東北自動車道に「長者原SA」という場所があります。
そこから「化女沼」というダム湖を眺めることができます。
今回はその化女沼を訪れてみました。
SAからだと北側から見ることになりますが、南側に来るとこんな感じです。
「沼」となっていますが、実際には「ダム湖」なんですよね。昔は普通に天然の湖沼だったらしいですが。
さて、この「化女沼」は実は昔から人が住んでいたようで、遺跡があります。
古墳の跡もあるようで、この辺は平地だし、水の便もよかったのでしょう。
もう一つの看板はこれなんですが、⑬に「化女沼レジャーランド」ってありますよね?
それが、コレです。
かつてはココに遊園地があったそうです。まあ、1970年代とかその頃でしょうね。
(調べたら1979~2000年らしい)
何しろ日本経済が右肩上がりでイケイケの時代でしたし。
こんな田舎にも遊園地とか作って採算が取れるとか思っていたんでしょうね。
今ではこんな草が茫々です。草が生えます。wwww
この遊園地跡は廃墟になっていて、知る人ぞ知る廃墟スポットなのですが、もちろん立ち入り禁止です。
(当たり前だ)(*´Д`)
不法侵入の証拠を残しても仕方がないので、今回は撮影は諦めます。
ただ、たま~~にツアーはあるようで、そんなイベントに参加した方の写真ブログはコチラ。
なんか、去年の4月ごろのブログのようです…。こんなん撮ってるんや…。
う~~~ん、怖いもの見たさでワタシも参加してみたい…。(´・ω・`)
さて、化女沼と言えば、SAでも案内板がありますが、こんな伝説がありますね。
蛇の精に魅入られた長者の娘が、蛇の子を身ごもってしまうという、いわゆる「異種婚姻譚」というやつです。
コレにはいろいろなバリエーションがあるそうで、
この長者の娘は「照夜姫」と云うそうです。なんて雅な名前。
機織機とも絡めた話もあり、いろいろと詳細が違ってきております。
こういう口承文芸って不思議ですよね。
さて、沼のたもとには神社があります。
とても小さな神社です。「化女沼龍神」というらしいです。
正面に回ると、こんな感じです。
実に小さなお堂なのですが、
中には龍神に乗った女性の像が祀られています。
様式から察するに江戸時代は下らないでしょう。
左側の壁には新しい感じの石像もあります。地元の信仰は強いように感じました。
雪の時期はこんな感じになるようです。
ほど近くに「観光資料館」があります。
コチラでは1階に様々な付近の伝説などが紹介され、豊かな生態系が紹介されています。
3階からの眺めも良いです。
ラムサール条約で保護された生き物たちの楽園です。
今更ながら、「化女沼」の基本的なデータです。
昔から栄えていた場所であれば、このような伝説が残るのも納得がいきます。
蛇は昔から神の使いであり、龍神の象徴でした。龍神の子を身ごもった照夜姫はこの地が水の恩恵を受けた豊かな土地だったからその象徴としての存在なのでしょう。言ってみれば「地母神」なわけです。
それがこのような民話を生み出したものと想像されます。
姫が最後は沼に還っていったのも、豊かな実りは沼(水)によってもたらされ、そしてまた水に還っていく自然のリサイクル理論の暗喩なのでしょう。
つまり、水の恩恵に感謝し、自然の豊かさに感謝する地元の信仰が生みだした民話と言えそうです。
それだけにいまだに信仰を集めているのでしょう。
【補足】
近くの「古代の里」(キャンプ場)では春は「あやめ園」が見ごろでした。
あやめ、キレイですね~~(*´▽`*)
なんか、古墳だけじゃなく、古代の城柵や官衙跡もあるらしい…。
化女沼…奥が深い…。
【撮影日:2023/6/17】
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