大脳皮質基底核変性症のページを更新
- 大脳皮質基底核変性症とは、脳の神経細胞が脱落するとともに、残った神経細胞にも異常な蛋白(リン酸化タウ)が蓄積する病気です。典型的な症状に乏しく、他の神経変性疾患との鑑別が難しいとされています。
身体の左右どちらか一側に症状が出現するのが特徴で、上肢が思うように動かせなくなることによって発症に気づくケースが多いようです。大脳皮質基底核変性症の進行はゆるやかですが、発病から5~10年で寝たきりになることがほとんどです。
大脳皮質基底核変性症の発症頻度は、人口10万人当たり2名程度であり、非常にまれな疾患です。遺伝性や男女差はなく40歳代~80歳代で発症しますが、発症のピークは60歳代とされています。
大脳皮質基底核変性症では、パーキンソン症状と大脳皮質症状が同時に出現します。
【パーキンソン症状】 - 多くの場合大脳皮質基底核変性症では、パーキンソン病で出現する以下のような症状が出現します。
巧緻動作障害:指先の細かい運動が困難になる。
安静時振戦:安静にしている時に手指の震えがみられる。
固縮:筋肉が固くなり、手足が動かしづらくなる。
歩行障害:転びやすくなったり、歩行の際に足が出しづらくなったりする
【大脳皮質症状】 - 大脳皮質が障害されることによって、以下のような症状の出現も見られるようになります。
筋肉の緊張の異常:手足に持続的に力が入って異常な姿勢を継続する「ジストニア」や、腕を動かすときにぴくつきが見られる「ミオクローヌス」などが出現する。
他人の手兆候:自分の意思とは関係なく、手が勝手に動いてしまう。
半側空間無視:目は見えているのに、片方の空間を見落とす。
失行:動きや感覚には問題がないのに、目的にあった動作や行動が行なえなくなる。
症状は左右のどちらかの手(または足)に出現し、次に同側の足(または手)に広がり、その後反対側の手足にも症状が出現するようになります。
<出典:健康長寿ネット>