「人間はたいてい 自分の五官‣感・・によって いきる 個人の五官は一つの星のようなもので そこに起こるどうな現象もその五官の範囲でしか理解も処理もできない 人間は五感の壁にとりまかれているようなもの
おれは自分の眼で見 耳で聞き 手足で触れるもの また自分の思考のなかで生きてきた
外側の条件によって左右されない 仕合せも 不仕合せも 自分の内部で処理をし
自分の望まないように変えてしまう 幸 不幸は現象であって不動のものではない
条件によって 生活を支配される者と
どんな条件の中でも 自分の生活を作ってゆく者とがある
大きく分けてその 二つの生きかたがあり そして そのどちらも 人間の生きかたなのだ
老いたることを自然に受け入れ それは肉体のことで 精神的には無関係なのだ ・・・・時は休みなく過ぎ去ってゆき 人はその経過から 遁れられない
・・自分の意志で行動する習慣がなかった・・才能があるのに 自分でそれを伸ばすことができなかった・・秀才だという眼で世間から見られ やがて耐えられない重荷になった・・・
「親子愛・夫婦愛・器・度量・決断 全て成る程 成る程と感動 感銘する 言葉が 言霊となり・・」「２００４年頃読書から・・書き込み文を見つけ・記載」
【連載朗読】ながい坂１ 山本周五郎 読み手アリア
