涙目筑前速報+

詰まるところは明日を知る。なだらかな日々につまずいて
向かうところはありもせず、未来の居場所だって未定―秋田ひろむ

2020年ちくぜんアワード

2020-12-31 05:20:11 | チラシの裏
今年触れた作品を、私ちくぜんめが勝手に意味もなく表彰する「ちくぜんアワード」のお時間がやってまいりました。
※あくまで自分が2020年に触れた作品なので、2020年より前に出た作品も含まれる。

昨年までのアワード作品は下記リンク参照。

●これまでのちくぜんアワード日記

2011年ちくぜんアワード

2012年ちくぜんアワード

2013年ちくぜんアワード

2014年ちくぜんアワード

2015年ちくぜんアワード

2016年ちくぜんアワード

2017年ちくぜんアワード

2018年ちくぜんアワード

2019年ちくぜんアワード

●2020年ちくぜんアワードノミネート日記

2020年ちくぜんアワードノミネート(書籍部門)

2020年ちくぜんアワードノミネート(映像部門)

2020年ちくぜんアワードノミネート(新日本プロレス系部門)

2020年ちくぜんアワードノミネート(ゲーム部門)

2020年ちくぜんアワードノミネート(音楽部門)


■書籍部門

5位:泡野紐太郎『(元)ナンバーワンソープ嬢が教えるアソコの裏側』

4位:東元俊哉『テセウスの船』

3位:田丸雅智『たった40分で誰でも必ず小説が書ける 超ショートショート講座』

2位:ジョージ・オーウェル (著), 高橋和久 (翻訳)『1984年』

1位:桑原太矩『空挺ドラゴンズ』

5位は元・吉原のソープ嬢が語る風俗事情の漫画。
ちょっと前にSNSとかで「クソ客のいる生活」「夜のプロフ帳交換」とかのハッシュタグが流行っていたけども、アレは本音に近いところを観るって言う点で面白いと思ってて。
一方でこの本で書かれているような内容はそう言った本音の部分とはまた違った角度から述べられているのだけど、この本はその本音の部分というよりも、その界隈で働く人たちの事情が垣間見える。
どちらも綺麗事ばかりじゃいられないってのが実態ではあるんだけど、普段触れない世界なだけに非常に興味深く読める。
ナニが言いたいかって言うと、性感染症怖ぇなって事!

4位はテセウスの船。
ドラマの影響で原作に手を出したらめっちゃ面白くて一気に読んでしまった。
謎の核心にジワジワ迫っていきつつ犯人の魔の手も伸びてくるというハラハラした展開の演出がめっちゃ上手いなと感じた。

3位はショートショート小説の書き方の本。
こういった小説の書き方をやさしく教えてくれる本って中々なかったし、ショートショートはこんな感じで作れば良いのかってのが非常に分かりやすかった。
「趣味で何か書き物したいけどやり方ちっとも分からねぇ!」って人にはお勧めしたい1冊。

2位は小説『1984年』ですね。
かなり昔の作品で海外の小説なので読みづらい部分はあると思うけど、今の世相に凄いマッチした内容でもあるんだよ。
所謂ディストピアと呼ばれるような世界を描いていて、こういうことにはなっちゃいけないなと思うんだけど、哀しいかな今の日本を観たらこういう面スゲェあるなって。
ナニよりお上連中よりも我々下々にそういう世界を望んでいる節があるっていうのが一番の問題でもあるんじゃないかな。
今の社会を考えるうえでも、めっちゃ面白い作品だと思う。

そして1位は桑原太矩『空挺ドラゴンズ』だ。
あのジブリテイスト全開な絵柄に龍を狩る集団の生活を描いた群像劇はたまらなかったな。
船員達1人1人をしっかり魅力的に描いているのが本当に素晴らしい。
今年の1冊は空挺ドラゴンズだ。


■映像部門

5位:「鬼滅の刃」

4位:「パパはわるものチャンピオン」

3位:「浦沢直樹の漫勉neo」

2位:「シュガー&シュガー」

1位:「マッドマックス 怒りのデスロード」

5位は鬼滅。
まあ鬼滅はアニメがスゲェ良い出来だよね。
何や聞いたぞ。映画版が千と千尋超えたらしいじゃん。
コレが10年先20年先と千と千尋以上に語られるのかっつったらまた別の話だろうけど、ここまで大きなブーム作り出すのは並大抵な事じゃないですよ。ウン。
まあ流行ったんだから大したもんですよ。ウン。このご時勢で興行収入1位獲ったんだから大したもん。
でもまあ流行ってからだろうな。ウン。流行ってからじゃないか。ウン。
でもジブリより売れたらもう鬼滅、あいつは新海と駿の次回作から生きて帰れませんよ。オン。
的な。誰が長州力だタココラ。くりぃむしちゅー有田でもねーよ。

4位はパパわる。
ナニがスゲェかって、棚橋チョイ棒読みっぽいけどセリフ噛んでねぇ!それ以上に田口監督めっちゃ演技上手ぇ!!
そら木村佳乃も「あの人、向いてるね」言うっちゅうねん。
監督引退したら俳優でやっていけるんじゃないかなって思った。
脚本も良かった。結構ハートフルな内容だよ。

3位は漫勉。いや~毎回面白いよね。
ちばてつやの回とか諸星大二郎の回とかめっちゃ飛んだわ。
浦沢直樹の描いたジョーとかマジヤバかったぜ。
ジョーの特徴捉えつつ目元が浦沢直樹なんだもの。夢のコラボだよ。
あと坂本眞一のデジタル技術をふんだんに使った細部までの描写とかブルっちゃうよ(畏怖)

2位はシュガシュガ。
もう終わっちゃったけど、これも面白かった。
全部サンプラーで返答する企画とか運動した後に「アイデンティティ」歌わせる畜生な企画とか。
NFパンチから続くこの系譜は絶やすことなく続けていけ。

1位は俺達のマッドマックス。
この作品に理屈とか能書きは不要でしょ。
観ろ。感じろ。
以上。


■新日本プロレス部門

5位:タイチ&ザック・セイバーJr.vsグレート-O-カーン&ジェフ・コブ(2020年11.24ビッグパレットふくしま)

4位:ジョン・モクスリーvs鈴木みのる(2020年2.9大阪城ホール)

3位:クリス・ジェリコvs棚橋弘至(2020年1.5東京ドーム)

2位:後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHIvsタイチ&ザック・セイバーJr.&DOUKI(2020年10.23後楽園ホール)

1位:高橋ヒロムvsエル・デスペラード(2020年12.11日本武道館)

5位はデンジャラス・テッカーズといよいよ始動しだしたジ・エンパイアの初邂逅。
今年のタッグの顔はザックとタイチのデンジャラス・テッカーズだったな。
そして、オーカーンはマジに面白いレスラーだよ。絶対コイツ大物になるって思ったね。
俺も完全にオーカーンに魅了されてTシャツ買っちまったよ......



1.4の棚橋戦が楽しみだなぁ!
ここで勝ったらマジトップ戦線待ったなしやぞ。

4位はMOXおじさんとみのる戦。あのど突き合いは熱かった。
目の前に気に食わんヤツが立ち塞がったらぶっ飛ばすのみ。下手な小細工一切なし。
こういう言い方すると昨今のフェミニストさん達はおこなんだろうけど、そんなん知ったことかい。
俺もこういう男になりてぇ。これぞ男の戦いってやつよ。

3位はジェリコと棚橋。
ジェリコが新日マットに参戦してから、絶対このカードやったら面白いだろうな~って楽しみにしてた。
いや~予想通りの好勝負。
新日イズムとアメプロのハイブリッドみてぇな試合で面白かったよ。
この2人やっぱプロレス上手いな~って改めて思いました。
棚橋は怪我が心配だけど、永く現役で戦って欲しいな。

2位は久々のNever6人戦。
いや~ネバ6が久々に熱かったよ。ナニが凄いかってDOUKIの心意気よ。
お世話になった人達への恩返しと言わんばかりに気合入りまくった姿を見せたよな。
DOUKIの過去ツイート見ればわかるように、彼のヨシハシやタイチに対するリスペクトや恩義は並々ならぬものがあるよ。
ヨシハシもそのDOUKIの心意気をしっかり受け止めた上で勝つっていう、チャンピオンらしい良い戦い方だったよ。
多分彼らにしかわからないような積もり積もった苦労や努力が沢山あったんだろう。
ミラノさんのあの涙の実況が何よりの証拠だよ。

1位はBOSJ決勝のヒロムvsデスペ。今年のベストバウトはこの試合だ。
いや~この試合もスゲェ試合だったよな。
正直ネバ6が今年のベストバウトだろうな~と思ってたらソレ上回る試合が来たんだもの。
やっぱ見せ場はラスト10分。エル・デスペラードのマスクが破かれちゃった時だよ。
ヒロムとの同期。メキシコで行方不明になっていたアノ人。
それが明らかになり、そこで2人の因縁が改めてつながったあの瞬間。
その上で双方気持ち全開で戦い合う。めっちゃ美しいし、心をふるわせる戦いだったよ。
それでいて最後は2人とも口をそろえて「あのリング上にはエル・デスペラードしかいなかった」ってんだから。
過去の因縁の重みや熱さを見せた上で「それがどうした。俺達の今の戦いを観てくれ!」っていう心意気な。
粋だよね。粋を観たよ。


■ゲーム部門

10位:プリンセスコネクト!Re:Dive(Android/iOS)

9位:Root Film(PS4)

8位:ピクミン3 デラックス(Switch)

7位:Final Fantasy Ⅶ Remake(PS4)

6位:ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜(PS4)

5位:聖剣伝説3 TRIALS of MANA(PS4)

4位:SUPER MARIO BROS. 35(Switch)

3位:ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ(PS4)

2位:Ghost of Tsushima(PS4)

1位:SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(PS4)

10位はプリコネ。
結局やっていることが艦これよろしく盆栽化してきている部分はあるけど、イベントのペースとか復刻によるキャラ強化や無償石の補充の機会が多いので、永く遊べるように努力はしているなと感じる。
特にスキップ関連はめっちゃ力入れてるよね。
ゲームって手間をかけていて楽しい部分と楽しくない部分があるんだけど、プリコネの場合は楽しくない部分の手間をスキップしまくろうやっていう所に関しては結構力入れていると思う。
遊びなんだから手間がかかってナンボじゃないの?って思われるかもしれないけど、そういうわけじゃないんだよ。
オープンワールドにおけるファストトラベルやマップをどこまで表示させるかとかがそうなんだけどな。
やっぱ飛ばせるところは飛ばせるようにしてくれた方が楽だし楽しいんだよ。
ユーザーに手間かけさせてでも追求しなくちゃいけないこだわりと、ゲームとして遊びやすくするかどうかのバランスって、良いゲームとしてかなり重要なわけ。
で、良いゲームにイカしたゲームデザイン、心躍る脚本、魅力的なキャラクターが乗っかるとそれは神ゲーと呼ばれる部類になるんじゃないかなってのが俺の考え。
まあ巷で言われているところの神ゲーなんて安っぽいもんで、神ゲーって呼べる代物なんて人生で1本か2本出りゃ大したもんだけどな。俺の中では。
何はともあれ、今後出てくるソシャゲはプリコネくらいの事はやって欲しいよな。

9位はルートフィルム。
結構強引な脚本だったりマックスモードモードという恥ずかしい名称のシステムだったりがあるんだけど、個人的には面白かったね。
謎解き部分も結構分かりやすいのでとっつきやすさがあると思う。
ラストの部分も変にご都合主義的な事はやらずに人間の生命は有限っていう事実にしっかり沿って綺麗に落としたと思うよ。
ナニよりミノタローだよな。俺あの人のキャラデザイン好きなんだよ。
個人的には曲ちゃんが良いよね。ああいうギャルっぽい優秀助手好きだよ。

8位はピクミンデラックス。
安心のピクミン。こういうのは家族皆で楽しめるよね。
ストーリーだけ追っかけるなら気軽に行けるし、やりこむこともできる。
流石の任天堂作品だよ。こういうのは本当に上手いと思ったよ。

7位はFF7R。
個人的にはこの順位は不本意なんだよな。もっとキミら出来たでしょって意味で。
期待しすぎた部分もあるけど、分作にした割には中々1本道でしたね。
もっとミッドガルを隅から隅までバリバリ探索できるゲームが良かった。
グラフィックや戦闘自体には文句はないんだけどな。やっぱ野村のゲームは1本道やなって。
1本道が悪いとは思わないけど、俺はやっぱ探索出来たりオープンワールドなゲームが好きなんだな。
この辺は好みの問題だけど、本音としてはもっと魅せてほしかった所は多々あった。
まあ次回作辺りではゴールドソーサーだったり俺の好きなユフィ・キサラギ出てくるだろうから、こっからが本番だと期待してるよ。
話変わるけど、ユフィ・キサラギといえば、エナミカツミがユフィ描いてたな。



俺この人大好きなんだよ。この人の描くスターオーシャンのキャラは特に好き。
まあなんだ。FFって何だかんだで期待しちゃうんだよ。俺は。
世代的なモノもあるかもしれないし、FFは毎回楽しんじゃってるからな。
ナニが言いたいかって言うと、早くFF7R-2出してって事!
あ、FF16も楽しみにしてっからな!



6位はライザ。
いや~これはマジで良かったよ。ガストちゃんやりゃあ出来んじゃん!
これまでのアトリエシリーズっていうかガスト作品に感じてた、戦闘のテンポの悪さだったり薄味感だったりが、今作では結構遊べる感じになってたっていうね。
もちろんP5みたいなスタイリッシュ全開で「やってて気持ちいい!」って所までは行けてないけど。
あそこまで出来てれば及第点なんじゃないの。スゲェ頑張ったなって。
脚本も良いよね。良い感じのひと夏の青春群像で。
ライザとボオスのやり取りなんてマジ青春だよな。
あのアトリエに集った仲間たちが最後は皆それぞれの道を進むために別れるって展開もマジ青春。
シナリオに『灼眼のシャナ』とかで有名な高橋弥七郎を起用したのもデカかったかな。
あとはまあ、なんつってもキャラデザインだよね。
ライザのあのムチムチだけで元取れちゃうんじゃないのって。アレヤベーよな。俺もヤベーと思った。
そんでもって、やってみたらライザと同じくらいにクラウとリラさんもヤベー位ストライクだったという。
こういう魅力的なキャラが何人もいる時点でな、もう向こうの勝ちなんだよ。
俺みてーなキャラゲーモノが大の弱点なヤツはそれだけで予約一直線ってわけ。

5位は聖剣3ToM。
ナニが良かったかは以前日記に書いたからソレ読んでもらえれば。
プラチナ取るまでやっちゃったもの。それだけで文句なしにランクインだよ。
ナニが言いたいかって言うと、聖剣2もこのクオリティで再リメイクしてくれって事!

4位はマリオ35。
スーパーマリオ35周年特別ソフトとして出たソフト。
遊べるのは2021年3月31日までだ。
何か勿体ないよな。これもっとパワーアップさせて戻ってきて欲しいわ。
GBのマリオランドとかマリオ3、マリオワールドの仕様で遊んでみたい。

3位はP5S。
ペルソナ+無双系という、何で今までこういうのやらなかったんだろうねってタイプのゲーム。
無双らしい草刈り爽快感とペルソナ3以降のスタイリッシュなゲームデザインが良くかみ合っていたと思う。
脚本も良かったね。その時代その時代の特徴をしっかり捉えつつ時には良い皮肉をきかせていたり。
また、新キャラの善吉とソフィーが凄い良かった。
善吉の親としての葛藤を経た上でのペルソナ覚醒や、AIのソフィーが旅を通じて人の心を学び、より「人の良き友人」となっていくという。
成長モノとしてもグッドな展開でした。
P5のキャラの絆もしっかり今作でも表れていて、続編としても良い出来。
そういえばそのP3~P5を手掛けた橋野桂が言っておったんだけどね。
「PROJECT Re FANTASY」の開発はもう佳境に入っとるらしいじゃないの。
お前そんなやめてよ、超期待しちゃうじゃん。
早ければ来年中、遅くても2022年位には出るのかしら?どうなの!?(どうなのおばさん)

2位はゴーストオブツシマ。
世間様的にはラスアス2なのかもしれないけど、今年出た作品に限ればコレが俺の中でのGOTYですね。
つうかラスアス2まだやってねーんだよ。アレ気合い入れねーと向き合っちゃいけねータイプのヤツだからな。
で、ツシマなんだけど、外人さんにここまで作られちゃったか~っていうね。
スゲー!っていう素直な感嘆と驚愕。そして嫉妬交じりでもあるよ。
今の日本のクリエイターにここまで日本人らしいモン作れるんやろか。つうかここまで予算出してもらえるんやろか......
それくらいしっかり作られてたよな。演出も脚本もゲームデザインも。
チャンバラゲームとしても秀逸。オープンワールドとしても丁寧かつ親切な作り。
サイドストーリーもウィッチャー3を彷彿とさせる綿密なお話や突発的なイベントの連続。
脚本も日本人が共感出来るような日本人らしい内容。
ラストもめっちゃ日本人してるよね。ここまでの流れであの2択っすかっていう。熱かったぜ。
今後こういう日本を舞台にしたゲームはどんどん出して欲しいな。
サムライとかニンジャとかガンガン出して行け。

そして1位に輝いたのはSEKIRO。
いや~スゲェよ。フロムソフトウェアスゲェ。
めっちゃ楽しい作りになってた。
周回を重ねるごとにどんどん上手くなっている実感を持たせられるように作られている。
敵は確かに強いけどちゃんと救済措置的な弱点とかもあって、余計なダメージを受けるような防御をせず、攻撃を確実に当てられるタイミングで当てていけば勝てるようになっている。
そういう意味では体幹システムってのはマジでゲーム史において非常に重要な位置付けになるくらいの仕様だったんじゃないかな。
フロムゲーは今後この体幹システムは何かしらの形で継承していった方が良いと思う。
ていうかSEKIRO系列のゲームはシリーズ化した方が良い。それくらい面白かった。

そしてフロムゲーと言えば新作の「エルデンリング」よ。



来年以降もフロムソフトウェアのゲームには期待せずにはいられない。


■音楽部門

●アルバム・EP

5位:鬼束ちひろ「HYSTERIA」

4位:Bring Me the Horizon「Post Human: Survival Horror」

3位:THE PINBALLS「millions of oblivion 」

2位:The 1975「Notes On A Conditional Form」

1位:amazarashi「令和二年、雨天決行」

●楽曲単発

10位:鬼「うさぎの餅つき feat. PONEY, 安瀬まりな, Prod By NAGMATIC」


9位:宇多田ヒカル「桜流し」


8位:U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS「BUNKA」


7位:THE PINBALLS「ブロードウェイ」


6位:弐八さん「Crocus」


5位:Have a Nice Day!「ファウスト ver.4.0」


4位:Sebastien Izambard (Il Divo)「Kingdom Come」


3位:OZROSAURUS「WHOOO」


2位:くじら「寝れない夜に feat.yama」


1位:amazarashi「未来になれなかったあの夜に」


まずはアルバム・EP関連の順位から。
5位は鬼束。WOWWOWとかでここ最近のライブ映像観たのだけど、全盛期とは言えないまでも、あの儚く綺麗なパフォーマンスが戻りつつあるなと感じた。
新作のこのアルバムも良かった。
コロナ禍で大変ではあるけど、一度ライブ観てみてぇな~。

4位はBMTHの新譜。
昨年の楽曲単発部門にノミネートされた「Ludens」も入っており、アルバム全体としても良い出来だった。

3位はPINSの新譜。
「ブロードウェイ」「ニードルノット」も良かったし、今作もPINSらしさ全開でしたね。
彼等とamazarashiは俺の中で毎年かなりの頻度で聴いている気がする。

2位はThe1975の新譜。
通しで聴くと凄い良いですね。
楽曲1つ1つの点じゃなくて、線で聴くと凄いカッチリハマるというか。
アルバムってのはこうやって聴くんだよっていう、実にアルバムらしいアルバムだと思う。

そしてトップはamazarashiの新作EP「令和二年、雨天決行」だ。
相変わらず良い歌詞書くよな。
このコロナ禍で色々な企画が流れてしまって、だからでこそ出てきた曲というか、出さなきゃいけない曲というか。
「馬鹿騒ぎはもう終わり」と「曇天」が特に好きだよ。

頭痛だけが残った狂熱 真夏に干上がるいつかの夢
散らばった野心と向こう見ず 微笑みと無防備な迎合
正しさは時々ヒステリー 線路の朽ちてゆく枕木
五月の湿った土の匂い 影踏みというより影踏まれ
片づけが終わった 朝が来たら
僕らはどこに 向かうんだろう
それはね それはね 君がつぶやく
「それぞれの人生に戻るの」
馬鹿騒ぎはもう終わり

―amazarashi「馬鹿騒ぎはもう終わり」より引用


忘れない為に書き殴る今日の出来事
エンドロールまだ来ない悪夢ならペンをとろう
やるせない令和に この空こそふさわしい
騒がしい巷に雲行き怪しい暮らし

―amazarashi「曇天」より引用


この辺とかは本当に今の世相や自身の感情にリンクしまくった一節だったな。
本当に感動したよ。

次は楽曲単発部門。
10位は鬼。
彼のラップも凄い流れるように聴きやすく良い言葉選びだな~と常々感じる。
あとトラックも結構シブくてカッコいいよな。
そういえばamazarashiの秋田ひろむも鬼好きって言ってたな。
ラップ調のポエトリーの部分で影響されたような雰囲気が見受けられる。

9位は宇多田ヒカル。
ちょっと前にエヴァQを久々に観たんだけど、その時この曲を改めて聴いて、「あれ、めっちゃ良い曲じゃん」ってなった。
聴いたの初めてじゃないんだけど、何で見逃してたんだろうね。
何か心境の変化があったのか、凄い俺の中で良い曲に変わっていた。

8位はタブラ奏者のユザーン、ラッパーの環ROYと鎮座DOPENESSが組んだ楽曲。
ヒップホップとタブラの歴史をラップしてその変遷と素晴らしさを語り上げていて、こういうの凄い好き。
フックの部分が特に好きなんだよね。

先人たちの偉業 リスペクト
先人たちの偉業 リスペクト
人の営み 積み重ね歴史 文明 文化 文明 文化

―U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS「BUNKA」より一部引用


仕事してたり何かを作ったりするような事をしていると、先人たちの足跡がマジで勉強になるし参考になるんだよ。
今やっている仕事で分からない事・判断に迷うことがあったら、過去の実績を辿ると結構正解に辿り着けたりする。
だから歴史って大事なんだ。今の良い仕事するには過去の足跡学びながらやるのが一番の近道だからな。
そういう意味でこの歌詞の部分には凄い共感出来るところがある。

7位はPINSの「ブロードウェイ」
この畳みかけるようなブルースロックがまさにPINSって感じで好き。
そして助長過ぎずに良いタイミングで曲を切り上げるところも食傷気味にならなくて好き。

6位はライザのエンディングテーマですね。
ひと夏の青春を感じさせるような曲で好き。
タイトルのクロッカスってのも良いよね。花言葉的な意味でもピッタリ。

5位はハバナイの「ファウスト」

本当は世界平和なんてどうでもよくて
全てを支配して めちゃくちゃにしたいだけ
本当は世界平和なんてどうでもよくて
あなたを支配して めちゃくちゃにしたいだけ

君はファウスト 悪魔たちと踊ってる
フライデーナイト......

―Have a Nice Day!「ファウスト」より一部引用


この辺の歌詞とかがめっちゃリアルな本音を感じられる一節で凄い好きなんだよね。
あとver4.0でこの曲にコーラスが入るとめっちゃより良くなるなと改めて実感した。

4位はセバスチャン・イザンバール。
4人組ヴォーカル・グループ「イル・ディーヴォ」のテノールの人ですね。
メロディがめっちゃ良いよね。声の良さは言わずもがな。
今年楽曲単発部門では洋楽はここだけだったけど、コレが大当たりだった。

3位はオジロザウルスの曲。
結構昔の曲なんだけど、サウンドがスゲェ渋くて好きなのとフックの部分がカッコいいね。
「これから勝負に出るぜ!ヤるぜ!」って時に聴きたい曲。
今年ヒップホップで1番よく聴いた曲だと思う。

2位はくじら。
原曲はあまりピンと来てなかったんだけど、歌い手出身のyamaと組んで一気に化けたな。
完全に好みの問題でアレだけど、ボカロも歌い手も昔からちょっと苦手な方だ。
今でもその傾向は変わっていない。
とは言え、ようやく分かるような曲が少しずつ出てきた。ような気がする。

そして1位はamazarashi「未来になれなかったあの夜に」がダントツだった。
今年は時勢的に翻弄される1年だったが、自分自身の身には非常に大きな転換期が訪れた。
ようやくというか、いよいよというか、俺の人生は俺だけのモノじゃなくなっちまった。
毎年覚悟をキメてやっているつもりだったけど、今年以降はそれ以上に覚悟を決めなくちゃなと思わされた。
そういう未来が来年からは訪れる。
その未来は待ちに待っていた未来でもあり、俺のような甲斐性なしが選んで大丈夫な未来だったんだろうかという不安も孕んだ未来だ。
そんな時にこの曲がふと頭をよぎった。
最初に聴いたのは2019年の「未来になれなかった全ての夜に」ツアーのライブだったな。
その時にはピンとこなかった。壮大だけど良く分からんなという第一印象だった。
だがこの曲が今ならわかる。
自分で選んだ未来の陰で、選択されなかった未来・訪れなかった未来がある。
それは今より良い未来だったかもしれないし、悪い未来だったのかもしれない。
だが、それを選ばずに今ここに立っている俺自身が、俺そのものなのだ。
彼らの「たられば」という曲の歌詞に以下のような内容がある。



もしも僕が生まれ変われるなら もう一度だけ僕をやってみる
失敗も後悔もしないように でもそれは果たして僕なんだろうか

―amazarashi「たられば」より一部引用


また「光、再考」でも似たような事を言っている。

日が沈みまた昇るように 花が散りまた咲くみたいに
全てはめぐりめぐって 全てがほら元通り
もし生まれ変わったらなんて 二度と言わないで
今君は日陰の中にいるだけ ただそれだけ

―amazarashi「光、再考」より一部引用


秋田ひろむ自身、「生まれ変わったらこうしたい」というような考え方は否定的な事が多い。
自分が選んだ姿こそ今の自身そのものであり、ありのままに受け入れるべきであるという考えだ。
そしてその姿に俺は心から共感する。俺も同じような考えだからだ。人生にリセットはねぇ。1度きりだ。
だからこそ今1つ1つの選択は心から大事にするべきだし、選んできた人生は責任もって生きていかなければならない。
他のヤツは知らんが、俺の生き方では間違っても途中で投げ捨てて駅のホームやビルから飛び降りるなんて結末はあっちゃならない。
例え横殴りの悲しみに雨曝しなクソッタレ人生であろうが、挫けることはあっても前を向いて生きていたい。
そういった俺の心境を、この曲で改めて歌ってくれているような気持ちになった。
ここまでの自身の歩みは無駄ではない。自分が選んできた未来をしっかり受け入れて、選ばれなかった未来に対して今の俺が答えだと。
曲中では「ざまあみろ」と失敗を罵る言い方をしているが、後悔も失敗も逃走もし続けて、だらしない大人になってしまった今の自分の生き様を観ていてくれと言う願いのようにも取れる。
そういう意味では、この曲は選ばれなかった未来たちへの鎮魂の歌でもあり、供養のような歌なのだと思う。
自分が覚悟を決めた時、未来を考えなくちゃいけない時、ようやくこの歌の主旨が理解できた。
だからでこそ、今年の1曲はこの曲になった。


■2020年ちくぜんオブザイヤー

今年も上記の各部門受賞作品の中から、「今年の1本」的なものである「今年一番自分の心に残った・感動した作品」という名目で大賞(ちくぜんオブザイヤー)も勝手に設定することにした。
もちろん、ただの自己満足であり、大賞を取ったからと言ってこの日記で取り上げられるだけで他に何の恩恵もない。

2014年から始まった歴代のちくぜんオブザイヤーは以下の通り。

・2014年
音楽(アルバム・EP)部門:amazarashi「夕日信仰ヒガシズム」

・2015年
ゲーム部門:スプラトゥーン(WiiU)

・2016年
書籍部門:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』

・2017年
新日本プロレス部門:オカダ・カズチカvsケニー・オメガ(2017年1.4東京ドーム)

・2018年
書籍部門:米澤穂信『満願』

・2019年
新日本プロレス部門:天山広吉&矢野通&オカダ・カズチカvs飯塚高史&鈴木みのる&タイチ(2019年2.21後楽園ホール)
鈴木みのるvs獣神サンダー・ライガー(2019年10.14日本武道館)
※上記2試合が同時受賞


そして注目の2020年ちくぜんオブザイヤーは……

音楽(楽曲単発)部門

・amazarashi「未来になれなかったあの夜に」



amazarashiが6年ぶり2度目の受賞だ。
先にも述べたように、今年の俺の心情や決意を一番しっくりくる言葉にしてくれたかのような1曲だったと思う。
文句なしのちくぜんオブザイヤーだった。

■総括

以上が今年のちくぜんアワードの内容となる。
今年も素晴らしい作品ラッシュとなり、満足感に満たされた1年だった。
コロナ禍という未曽有の流行り病に翻弄された1年だったが、それでも良い作品に出会えて本当に良かった。

今年触れたすべての素晴らしい作品・イベントに、心からのお礼を言いたい。
そして、来年も力強く生きて行こうと思う。


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