直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

レビュー:24 twenty four 2期

2009年03月13日 | レビュー系


前回のサブタイトルを『ばかな女たち』とすると、
今回は『帰ってきた人々』という感じ。
メインテーマの一つは『あなたのため』。
あなたのため、あなたのためは結局言っている本人のためです。
おためごかしで自分の意見を通そうとする人の醜さを
シニカルかつコミカルに描いていきます。

今回、完全に女性がばかということはなくなりましたが、
腹黒い女性のいやらしさが全編ねちねちと出ていて
気分が悪くなりました。

話の筋を簡単に述べるためにまず3人を主役と考えます。
正主役の連邦捜査官、ジャックバウアー。
準主役のアメリカ大統領。
ヒロイン的な主役の娘です。

このうち、主役と準主役とは、核爆弾の爆発を阻止し、
その後アメリカが外国と戦争をするのを止める、
という目標に向かって動いています。
もう一方で、ヒロイン的な主役の娘は、
まったく関係ないどたばたを繰り広げます。

たとえば、2時間の陰謀映画でも見ていると思ってください。
たしかなにかの映画で、副大統領の不正の事実をつかんだ
大統領補佐官が副大統領の手下に狙われて殺されかけながらも
大統領に真実を告げようとする話がありました。
そんな映画を見ているとします。
そこへ、大食い大会のリポートがぼちぼちと挿入される感じです。

 味方に追われる主役。迫り来る追っ手。さあ次は……!
 続きが気になりだすと、場面転換。
 『こちら大食い大会です。あんな大きなステーキを食べたのに、
  次は大蛇くらいのソーセージが出てきましたよー!』

その繰り返しです。
もしかしてヒロインが巻き込まれるどたばたが、
主役と絡んでくるんじゃないかともほんのり思っていましたが、
まったくそんなことはありませんでした。
正直、場面がかわりすぎていらつくだけでした。
わたしが見ていたのは陰謀映画であって、
七転八倒大食い大会の中継などではないのです。

具体的には、生活圏内で核爆発が起きるかもしれないとのことで
休職していた仕事に借り出された主役は、
仕事をやるかわりに娘を安全なところにやってくれと頼みます。

娘はとりあえず安全のため遠くの親戚の家に行けといわれるのですが、
その前にベビーシッター先の家で家庭内暴力を目撃。
女の子を連れて逃げたら誘拐と自動車窃盗がつきます。
途中で女の子の具合が悪くなり病院に行くところで
女の子の父の暴力男につかまります。
なんとか逃げますが、病院で結局男につかまり退却します。
でもそこで主役からの電話が入り、核爆弾が爆発することを知って
女の子も連れて逃げようとします。
そこで一悶着ありますが、彼氏の協力もあってなんとか脱出。

でも車で逃げているときにスピード出しすぎで
警察に呼び止めら、気づけば、暴力父の車のトランクには
死体が入っていたのでつかまってしまいます。
こんなので被爆圏内に戻れるかと
護送されるときに彼氏の思いつきで車内で火をたくと
パトカーは横転。彼氏と警官がけがをしてひとり逃げます。

森を歩いていたら罠にかかり、はずしてくれた男の家へ。
男は直接の暴力を振るう人間ではありませんが、
家に核シェルターを作っているような人物で、
主役の娘を気に入ったからと核シェルターに
自分と一緒に閉じ込めようとします。
でもそこから説得して脱出。

ヒッチハイクで止めた車に乗ろうとするも
車の運転手に襲われそうになったので銃で撃退。
次の車に乗っているときに核爆弾を積んだ飛行機で
砂漠につっこもうとしている主役と会話し、
死ぬとわかって一人にしてくれと車を降ります。

車からおりたもののどうしようもないので
電話をかけてみますが回線がふさがっていてつながりません。
そこで声をかけられたので、電話機の前だった酒屋に入り、
トイレを借ります。店主に襲われそうな雰囲気になると
外で客が暴徒と化して乱入してきます。
主役の娘は銃を構えますが奪われ、
その銃を奪おうとした店主は撃たれて死亡。
主役の娘は人質になります。

そこから警官も来て大騒動。
でも男に発砲されながらも逃げ出します。
そこで警察に保護されますが、指名手配がかかっていたとわかり、
警察署に移送されます。
その後にようやくいままでの経緯も警察が納得して、
無罪放免されそうになります。
しかも気前のいいことに、警察が途中だれかの家まで
寄り道に付き合ってくれました。
けれど、そこで冒頭の、ベビーシッター先の暴力夫が
銃を持ってやってきました。
一緒にいた警官は撃ち殺され、主役の娘も殺されそうになりますが
銃を奪い撃ち殺しました。
……というような流れです。
はっきり言って、娘のくだりは全部無駄です。


その他で気になったのは、
途中途中で主役が状況説明を省略することです。

たとえば重要な証拠を持っているという、
正体不明の人物に取引を持ちかけられて事件の参考人を連れ出すときも、
電話口で言うのは、「説明している暇はない」。
待ち合わせの最中に主役は捕まり、仲間は暴徒に襲われて
チップを奪われ、それを取り戻したあとも、
「説明している暇はない」。

わざわざ不信感を植え付ける言い方をして話が進まなくなるのなら、
はじめから「不明人物との取引の条件に出されているので連れ出している」や
「チップを奪われて取り返す際に捕まって拷問を受けたが脱出した。
だが仲間は死んだ」などで簡単に説明できると思うのですが。
わざわざ疑われたくてはしょっているような雰囲気があって、
あまりやりかたが好きではありませんでした。

あとは必ず、何かが話をのばす方に転がります。
それはもう、冗談に見えるくらいに。
証拠を手に入れれば奪われて、証人を手に入れれば逃げられます。
そんなのわかっているのですから、そうならないように
さっさと行動に移せばいいのに、それもしません。

無駄にじりじりさせられて、ただ疲れるお話でした。
特に爽快感もなく、あまり面白いとは思えませんでした。
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