ貨物輸送では、自動車よりも輸送費が安いし、大気汚染も少ない。しかし、駅間輸送以外は、駅から顧客までは自動車輸送に依存する。
解答
【24】③
解説 在留邦人数
① アメリカ 海外在留邦人数が最も多い。民間企業関係者が2万人。ハワイ旅行者が多い。
② 中国 民間企業関係者が10万人で、最も高い割合を占める。
② イギリス 民間企業、留学生、永住者が2万人ずつである。旅行者は少ない。
④ 韓国 韓国への旅行者は多いが、長期滞在の在留邦人は少ない。
詳細な解説
アメリカの在留邦人が最も多いが、中国の経済発展とともに中国の在留邦人数が急増した。韓国は短期の滞在で用事が終わるため、長期滞在者は少ない。
解答
【25】④
解説 情報通信技術
①× 海底に敷設された大容量光ファイバーケーブルを使用する。人工衛星を使う通信は砂漠・極地などに限られる。
②× 利用者率ではアメリカ60%以上、中国40%未満だが、利用者数ではアメリカが多いのか、中国が多いのかは分からない。
③× サハラ以南アフリカが低いので誤り。サハラ以南アフリカは40%未満、ヨーロッパは60%以上である。
④◯ インターネットにアクセスするためには機材以外に通信料が必要で、低所得者やコンピュータを操作できない者はアクセスできない。アクセスできる者とできない者との差が生じる。
詳細な解説
インターネットは軍事技術として開発されたが、現在は民間用としても利用される。光ファイバーケーブルが利用されることで大容量の高速通信が可能になった。1980年までは人工衛星や銅線の電話回線であり、通信容量に制約があった。1980年以降の急速な研究開発により、インターネットの技術が大きく向上した。世界の情報が瞬時に世界をかけめぐるようになった。しかし、経済的あるいは技術的理由によってインターネットを利用できず、情報化社会から脱落した人々も多い。この較差がデジタルデバイドであり、今後の技術発展により、この較差はさらに拡大する恐れがある。また、インターネットに偽情報を流したり、政府が情報を遮断する国があったりする問題もある。
解答
【26】④
解説 世界のカロリー供給量と魚介類供給量
① スペイン。魚介類の供給量が多い。
② フィリピン。カロリー供給量が少ないが、魚介類が多い。
③ カナダ。カロリー供給量が最も多い。
④ ナミビア(アフリカ)。カロリーも魚介類も少ない。
詳細な解説
カロリー供給量の国別供給量は下図のとおり。にカナダ(3403cal)、スペイン(3196cal)、フィリピン(2600cal)、ナミビア(2065cal)の順になる。
解答
【27】②
解説 地球温暖化の問題
①◯ アメリカ政府は、地球の温暖化は進んでいないとの立場で、国際社会と対立している。
②× 温帯気候地域で熱帯のマラリア蚊が繁殖する恐れが強い。
③◯ 北極のシロクマが生息域を失い、個体数を減らしている。
④◯ フランス、スイス、デンマークなどで、石炭・石油・天然ガスへの課税が強化された。
詳細な解説
① アメリカトランプ政権の選挙支持基盤は石炭労働者・鉄鋼業労働者などである。
② マラリアは熱帯と温帯の一部で生息するマラリア蚊が媒介する。
③ 北極域の温暖化によって流氷が減り、シロクマは生息しにくい環境になった。
④ 炭素税による、石炭・石油・天然ガスの価格を引き上げ、エネルギー消費の節減や再生エネルギーへの転換をめざす。
解答
【28】③
解説 人口ピラミッド
(A) タンザニア。多産少死型と同じ富士山型。人口増加率は3.24%の人口爆発の状態。
(B) タイ。人口増加の停滞する釣鐘(ベル型)。人口増加率は0.25%の静止人口の状態。
(C) ドイツ。人口増加率はは-0.26%で人口減少。人口減少は紡錘型(つぼ型)である。
詳細な解説
多産多死型から多産少死型へ、次に少産少死型に変化することが、人口転換あるいは人口革命である。少産少死型が行きすぎると、人口減少型になる。経済発展により人口転換が進む。かつては人口転換は食料不足によって起こる、と言われていたこともある。
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第5問は地理B追試第6問と同じ(淡路島)のため省略。
地理B追試第6問参照
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