「障害者をしめ出す社会は弱くもろい」
(藤井克徳著:全障研出版部)
全障研が毎月発行している「みんなのねがい」16年4月から17年3月に連載された文章に厚労省の進める「我が事丸ごと」政策、災害と障害者の二章が書き下ろしされ、さらに「ターニングャCント発言録」が掲載されまとめられた一冊です。
今の障害者をめぐる状況や社会のあり様、あるいは運動についての投げかけが全編にわたって行われています。どの章から読めるものですし、様々な場面での「つながり」や「きっかけ」を作るために活用ができる(読み合わせやディスカッションなどの素材として)ようになっています。
障害児者やその家族の生活や実態に触れる時、制度の矛盾や社会が抱える弱さを常に感じています。「何をなすべきか」、それは藤井さんが指摘されているように「たしかな運動」をつくることだ思います。進める上でのいくつかの要素やャCント(何を訴えるか、誰に働きかけるか、お金をどうするか、進める体制をどうするか、目標をどうするか、準備物などの実務をどうするか等々)はありますが、「たしかな運動」とは、そのことによって誰もが安心して暮らすことのできる社会や地域が作られていくことにあり、一人ひとりがきちんと意見を表明できることが大事なのではないかなと感じています。まとめると、「理論」と「つながり」(表現力、伝える力も)が大事だと言えるかな。
「運動」には様々なものがありますが、その段階での社会の縮図や団体の状況を表すものといえると考えています。また、今の成果主義が強調される社会的な風潮に対する投げかけにもなると思います。
今の自分の考え含め、いろんな人たちと話し合っていきたいですね。また、自分自身の力を、もっとつけていきたいと思いました。
手元に置いておきたい一冊です。お勧めします。
http://booklog.jp/users/na1129jr/archives/1/4881345958
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