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SCILABによる制御系設計 その1

2017-03-11 17:40:13 | 工学
MATLABにより制御系設計をすることは、非常に強力に可能であるが、あえて
SCILABによりどこまで出来るか、試してみたい。

その1はMATLABとSCILABの違いについて、簡単に紹介したい。

参照書は 尾形先生のこれです。非常に、丁寧にかかれており、海外でロングセラーとなっているもので、ぜひ一度手にとってください。オススメです。


制御のためのMATLAB
クリエーター情報なし
東京電機大学出版局


SCILABによる制御系設計を考える

1 基本操作

1.1 四則演算、関数
matlabとの違いについて、知っておいた方がよいものは、関数であろう。
四則演算は、行列のそれを含め同じである。
関数では特に、固有値がまず最初に違いを感じるものであろう。
Matlabではeigであるが、scilabではspecとなる。ここらへんは、下図のヘルプブラウザを使えば、使い方は問題なく使えると思う。




1.2 グラフ
 制御系などの設計に限らず、計算結果やシミュレーションをグラフに示すことは必須であろう。この機能はどうなっているのであろうか。
plotにてグラフは書けるが
例えば、gridという目盛線を入れるコマンドはscilabにはない。
これは、下図のようにヘルプを使ってみると、matlab commandとscilabの比較をしてくれる。

t=0:0.01*%pi:2*%pi;
->alpha=3;

-->y=sin(alpha*t);

-->plot(t,y)

-->grid
!--error 4
変数は定義されていません: grid


-->title('This is sin');

-->xlabel('t(sec)');

-->ylabel('sin');

ここまでやると こんなグラフが書ける。ちなみにmatlabではπはpiであったが、scilabでは%piとなる。

set(gca(),"grid",[1 1])
をすれば下図のようにgridが描かれる。

SCILABの再習得に向けて(1)

2017-02-12 17:40:26 | 工学
Modeling and Simulation in Scilab/Scicos with ScicosLab 4.4
クリエーター情報なし
Springer New York


にて 勉強を開始している。

システムがubuntuなので インストールしたあとは

>./scilab
(scilabのディレクトリ/binにパスがある場合)

なのですが、文字ばけするので対処はこちらを参考に

http://testuaoki.blog72.fc2.com/blog-entry-49.html

させていただきました。

次に、画面のメニューバーの色が悪くメニューが見えないので

これはubuntu自体の設定を変えて出るようにしました。
もし、メニューの文字色に変更が可能である(その設定がわからず)ならそれがよいかも知れません。

こんな感じで、以前matlabで作ったものを変えて走らせてみました。



階層的な配置の4自由度ばねマス系の固有値を求め表示させています。

次回また勉強します。今回はここまで。





Ubuntuといろいろソフト

2017-02-04 11:03:15 | 工学
ubuntuをmacbookpro 2009mid にインストールして
結構快適にやっています。
もしもの時は、デュアルブートにして戻れるのですが。

快適の理由はなんと言っても
SSDでしょう

250Gで 5000円くらいだったか? いや もう少し高いけど↓ まあ効果はすこぶる良い




まあ、基本的なシステムでしたら、十分デュアルブート可能でした


では これから何をしていくのか

1 有限要素法ソフト
 salome-meca
これを使っていきます。すでにインストールしていますが、なかなか難解です。
理由は、ジオメトリ作成、メッシング、解析コード、ポストプロセスと
モジュールが分かれていて、慣れているNastran Femapとは違うということです。
ぼちぼち紹介していきます。
ただし、結構日本での活用の記事は多く、参考になります。
https://www.salome-meca.jp/など、チュートリアルも豊富です。

2 制御系構築
 会社ではmatlabですが、フリーとなると(matlab home は2−3万円で使えるが、今はとりあえず)
scilab scicosです。
これも、日本で結構記事も多く、出版物も豊富です。

3 ロボティクス
この前の記事で紹介した、choreonoid でしょう。これもインストールしたので紹介していきたいと思います。

ただし、これも使いこなすまで、どれだけかかるか。。。

4 実験
ロボットの実験などを考えると
ぼちぼち考えますが
ラズパイなら、Cで書けばよいですが、以前の記事でPICマイコンには
Hi-tech Cなどで書き込みを行ってました。
その時は マックから行うしかないかもです。
これについては、また調べてみます。

5 ドキュメント関係 その他
これはubuntu標準でLibreOfficeが入っていますので、十分です。グラフを書く、FFTなどの処理をするなど
これらも、いろいろツールがあります。


ということで、技術、工学を楽しむ?には フリーで結構いけるのですね!


ただ、フリーの怖いところもありますが、そこらへんの議論はまたしましょう。



樽葉遠隔技術センター

2017-01-29 18:05:39 | 工学
廃炉に向けた取り組みの一貫として、ロボットの遠隔操作の重要性は言うまでもないだろう。
現在、原子炉の冷却水漏れをなくすために、ここ樽葉遠隔技術センターに同形状のものを作り
止水する方策の検討が行われようとしている。

写真では見難いが、4000t程度ある原子炉のサプレションチャンバーの1/8(円形の一部分)の実物大のものである。
これに対して止水シミュレーションをして実施に向けた検討をしていく。
その他、モックアップ階段や水槽、モーションキャプチャの実験施設があり
遠隔操作によって、なんとか廃炉作業を進める技術を開発している。

廃炉を進めるのはもちろんであるが
興味あるのが、この施設は廉価で利用でき、技術の進歩を促していることであろう。




また、試験研究棟にはバーチャル・リアリティ室があり、
東電から入手した、原子炉の現状の状態を3DのVRで体験できる施設がある。


3Dスキャナを搭載したロボットにより点群データ、およびカメラ画像データを元に、一部設計図から3DーCADを作成している。
これを利用して、実際の作業前のシミュレーションや検討が可能となる。

システムは前の記事にあるようにOSがUbuntuでソフトがChoreonoidで動いていた。びっくりした。

ぜひ、現在は負の遺産であるが、この機会によって、技術改革を加速していって欲しいと思った。