マスクをして口呼吸が増えるとコロナ感染リスクが高まることが危惧されています。
PRESIDENT Online で歯科医の照山 裕子先生の記事がありました。
歯科医が緊急警鐘「常時マスクでむしろコロナ感染リスクが高まる人」の特徴
【コロナ感染対策のためのマスクがかえって感染リスクを高める可能性がある。歯科医の照山裕子氏は「マスクをしていると息苦しくて、つい口呼吸になることがあり、ばい菌やウイルスが体内に入りやすくなる。またマスク下で口の周りの筋力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけでなく、誤飲・誤嚥の増加やほうれい線が深くなることにもつながる」と警鐘を鳴らす――。
私たちはふだん、鼻で呼吸をしています。
鼻のなかにはたくさんの鼻毛が生えているほか、つねにネバネバした粘液(いわゆる鼻水)が出ています。
鼻毛や鼻水が、ばい菌やウイルスをからめとり、それ以上体のなかに侵入するのを防いでいるのです。また、鼻のなかは細かい血管が張りめぐらされていて、吸い込んだ空気をすぐに温め、加湿する効果もあります。
加湿されることにより、高温・高湿な状態が苦手なウイルスの増殖を防いでいるのです。これらの効果は絶大で、空気と一緒に入ってくるばい菌を70%ほどはカットしてくれます。
つまり、鼻呼吸は、「天然のマスク」の役割を果たしているということです。口で呼吸するのは、この「天然のマスク」を外してしまうのと同じ。ばい菌やウイルスが体内に入り放題になっているのです。
もちろん、だからといってマスクをしなくてもいいわけではありません。
マスクは自分や他人への飛沫感染を防ぐだけではなく、「接触感染を防ぐ」という役割も大きいです。じつは、私たちはふだん、自分が思っている以上に口や鼻、目などを指で触ってしまっています。それにより、指に付着していたばい菌やウイルスを自分で粘膜に運んでしまっているのです。マスクをしていれば、そうした接触感染を防ぐことができるというわけです。
口呼吸の悪いところは、それだけではありません。口呼吸をしてしまうと、「口のなかが乾燥しやすくなる」というデメリットもあります。
口のなかが乾燥するとは、つまり、唾液が必要以上に蒸発してしまって、循環する唾液の量が減ってしまうということです。唾液はさまざまな働きで私たちの体を守ってくれています。そして、唾液の大切な役割に「抗菌作用」があります。
唇を閉じる、すぼめる動作に使うのはおもに口腔周囲筋こうくうしゅういきんという筋肉で、名前の通り、口の周りを輪っかのようにグルリと取り囲んでいます。
この筋肉が弱まると、口がだらしなく半開きの状態になりやすくなるのです。身体のほかの部分と同じく、筋肉は、使わなければどんどん衰えます。】
口呼吸にならないように気を付けましょう!
マスクして口呼吸が増えると、強力な粘膜防御を迂回させることになって感染しやすくなります。