jazzy『札幌自然館』

自然、登山、山野草&JAZZ

ベニバナイチヤクソウ

2015年07月11日 | ■山野草(図鑑編)

ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)イチヤクソウ科

「一薬草」の名の由来は、一番よく効く薬草の意味である。
山地の林内に生える多年草で群生していることが多い。長い柄がある光沢のある葉は根元に3~5枚、葉の形は広い楕円形で基部は円い。1本の花茎がまっすぐ伸び、7~15個の花が下向きにつく。

ベニバナイチヤクソウは、手稲山以外ではなかなか見ることが少ない。
最近気が付いたのだが、10年くらい前は、手稲山頂上付近の低木の中で咲いていたが、最近は見かけなくなった。
手稲山の他の群生地でも同様である。不思議なことに見かける場所が変化しているように感じる。

その中でも、今年の発見した群落は今までの中でも特に赤みの強いものであった。
手前の群落には、いつも見かける淡い赤みのあるベニバナイチヤクソウも咲いていた。
手稲山では、5合目中腹から山頂付近まであちらこちらで見られる。

 


白花のカタクリ

2014年05月02日 | ■山野草(図鑑編)

2014/4/20 七飯町・高橋山野草公園にて

 カタクリ(片栗)は、ユリ科カタクリ属に属する多年草。発芽1年目の個体は細い糸状の葉を、2年目から7-8年程度までは卵状楕円形の1枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、2枚目の葉が出てから花をつける。カタクリの平均寿命は40-50年ほどと推定されている。


 花弁に色素が形成されない白花は、 自生するものは非常に稀で、数万本に一本と言われてる。

 


モイワラン(希少)

2013年06月22日 | ■山野草(図鑑編)

モイワラン(藻岩蘭) 札幌市三角山にて

 モイワランは、数十年前に札幌市の藻岩山で発見され、1999年に新種として発表されたばかり。従って、記載されている図鑑は少なく、あまり知られていない。

 サイハイランには長楕円形の葉があるが、モイワランは菌に寄生し(いわゆる腐生ラン)、葉はなく、花の色も濃い上に花被片はほとんど開かないなどの違いがある。

 北海道、本州、四国に分布し花期は5月~6月。

 


サイハイラン

2013年06月20日 | ■山野草(図鑑編)

2013/6  札幌市・三角山にて

 サイハイラン(采配蘭)は、ラン科サイハイラン属の多年草。
和名の由来は、花序の様子を戦場で指揮官が兵を指揮する采配に見立てたもの。花期は5月下旬~6月。
日本では全国に分布し、山地の林床に自生する。


フタリシズカ

2013年06月20日 | ■山野草(図鑑編)

2013/6  札幌市・三角山にて

 フタリシズカ(二人静)は、センリョウ科の多年草。
和名は、2本の花序を、能楽「二人静」の静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの。ヒトリシズカと対を成す。

ただし、花序は2とは限らず、3又は4つく例もある。花期は4~6月。
沖縄を除く日本全国の山林の比較的暗い場所に分布する。


ミドリニリンソウ

2012年06月10日 | ■山野草(図鑑編)

ミドリニリンソウ(緑二輪草)キンポウゲ科

 ニリンソウの白い萼片が緑色に変異したもので、手元の書物では札幌の藻岩山で初めて発見されたらしい。
花全体が緑色のものや、一部が緑色のものもあり変化が多い。
よくよく見ていると、札幌近郊の山々では個体数が多く、毎年同一箇所に咲く。
 また、ニリンソウの白い萼片は通常5~7枚であるが、ミドリニリンソウの周辺には、萼片が8枚などのニリンソウが見つかることもあり、一旦見つけると周囲の観察が面白い。
 今回アップした写真は、手稲山中腹で同一日に撮影したもの。