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12日 創立100周年 記念公演 天守物語 洗足学園・前田ホール

2024-05-13 19:38:58 | 洗足音大

              前田ホール 1F・C-23・左に通路席・無料

楽しんできました 創立100周年おめでとうございます・・鑑賞でき感謝です

構成は二部・幕・・ 姫路城播州姫路・白鷺城の天守、第五重の出来事

  前奏曲から・・お琴八台・演奏者和服 二列目に笛・三味線・太鼓

   琴2台が主旋律を奏で、弦楽器に音色が似てます・・楽しいリズム感が・・

  笛・尺八等総演奏での音楽が・・以前歌舞伎を観て・・オペラと共通項を感じられ・・楽しく観て、聴きました・・セリフ担当の各演奏者も・・ノビノビ演じて好感が・・

2幕では  姫と図書 とのセリフ劇がオペラの二重唱と同じ印象が・・聴きごたえ十分で・・堪能しました・・演出的には・・譜面・楽譜を見ず・・・暗譜で演技付きで・・、より感動を得たと感じます・

   ・多くの時間役作りを行った感じが伝わり暗譜でも出来たと感じます

90周年記念公演・・

SMC 『ブルーオーロラサクソフォンカルテット「バッハプロジェクト1」』

 それにしても、伝統楽器とセリフ劇、踊り・ダンスもあり・・感動した感謝

    「洗足学園創立100年記念公演 おめでとうございます

     企画・音楽監督・作曲・指揮:松尾祐孝
     原作:泉鏡花『天守物語』
     脚本・演出:森田順平
        邦楽器演奏:現代邦楽コース&現代邦楽研究所
        台詞劇: 声優アニメソングコース
        ダンス:ダンスコース
    音響・照明・映像投影:音楽環境創造コース&音楽・音響デザインコース
         ・    邦楽語り劇 天守物語 作曲:松尾祐孝 脚本:森田順平
 
1幕
女童三人(二人で)は、のきつけ、唄いつづく。――えて且つ寂しき声。
少し通して下さんせ、下さんせ。
ごようのないもな通しません、通しません。
天神様へ願掛けに、願掛けに。・・
通らんせ、通らんせ。 二人の女童が歌いながら登場・・可愛い演者が
 
私が気をつけます。うござんす。(扇子を添えて首を受取る)お前たち、瓜を二つは知れたこと、この人はね、この姫路の城の主、播磨守とは、血を分けた兄弟よ。
侍女等目と目を見合わす。
ちょっと、獅子にお供え申そう。・・
みずから、獅子頭の前に供う。獅子、そのきばを開き、首をむ。首、その口に隠る。
亀姫 (じっる)お姉様あねえさま、おうらやましい。
  獅子・踊りで表現が モダン・バレエ的で感性豊かに舞う・・うまいと感じつつ拝見
ここへ打上げたその獅子頭だ。以来、奇異妖変ようへんさながら魔所のように沙汰する天守、まさかとは思うたが、のあたり不思議を見るわ。――心してかかれ。
九平 心得た、槍をつけろ。
討手、槍にて立ちかかる。獅子狂う。討手辟易へきえきす。修理、九平等、抜連れ抜連れ一同立掛たちかかる。獅子狂う。また辟易す。
2幕
図書 、姫君、どこにおいでなさいます。姫君。 夫人、悄然しょうぜんとして、立ちたるまま、もの言わず。
図書 (あわれに寂しく手探り)姫君、どこにおいでなさいます。たくしは目が見えなくなりました。姫君。
夫人 (忍び泣きに泣く)貴方、私も目が見えなくなりました。  図書 ええ。
夫人 侍女こしもとたち、侍女たち。――せめてはあかりを――
――皆、盲目めくらになりました。誰も目が見えませんのでございます。――(口々に一同はっと泣く声、壁の彼方かなたに聞ゆ。)
夫人 (獅子頭とともにハタと崩折くずおる)獅子が両眼を傷つけられました。この精霊しょうりょうで活きましたものは、一人も見えなくなりました。図書様、……どこに。
 ・・・・・・・・
   ・・・・・重複で・・原作の一部を・・
 修理 木彫にも精がある。きた獣も同じ事だ。目をねらえ、目を狙え。
九平、修理、力を合せて、一刀ひとたちずつ目をきずつく、獅子伏す。討手そのかしらをおさう。
図書 (母衣ほろ撥退はねのけ刀をふるって出づ。口々にののしる討手と、一刀合すとひとしく)ああ、目が見えない。(押倒され、取って伏せらる)無念。
夫人 (獅子の頭をあげつつ、すっくと立つ。黒髪乱れておもてすごし。手に以前の生首の、もとどりを取って提ぐ)誰の首だ、お前たち、目のあるものは、よっく見よ。(どっしと投ぐ。)
――討手わッと退き、修理、恐る恐るこれを拾う。
修理 南無三宝なむさんぽう
九平 殿様の首だ。播磨守様御首みしるしだ。
修理 一大事とも言いようなし。御同役、お互に首はあるか。
 
2幕
図書 姫君、どこにおいでなさいます。姫君。
夫人、悄然しょうぜんとして、立ちたるまま、もの言わず。
図書 (あわれに寂しく手探り)姫君、どこにおいでなさいます。わたくしは目が見えなくなりました。姫君。
夫人 (忍び泣きに泣く)貴方、私も目が見えなくなりました。
図書 ええ。
夫人 侍女こしもとたち、侍女たち。――せめてはあかりを――
――皆、盲目めくらになりました。誰も目が見えませんのでございます。――(口々に一同はっと泣く声、壁の彼方かなたに聞ゆ。)
夫人 (獅子頭とともにハタと崩折くずおる)獅子が両眼を傷つけられました。この精霊しょうりょうで活きましたものは、一人も見えなくなりました。図書様、……どこに。
 
泉鏡花 天守物語時  不詳。ただし封建時代――晩秋。日没前より深更にいたる。
所  播州姫路。白鷺城の天守、第五重。
登場人物
天守夫人、富姫。(打見は二十七八)岩代国猪苗代、亀の城、亀姫。(二十ばかり)姫川図書之助。(わかき鷹匠)小田原修理。山隅九平。(ともに姫路城主武田播磨守家臣)十文字ヶ原、朱の盤坊。茅野ヶ原の舌長姥。(ともに亀姫の眷属)近江之丞桃六。(工人)桔梗。萩。葛。女郎花。撫子。(いずれも富姫の侍女)薄。(おなじく奥女中)女の童、禿、五人。武士、討手、大勢

舞台。天守の五重。左右に柱、向って三方を廻廊下まわりろうかのごとく余して、一面に高く高麗こうらいべりの畳を敷く。くれないの鼓の緒、処々に蝶結びして一条ひとすじ、これを欄干のごとく取りまわして柱に渡す。おなじ鼓の緒のひかえづなにて、向って右、廻廊の奥に階子はしごを設く。階子は天井に高く通ず。左のかた廻廊の奥に、また階子の上下の口あり。奥の正面、及び右なる廻廊の半ばより厚き壁にて、広き矢狭間やざま狭間はざまを設く。外面は山岳の遠見とおみ、秋の雲。壁に出入りの扉あり。鼓の緒の欄干そと、左の一方、棟甍むながわら、並びに樹立こだちこずえを見す。正面おなじく森々しんしんたる樹木の梢。
女童めのわらわ三人――合唱――
     ここはどこの細道じゃ、細道じゃ、  天神様の細道じゃ、細道じゃ。
 

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