事務局長通信

平和学習会(8月31日でした)

 「空襲は浮ュないと教え、逃げることを法律で禁じ、多くの人が死んだ。残された人たちもまた、その後の人生をすべて狂わせた。空襲は、国策による人災」と矢野宏さんは、アツく語りました。
 自立支援法の違憲訴訟が始まった2008年と同じ年の12月8日、大阪空襲訴訟は始まりました。裁判は今年7月に結審、12月に判決を迎えます。「戦争損害受忍論」、戦争中に受けた被害を国民は等しく我慢しなければならないと民間の空襲被害者には何の保障もありません。しかし、国は旧軍人、軍属に恩給等で多額のお金をつかっています。「お金をくれといっているわけではない、ただ一言私たちにも謝ってほしい。奪われた人権を取り戻したい」この訴えに、裁判所、国はどんな答えを出すのか、注目されます。



 「新聞うずみ火」の矢野宏さんを講師に迎えた平和学習(8月31日)会は、参加者が少なくて残念でしたが、中身の濃い内容となりました。

新聞うずみ火はこちらから…
http://uzumibi.com/

 学習会では、はじめに、原水禁世界大会の参加報告があり、こちらもとてもいい内容でした。下記に紹介します。

「原水爆禁止2011年世界大会 in長崎 に参加して」
 
 今回、世界大会に参加して3つのことを考えました。
 第一に、世界各国・全国から7800人が集まり、全人生をかけて核廃絶運動に邁進している方々の熱意を肌で感じ、今までにないほど心が揺さぶられ、感動しました。何を軸にこれからの人生を生きるのか考え直したいと思いました。
 第二に、なぜ私は核廃絶を願うのか、その理由の浅さに気付くことができました。
学校で原爆の事を教わり、『残虐で非人道的なものだから』『大勢多数の人が願っていることだから』と私自身、思考停止してしまっていました(もちろんこれらは理由としては成り立ちます)。
 しかし、日本の侵略に目をそむける一部の歴史教科書や安易な原発推進とみられる一部の公民教科書、TPP・漁業従事者をはじめとした地元の声を無視した水産特区構想という昨今の利益優先主義から、原発推進や核兵器保有という考え方が優勢になる要素が多くあることに気づかされ、恐れを感じます。
 つまり、戦争を知らない私たちが「なぜ核反対なのか」と言うには、それを確固たるものにする見識を持たねばならないと思います。原爆被爆者の平均年齢が77歳になっているそうです。私たちの世代は特に、『何が平和とされるのか』を考え、ただ単に核反対を訴えるのではなく、『何をもって反対とするのか』と自身の考え方を確立すべきと強く感じました。
 第三に、戦争がなければ平和と言い切れるのかと深く考え、感じることができました。
 私の考える平和とはそのような単純なことではなく、「人間が人間らしく、普通に生活できること」だと思います。では、私たち障害者福祉に携わる職業人として、平和のために何をすべきか。それは、障害者の「普通に生きる権利」を保障することだと思います。障害者福祉の分野で、憲法25条を守り、保障し、運動で訴えることは、社会的に弱い立場に追いやられている人といわれる私たちを含めた障害者・高齢者・子ども・貧困者等の全国民の平和にもつながるのだと確信を持つことができました。
 私たちそれぞれが、それぞれの職場・立場で確実に憲法25条という生存権を守り、行動することで、憲法9条が守られ、平和が創り上げられ、世界の平和にも大きく貢献するのだと気付きました。それと同時に、福祉職という仕事はその中でも日本・世界の平和に大きく関わる、意味のある職業なのだと誇りを持ち、責任を感じました。そして、平和とは何かと「考えること」を辞めることは福祉職業人として失格を意味するのだと強く思いました。まずは、原水爆禁止世界大会などで生の声、運動を見て「知る」ことが大事です。しかし、それだけではいけない、「次に何をするのか」が問われています。
 福祉とは何か、平和とは何か、核兵器廃絶はどういう意義を持つのかを改めて勉強し、一歩を踏み出したいと思います。


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