今話の名セリフ:「違う! あなたが本当に後回しにしてきた事は、破壊じゃなくて、仲良しになる事!」(キュアサマー)
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第44話「魔女の一番大事なこと」の感想です。
~ オープニング前 ~
前話の続きです。プリキュアは、超ゼッタイヤラネーダとされたチョンギーレと戦っていました。
その間に、バトラーは、やる気パワーを愚者の棺に注いでいきます。すると、棺にパワーが充填していきました。
~ Aパート ~
パワーが溜まっていき、あと少しで満タンになろうとした時に、サマーがやる気パワーの入った器を壊して阻止しました。
あとまわしの魔女は、永遠の後回しを手に入れられなかった事に怒りますが、サマーから何を後回しにしたいのか聞かれると、魔女は再び考え出します。
その直後、チョンギーレヤラネーダの攻撃がサマーに直撃。サマーは変身が解けてしまいました。
その後、エルダは、近くのスイッチで、まなつのいる床に落とし穴を作って、まなつは下に落ちました。ラメール達4人も後を追います。
穴は、チョンギーレヤラネーダが入れるほどの大きさではないため、何とか窮地から逃れる事ができました。
少しして、まなつは目を覚まし、落ちた先は地下牢。
それからしばらくして、バトラー達も、その地下牢に来ましたが、誰もいませんでした。地下牢に鍵がかかっていなかったため、既に脱出しており、別の部屋に隠れていました。
その後、ローラは、伝説のプリキュアとあとまわしの魔女の過去を話しました。
「あとまわしの魔女は何百年も昔、『破壊の魔女』と呼ばれる存在だった・・・。」
「破壊の、魔女・・・。」
「そうです。彼女の目的はただ1つ、この世を滅ぼす事・・・。」
「どうして、そんな・・・。」
「私達には理解できなくても、ただそのように、生まれてしまっただけなのです・・・。」
「そして、人間達の必死の抵抗に遭い、傷付いた魔女は、小さな海沿いの岩場に流れ着きました。」
「そこで、1人の少女が魔女と出会ったのです。」
「酷い怪我・・・。大丈夫?」
「薬を持ってくるから、待ってて・・・。」
「魔女を助けたの?」
「ええ。彼女は知らなかったの。それが破壊の魔女だという事を・・・。」
「私が前に見た夢と同じ・・・。」
「はい。これでいいわ。」
「それから、これ、家で焼いたライ麦のパン。お口に合うかな?」
「私はアウネーテ。あなたは?」
「答えたくないなら、いいよ。あなたは、どこから来たの?」
「海・・・。海の世界から・・・。」
「へー・・・。海の中にも、私達の知らない世界があるんだ・・・。」
「ねえ、聞かせて! あなたの国の事。あなたの友達の事を!」
「友達・・・?」
「一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、たまにちょっとケンカしたり、そんな友達! 私達も、もう友達だよね!」
「あ、そうだ。これ。」
「アネモネって花よ。綺麗でしょ?」
「私は破壊の魔女・・・。この世界を破壊するために生まれてきた・・・。」
「それで、魔女は、どうなったの?」
「やがて、その子の住む街の近くにも、魔女の破壊の手が及んだの。」
「世界の危機を知った人魚の女王は、1人の人魚を人間の世界に向かわせた。」
「そして、伝説のプリキュアが誕生した・・・。」
「破壊の魔女様。プリキュアという邪魔者が現れました。」
「人間の世界など、私がひねり潰してくれよう!」
「お前がプリキュア?」
「あなたが破壊の魔女?」
「どうして・・・?」
「私は破壊の魔女。この世界を破壊するために生まれた。」
「お願い! やめて!」
「その願いは聞けぬ・・・。」
「だったら、悲しいけれど、私は、あなたを倒すしかない!」
「プリキュア! トロピカルチェンジ!」
「乾いた心に! キュアオアシス!」
「決着は明日にしよう・・・。」
「魔女様、明日になりました。プリキュアとの決着を。」
「明日にするわ・・・。」
「魔女様、今日こそは・・・。」
「いや、明日にしよう・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日にしよう・・・。」
「今日こそは・・・。」
「いいや、明日にしよう・・・。」
「魔女様、決着をどうか・・・。」
「決着は明日だ・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日だ・・・。」
「魔女様・・・。」
「まだ機は熟さぬ・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日にする・・・。」
「ああ・・・。」
「そうして魔女は、戦いを後回しにし続けたの・・・。そして、とうとう、何を後回しにしていたのさえも忘れてしまった・・・。」
「それでもまだ足りずに、永遠の命を手に入れて、後回しを続けようとしていたって訳か・・・。」
「魔女って、本当は・・・。」
「魔女様!?」
「思い出した・・・。思い出したぞ・・・。私は・・・、私は、アイツと・・・。」
「やっと、思い出してくれたのね・・・。」
「それじゃあ、私達の前に現れた、あの伝説のプリキュアって・・・。」
「たぶん、魂だけの存在・・・。」
「何百年も経って、魂となった今も、魔女を止めようとしていたのよ・・・。」
~ Bパート ~
「どうする、みんな?」
「行こう! もう一度、魔女の所へ! きちんと話して、奪われたやる気パワーを返してもらおう!」
「話せばきっと分かる。」
「昔の事も、忘れているだけだよね!」
「なら、思い出させてやるか!」
「そう言うと思ったわ!」
「私達は、私達の一番大事な事をやろう!」
しかし、その直後、チョンギーレヤラネーダに見つかってしまいました。5人はプリキュアに変身します。
『はーっ!』
「説得前進!」
『トロピカル~ジュ!プリキュア!』
屋敷内で戦うには狭いため、チョンギーレヤラネーダを外に誘導させます。
その後、すぐにマリンビートダイナミック。チョンギーレヤラネーダを倒し、チョンギーレは元に戻りました。
直後、魔女は過去を思い出し、破壊の魔女として目覚めました。
「やめて! 話を聞いて!」
「あの時の決着を今こそつけてやる!」
「その相手は私達じゃない!」
「そうだ! お前達じゃない! アイツは、もういない! いない! いない!」
「そうよ! あなたの大切な人はもういない! でも、その人を想う心があれば!」
「心などない! 私には必要ない!」
「そんな事ない! あなたは心を持っている! 優しい心を!」
「あなたはもう破壊の魔女なんかじゃない!」
「私は、破壊の魔女だ!」
「アンタは、伝説のプリキュアとの対決をずっと後回しにしてきた! 彼女の事を大切に思ってたんだ!」
「その時の気持ちを思い出して!」
「違う! 私が望むのは破壊! 破壊のみ!」
「伝説のプリキュア・・・。」
「大丈夫・・・。私達に任せて!」
「あなたは戦う事なんて望んでない・・・。ずっと後回しにしてきた大事な事をやろう!」
「プリキュアを倒して、世界を破壊する事! それが、私の一番大事な事だ!」
「そうじゃない! あなたが本当に後回しにしてきた事は・・・。」
「破壊だ!」
「違う! あなたが本当に後回しにしてきた事は、破壊じゃなくて、仲良しになる事!」
「人間の女の子と仲良しになる事! それが、あなたがずっと後回しにしてきた、勇気がなくてできなかった事!」
「お前は・・・。」
「やっと会えた・・・。」
「私は・・・。私は・・・。」
「会いたかった・・・。」
「さあ・・・。」
『あなたの今一番大事な事を・・・。』
「私は、お前と友達に・・・。」
「うん・・・。」
「ありがとう、サマー、みんな・・・。」
「待って! あなたの名前は?」
「キュアオアシス・・・。」
「また会いましょう・・・。キュアオアシス・・・。」
「良かった・・・。今の2人、すっごくトロピカってるよ・・・。」
「魔女様、行っちゃったの?」
「そうみたいね・・・。」
「最後は幸せそうで良かったんじゃねーか?」
「うう・・・。魔女様・・・。どうして私を置いていってしまわれたのです・・・。人間の少女などに惑わされて・・・。」
「こうなったら・・・。魔女様の遺志は、このバトラーが! この世界は、私が破壊しましょう!」
「仲間のやる気パワーまで奪うなんて・・・。」
「まだ満杯にならないようですね・・・。なら、やる気パワー最後の一杯、あなた達からいただきましょう!」
今回は、これで終了です。
次回:「やる気大決戦! 輝け! トロピカルパラダイス!」
キュアオアシスと再会し、あとまわしの魔女は眠りにつきましたが、ヤラネーダ化したバトラーがプリキュアに襲いかかってきました。
まなつ達は、今一番大事な事をやろうと、5人で立ち向かい・・・。
今回の「またみてね」
今回も、次回作の番宣がありましたが、前回と内容が同じでしたので、キャプチャー画像や感想はカットします。
【まとめ】 ※今回も、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
ローラから伝説のプリキュア「キュアオアシス」とあとまわしの魔女の過去を聞いたまなつ達は、直後、プリキュアに変身してチョンギーレヤラネーダを倒し、キュアオアシスがサマーの体に宿って現れ、魔女と再会を果たし、友達になれた魔女は、穏やかな笑顔で泡となって海に消えていきましたが、残されたバトラーが愚者の棺の力を取り込み、巨大なドラゴンとなって襲いかかってきました。
という事で、今回で、かなり気になっていた伝説のプリキュア・キュアオアシスとあとまわしの魔女の関係、あとまわしの魔女が後回しにしていたものが明かされました。
それでも、すべての謎が明かされた訳でなく、愚者の棺を開放しようとしたならず者、そいつが手にしていたやる気パワーが誰のものなのか、人魚の記憶を吸い出す装置が誰がいつ作ったものなのか、といった疑問点がまだそれなりに残っていますが、とりあえず、魔女がキュアオアシスと心を通わせて救われたのは良かったと思いますね。
魔女は、普通の人魚で、誰かによって「破壊の魔女」に仕立てられたと思っていましたが、最初から破壊の魔女として生まれていたのは予想外でした。世界を滅ぼすために生まれてきたとか、悲しいよなあ・・・。
破壊の魔女は、いくつかの街を壊滅させていく中で、人間の抵抗により大傷を受け、とある海沿いの岩場に流れ着きました。そんな時に、後にキュアオアシスとなる少女「アウネーテ」と出会い、アウネーテは魔女を介抱し、親しく接しました。
助けた相手が破壊の魔女だという事を知らなかった事、未知の生物でも臆する事なく純粋に優しく接してくれた事の2点が、魔女にとっての奇跡だったと思いますね。相手が破壊の魔女だと知っていれば、あそこで魔女を殺してもおかしくないでしょうし、知らない生物だからと逃げ出していれば、魔女の傷は癒えないまま、いずれくたばっていたでしょう。見た事のない生物であっても目の前の負傷者を放っておかず、ただ純粋に助けようとした姿勢は、十分過ぎるほどプリキュアになる資格はあったと思いますね。
また、アウネーテが魔女に渡した赤のアネモネの花言葉は「君を愛す」。いくら年月が経っても、いずれ友達になれる事を示唆していたように思いますね。
ですが、魔女は、自分の宿命ゆえにアウネーテの元を離れ、再びいくつかの街を破壊して、アウネーテの街にもやって来ました。
アウネーテは、街を守るためにプリキュアに変身しましたが、かつて自分が助けた者が破壊の魔女だと知って、やむなく戦う事となり、長い戦いの末、魔女は撤退しました。そして、破壊の魔女は戦いを後回しにし続けて、あとまわしの魔女に。
あの戦いから、魔女は、辛い日々を送り続けてきたのでしょう。
街を守るために魔女を倒すとは言ったものの、本当は話し合って破壊をやめさせたい。そんなアウネーテの純粋な想いから流れた涙が、破壊する事が自らの宿命であった魔女の心を大きく動かしたでしょう。
過去に自分を助けてくれて、しかも自分のために涙を流している者を殺す事が本当に正しい事なのか。そんな感情が湧いて来たのでしょう。
だけど、自分は破壊の魔女。世界を壊す事がすべての自分にあってはならない感情だが、じゃあ、アウネーテを殺さなきゃいけないのか。破壊の魔女としての宿命とアウネーテの純粋な想いとの板挟みで長年悩み続けてきたのでしょうね。
と言っても、誰かに悩みを打ち明ければ、解決はできずとも気は楽になるというのは、よくある話。しかし、魔女には、それはできなかったのでしょう。
魔女には、バトラーをはじめ多くの部下を従えていて、そして、慕われていたのでしょう。しかも、世界の破壊という大層な宿命を持つ魔女が悩みを抱えていて、それを打ち明けようものなら、沽券にかかわる由々しき問題と感じ、誰にも悩みを話す事はできず、結果、1人で抱え続けてきたのでしょうね。上に立つ者って大変ですよね。
まあ、それでも、魔女の心に寄り添える優秀な部下が1人でもいれば違ったのかもしれませんが、残念ながら部下にも恵まれなかったでしょう。
付き合いの長いバトラーは、魔女が決着を後回しにする理由を全然聞こうとせず、決着は明日にしようという言葉をバカ正直に守り続けて、魔女にとってもバトラーにとっても無駄な時間を過ごしてきた訳ですし。魔女とアウネーテが親しくなったのを見て「人間の少女などに惑わされて」と嘆いていたあたり、魔女の心境なんざどうでもよく、破壊の限りを尽くす魔女こそがすべてだと思っていたでしょうね。まったく、あのクソバカ執事は・・・。
アウネーテと友達になれた魔女は、泡となって消えていきました。まるで「人魚姫」の結末のように。
ですが、「人魚姫」と違うのは、悲劇的な終わりではなかった事ですね。消える直前の魔女の表情は笑顔でしたし。
魔女とアウネーテは、きっと天国で仲良く過ごす事ができたと信じたいですね。まあ、そうは言っても、魔女は、いくつもの街を破壊していた事を考えると地獄行きなのかもしれませんが、このアニメは女の子向け。夢見させて下さい。
そんな訳で、今回で敵サイドの親玉が救われましたが、これで終わりではなく、暴走したバトラーが自らをヤラネーダ化し、愚者の棺を開放して世界を滅亡させようとしました。
今回のチョンギーレヤラネーダは意外にもあっさり倒せましたが、さすがにバトラーヤラネーダはラスボス。そう簡単には倒せないでしょう。
タイトルを見た感じでは、「トロピカルパラダイス」という大技で倒す事になると思いますが、何がその技を生み出す決め手になるのか? プリキュアがどんな戦い様を見せてくれるのか、目を凝らさずにしっかり見ていきたいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第44話「魔女の一番大事なこと」の感想です。
~ オープニング前 ~
前話の続きです。プリキュアは、超ゼッタイヤラネーダとされたチョンギーレと戦っていました。
その間に、バトラーは、やる気パワーを愚者の棺に注いでいきます。すると、棺にパワーが充填していきました。
~ Aパート ~
パワーが溜まっていき、あと少しで満タンになろうとした時に、サマーがやる気パワーの入った器を壊して阻止しました。
あとまわしの魔女は、永遠の後回しを手に入れられなかった事に怒りますが、サマーから何を後回しにしたいのか聞かれると、魔女は再び考え出します。
その直後、チョンギーレヤラネーダの攻撃がサマーに直撃。サマーは変身が解けてしまいました。
その後、エルダは、近くのスイッチで、まなつのいる床に落とし穴を作って、まなつは下に落ちました。ラメール達4人も後を追います。
穴は、チョンギーレヤラネーダが入れるほどの大きさではないため、何とか窮地から逃れる事ができました。
少しして、まなつは目を覚まし、落ちた先は地下牢。
それからしばらくして、バトラー達も、その地下牢に来ましたが、誰もいませんでした。地下牢に鍵がかかっていなかったため、既に脱出しており、別の部屋に隠れていました。
その後、ローラは、伝説のプリキュアとあとまわしの魔女の過去を話しました。
「あとまわしの魔女は何百年も昔、『破壊の魔女』と呼ばれる存在だった・・・。」
「破壊の、魔女・・・。」
「そうです。彼女の目的はただ1つ、この世を滅ぼす事・・・。」
「どうして、そんな・・・。」
「私達には理解できなくても、ただそのように、生まれてしまっただけなのです・・・。」
「そして、人間達の必死の抵抗に遭い、傷付いた魔女は、小さな海沿いの岩場に流れ着きました。」
「そこで、1人の少女が魔女と出会ったのです。」
「酷い怪我・・・。大丈夫?」
「薬を持ってくるから、待ってて・・・。」
「魔女を助けたの?」
「ええ。彼女は知らなかったの。それが破壊の魔女だという事を・・・。」
「私が前に見た夢と同じ・・・。」
「はい。これでいいわ。」
「それから、これ、家で焼いたライ麦のパン。お口に合うかな?」
「私はアウネーテ。あなたは?」
「答えたくないなら、いいよ。あなたは、どこから来たの?」
「海・・・。海の世界から・・・。」
「へー・・・。海の中にも、私達の知らない世界があるんだ・・・。」
「ねえ、聞かせて! あなたの国の事。あなたの友達の事を!」
「友達・・・?」
「一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、たまにちょっとケンカしたり、そんな友達! 私達も、もう友達だよね!」
「あ、そうだ。これ。」
「アネモネって花よ。綺麗でしょ?」
「私は破壊の魔女・・・。この世界を破壊するために生まれてきた・・・。」
「それで、魔女は、どうなったの?」
「やがて、その子の住む街の近くにも、魔女の破壊の手が及んだの。」
「世界の危機を知った人魚の女王は、1人の人魚を人間の世界に向かわせた。」
「そして、伝説のプリキュアが誕生した・・・。」
「破壊の魔女様。プリキュアという邪魔者が現れました。」
「人間の世界など、私がひねり潰してくれよう!」
「お前がプリキュア?」
「あなたが破壊の魔女?」
「どうして・・・?」
「私は破壊の魔女。この世界を破壊するために生まれた。」
「お願い! やめて!」
「その願いは聞けぬ・・・。」
「だったら、悲しいけれど、私は、あなたを倒すしかない!」
「プリキュア! トロピカルチェンジ!」
「乾いた心に! キュアオアシス!」
「決着は明日にしよう・・・。」
「魔女様、明日になりました。プリキュアとの決着を。」
「明日にするわ・・・。」
「魔女様、今日こそは・・・。」
「いや、明日にしよう・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日にしよう・・・。」
「今日こそは・・・。」
「いいや、明日にしよう・・・。」
「魔女様、決着をどうか・・・。」
「決着は明日だ・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日だ・・・。」
「魔女様・・・。」
「まだ機は熟さぬ・・・。」
「魔女様・・・。」
「明日にする・・・。」
「ああ・・・。」
「そうして魔女は、戦いを後回しにし続けたの・・・。そして、とうとう、何を後回しにしていたのさえも忘れてしまった・・・。」
「それでもまだ足りずに、永遠の命を手に入れて、後回しを続けようとしていたって訳か・・・。」
「魔女って、本当は・・・。」
「魔女様!?」
「思い出した・・・。思い出したぞ・・・。私は・・・、私は、アイツと・・・。」
「やっと、思い出してくれたのね・・・。」
「それじゃあ、私達の前に現れた、あの伝説のプリキュアって・・・。」
「たぶん、魂だけの存在・・・。」
「何百年も経って、魂となった今も、魔女を止めようとしていたのよ・・・。」
~ Bパート ~
「どうする、みんな?」
「行こう! もう一度、魔女の所へ! きちんと話して、奪われたやる気パワーを返してもらおう!」
「話せばきっと分かる。」
「昔の事も、忘れているだけだよね!」
「なら、思い出させてやるか!」
「そう言うと思ったわ!」
「私達は、私達の一番大事な事をやろう!」
しかし、その直後、チョンギーレヤラネーダに見つかってしまいました。5人はプリキュアに変身します。
『はーっ!』
「説得前進!」
『トロピカル~ジュ!プリキュア!』
屋敷内で戦うには狭いため、チョンギーレヤラネーダを外に誘導させます。
その後、すぐにマリンビートダイナミック。チョンギーレヤラネーダを倒し、チョンギーレは元に戻りました。
直後、魔女は過去を思い出し、破壊の魔女として目覚めました。
「やめて! 話を聞いて!」
「あの時の決着を今こそつけてやる!」
「その相手は私達じゃない!」
「そうだ! お前達じゃない! アイツは、もういない! いない! いない!」
「そうよ! あなたの大切な人はもういない! でも、その人を想う心があれば!」
「心などない! 私には必要ない!」
「そんな事ない! あなたは心を持っている! 優しい心を!」
「あなたはもう破壊の魔女なんかじゃない!」
「私は、破壊の魔女だ!」
「アンタは、伝説のプリキュアとの対決をずっと後回しにしてきた! 彼女の事を大切に思ってたんだ!」
「その時の気持ちを思い出して!」
「違う! 私が望むのは破壊! 破壊のみ!」
「伝説のプリキュア・・・。」
「大丈夫・・・。私達に任せて!」
「あなたは戦う事なんて望んでない・・・。ずっと後回しにしてきた大事な事をやろう!」
「プリキュアを倒して、世界を破壊する事! それが、私の一番大事な事だ!」
「そうじゃない! あなたが本当に後回しにしてきた事は・・・。」
「破壊だ!」
「違う! あなたが本当に後回しにしてきた事は、破壊じゃなくて、仲良しになる事!」
「人間の女の子と仲良しになる事! それが、あなたがずっと後回しにしてきた、勇気がなくてできなかった事!」
「お前は・・・。」
「やっと会えた・・・。」
「私は・・・。私は・・・。」
「会いたかった・・・。」
「さあ・・・。」
『あなたの今一番大事な事を・・・。』
「私は、お前と友達に・・・。」
「うん・・・。」
「ありがとう、サマー、みんな・・・。」
「待って! あなたの名前は?」
「キュアオアシス・・・。」
「また会いましょう・・・。キュアオアシス・・・。」
「良かった・・・。今の2人、すっごくトロピカってるよ・・・。」
「魔女様、行っちゃったの?」
「そうみたいね・・・。」
「最後は幸せそうで良かったんじゃねーか?」
「うう・・・。魔女様・・・。どうして私を置いていってしまわれたのです・・・。人間の少女などに惑わされて・・・。」
「こうなったら・・・。魔女様の遺志は、このバトラーが! この世界は、私が破壊しましょう!」
「仲間のやる気パワーまで奪うなんて・・・。」
「まだ満杯にならないようですね・・・。なら、やる気パワー最後の一杯、あなた達からいただきましょう!」
今回は、これで終了です。
次回:「やる気大決戦! 輝け! トロピカルパラダイス!」
キュアオアシスと再会し、あとまわしの魔女は眠りにつきましたが、ヤラネーダ化したバトラーがプリキュアに襲いかかってきました。
まなつ達は、今一番大事な事をやろうと、5人で立ち向かい・・・。
今回の「またみてね」
今回も、次回作の番宣がありましたが、前回と内容が同じでしたので、キャプチャー画像や感想はカットします。
【まとめ】 ※今回も、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
ローラから伝説のプリキュア「キュアオアシス」とあとまわしの魔女の過去を聞いたまなつ達は、直後、プリキュアに変身してチョンギーレヤラネーダを倒し、キュアオアシスがサマーの体に宿って現れ、魔女と再会を果たし、友達になれた魔女は、穏やかな笑顔で泡となって海に消えていきましたが、残されたバトラーが愚者の棺の力を取り込み、巨大なドラゴンとなって襲いかかってきました。
という事で、今回で、かなり気になっていた伝説のプリキュア・キュアオアシスとあとまわしの魔女の関係、あとまわしの魔女が後回しにしていたものが明かされました。
それでも、すべての謎が明かされた訳でなく、愚者の棺を開放しようとしたならず者、そいつが手にしていたやる気パワーが誰のものなのか、人魚の記憶を吸い出す装置が誰がいつ作ったものなのか、といった疑問点がまだそれなりに残っていますが、とりあえず、魔女がキュアオアシスと心を通わせて救われたのは良かったと思いますね。
魔女は、普通の人魚で、誰かによって「破壊の魔女」に仕立てられたと思っていましたが、最初から破壊の魔女として生まれていたのは予想外でした。世界を滅ぼすために生まれてきたとか、悲しいよなあ・・・。
破壊の魔女は、いくつかの街を壊滅させていく中で、人間の抵抗により大傷を受け、とある海沿いの岩場に流れ着きました。そんな時に、後にキュアオアシスとなる少女「アウネーテ」と出会い、アウネーテは魔女を介抱し、親しく接しました。
助けた相手が破壊の魔女だという事を知らなかった事、未知の生物でも臆する事なく純粋に優しく接してくれた事の2点が、魔女にとっての奇跡だったと思いますね。相手が破壊の魔女だと知っていれば、あそこで魔女を殺してもおかしくないでしょうし、知らない生物だからと逃げ出していれば、魔女の傷は癒えないまま、いずれくたばっていたでしょう。見た事のない生物であっても目の前の負傷者を放っておかず、ただ純粋に助けようとした姿勢は、十分過ぎるほどプリキュアになる資格はあったと思いますね。
また、アウネーテが魔女に渡した赤のアネモネの花言葉は「君を愛す」。いくら年月が経っても、いずれ友達になれる事を示唆していたように思いますね。
ですが、魔女は、自分の宿命ゆえにアウネーテの元を離れ、再びいくつかの街を破壊して、アウネーテの街にもやって来ました。
アウネーテは、街を守るためにプリキュアに変身しましたが、かつて自分が助けた者が破壊の魔女だと知って、やむなく戦う事となり、長い戦いの末、魔女は撤退しました。そして、破壊の魔女は戦いを後回しにし続けて、あとまわしの魔女に。
あの戦いから、魔女は、辛い日々を送り続けてきたのでしょう。
街を守るために魔女を倒すとは言ったものの、本当は話し合って破壊をやめさせたい。そんなアウネーテの純粋な想いから流れた涙が、破壊する事が自らの宿命であった魔女の心を大きく動かしたでしょう。
過去に自分を助けてくれて、しかも自分のために涙を流している者を殺す事が本当に正しい事なのか。そんな感情が湧いて来たのでしょう。
だけど、自分は破壊の魔女。世界を壊す事がすべての自分にあってはならない感情だが、じゃあ、アウネーテを殺さなきゃいけないのか。破壊の魔女としての宿命とアウネーテの純粋な想いとの板挟みで長年悩み続けてきたのでしょうね。
と言っても、誰かに悩みを打ち明ければ、解決はできずとも気は楽になるというのは、よくある話。しかし、魔女には、それはできなかったのでしょう。
魔女には、バトラーをはじめ多くの部下を従えていて、そして、慕われていたのでしょう。しかも、世界の破壊という大層な宿命を持つ魔女が悩みを抱えていて、それを打ち明けようものなら、沽券にかかわる由々しき問題と感じ、誰にも悩みを話す事はできず、結果、1人で抱え続けてきたのでしょうね。上に立つ者って大変ですよね。
まあ、それでも、魔女の心に寄り添える優秀な部下が1人でもいれば違ったのかもしれませんが、残念ながら部下にも恵まれなかったでしょう。
付き合いの長いバトラーは、魔女が決着を後回しにする理由を全然聞こうとせず、決着は明日にしようという言葉をバカ正直に守り続けて、魔女にとってもバトラーにとっても無駄な時間を過ごしてきた訳ですし。魔女とアウネーテが親しくなったのを見て「人間の少女などに惑わされて」と嘆いていたあたり、魔女の心境なんざどうでもよく、破壊の限りを尽くす魔女こそがすべてだと思っていたでしょうね。まったく、あのクソバカ執事は・・・。
アウネーテと友達になれた魔女は、泡となって消えていきました。まるで「人魚姫」の結末のように。
ですが、「人魚姫」と違うのは、悲劇的な終わりではなかった事ですね。消える直前の魔女の表情は笑顔でしたし。
魔女とアウネーテは、きっと天国で仲良く過ごす事ができたと信じたいですね。まあ、そうは言っても、魔女は、いくつもの街を破壊していた事を考えると地獄行きなのかもしれませんが、このアニメは女の子向け。夢見させて下さい。
そんな訳で、今回で敵サイドの親玉が救われましたが、これで終わりではなく、暴走したバトラーが自らをヤラネーダ化し、愚者の棺を開放して世界を滅亡させようとしました。
今回のチョンギーレヤラネーダは意外にもあっさり倒せましたが、さすがにバトラーヤラネーダはラスボス。そう簡単には倒せないでしょう。
タイトルを見た感じでは、「トロピカルパラダイス」という大技で倒す事になると思いますが、何がその技を生み出す決め手になるのか? プリキュアがどんな戦い様を見せてくれるのか、目を凝らさずにしっかり見ていきたいと思います。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。