少女たちに魅せられて

主にプリキュアとラブライブの感想や考察を挙げていきます

Hugっとプリキュア考察 〜応援の意味その2(11話時点)

2020-11-14 09:49:11 | Hugっとプリキュア考察

10話〜11話にかけての野乃さんの成長
これは今後のHugっとの鍵を握るだろう
そこで今回の話を振り返りながら
彼女の成長について考えたい


変身に失敗した10話の野乃さん
彼女の変身を妨げた悩み、それは

「みんな輝く才能を持っているのに
 私には何もない」

薬師寺さんも輝木さんも
悩みは数多くあるが
両者とも能力はとても高い
それに対し野乃さんは
歴代の多くのピンク同様
(相田さん等は別ですが)
目立った才能は持っていない
かっこいいお姉さんになることを夢見る
野乃さんにとって
それは大きなコンプレックスであった
そしてそんな感情が抑えられなくなり
ついに彼女はプリキュアに
変身できなくなったのである

 

そして11話の野乃さん
ふたりにはプリキュアは
もうできないと宣言してしまう
そしてこのどうしようもない感情を
母親に漏らすシーンがある

「めっちゃいけてるお姉さんになりたいのに
 私、めっちゃかっこ悪いの
 こんな私全然好きじゃない
 どうしたらいいかもうわかんないよ」

理想と現実のギャップに苦しみ
自己嫌悪に陥った野乃さん
そんな彼女にかけた母の言葉が

「はなは少し大人になったのね
 フレフレはな、前を向いて今をがんばれば
 きっと素敵な未来がやってくる」

理想の大人には程遠いと嘆く野乃さんとは
対象的に母はそれが大人になったというのだ
青年期には確かな根拠はなくとも
他者に対する劣等感などを感じやすい
だが劣等感を克服しようとする努力は
新しい自分の発見にも繋がる


さらに自分の評価が他者の評価とは限らない
翌朝薬師寺さんが野乃さんに伝えたことは

「いつでもがんばりやさん
 誰かのために一生懸命になれるところ
 失敗してもガッツで乗り越えるところ
 素直で表情がくるくる変わって
 見ているだけで元気になれるところ
 まだまだあるよ、私が憧れた
 はなの素敵なところ
 だから、何もないなんて言わないで」

野乃さんがふたりに憧れていたように
ふたりもまた野乃さんに憧れていたのだ
そういえば以前薬師寺さんは
好きな言葉にマザー・テレサの
言葉を引用していた

「私にできないことがあなたにはできます
 力を合わせれば素晴らしいことが
 きっとできるでしょう」

自分と異なる優劣の価値観を
他者は持っているのかもしれない


こうして悩みを克服した野乃さんは
ついに変身に成功した
プリキュアに変身すると
精神年齢が2倍になるので(持論)
ここでの言葉は彼女の根本の思いとなる

「みんなの笑顔が好き、みんなを笑顔にしたい」

これがまさに彼女の応援の意味
フレフレみんな、フレフレ私である


今回の戦いではチャラリートが
オシマイダー化されプリキュア5の
黒い紙を思い起こさせたが
一度これを剣で粉砕しようとしたエールは
チャラリートの苦しみを読み取り
剣をタクトに変え再度「浄化」した

「心が苦しいのわかるよ、私もそうだもん
        (中略) 
 大丈夫だよその気持ち、私が抱きしめるから」

劣等感があっても、いやあるからこそ
相手を想うことができる
彼女にしかできない応援
それに一歩近づいたのだった


そんなわけで野乃さんは無事復活したが
本を持った謎の男やルールーなど
動きの読めないキャラクターはまだまだ存在する
彼らがストーリーに関わってきたとき
野乃さんたちはどんな成長を遂げるのだろうか

 

Hugっとプリキュア考察~応援の意味その1


Hugっとプリキュア考察 〜応援の意味その1(8話時点)

2020-11-13 09:51:13 | Hugっとプリキュア考察

今作の主人公はキュアエール

エールという名前からもわかるように

彼女にとって応援は非常に大きな意味を持つ

そんなHugっとの応援について一度整理したい

 

 

まずは周りのキャラクターの

言葉について振り返る

ハリハムハリーはこう言った

 

「十分がんばっとるやつに

 がんばれ言うんわ酷やで」

 

また若宮あんりはこう言った

 

「その無責任ながんばれが

 彼女の重荷になっているんだよ」

 

実際には輝木さんにとって野乃さんの応援は

初めは確かに重荷だった

その意味では二人の主張は間違いではない

だが彼女は最終的にそれを力に変え

見事ジャンプを成功させた

 

「私は、みんなのがんばれを背負って

 もう一度跳びたい」

 

応援は誰かの力にもなりえる

当然ながらそれも事実なのである

 

 

とはいえそれは野乃さんが変わったのではなく

輝木さんが応援を力に変える

強さを得たにすぎない

野乃さんにできることは応援だけなのだ

それが力になろうとなるまいと…

これは劇場でミラクルライトをふりながら

応援する子どもたちの姿にも重なる

プリキュアがどんなに頑張っていようとも

画面の外にいる彼女たちは

頑張れとライトを振ることしかできない

(私は心の中の応援しか許されませんが)

 

♪叶えたいより叶える私なんだ

(We can!! HUGっと!プリキュア)

 

夢を叶えるのは自分

何かをなすのも自分

OPの歌詞はこう伝えている

その時に果たして他人の応援に

どれほどの意味があるのだろうか

今後のHugっとの展開に注目である


Hugっとプリキュア考察 〜プリキュアと子育てについて(視聴前時点)

2020-11-11 13:00:13 | Hugっとプリキュア考察

Hugっとプリキュアのテーマは「子育て」である

一見このテーマは子ども向けの作品である

プリキュアにはそぐわないように思える

だが私はこの「子育て」こそ

プリキュアの本質を内包していると感じる

今回は本編視聴前に

「子育て」の意味するところについて考える

 

 

そもそもプリキュアが変身する理由は何か

夢原さんはココを守るために変身した

相田さんはまこぴーのために変身した

宇佐美さんはペコリンのために変身した

プリキュアとは誰かを守るために

変身し、戦う少女なのである

 

 

映画「NS2未来の友だち」では

キュアミューズが次のように言っていた

 

「私たちは強いから

 プリキュアになったんじゃない

 大切なものを守りたい

 だからプリキュアになったの」

 

プリキュアは悪を倒すより先に

大切なものを守りたいという想いがある

それは全てのプリキュアに言えることである

 

 

そこでHugっとのテーマである

 

「子育て」

 

これこそまさに大切なものを守ることではないか

つまりこのテーマは革新的であると同時に

これまでのプリキュアの伝統の継承ともいえる

果たしてHugっとプリキュアはこれから

どんな伝説を紡いでくれるのだろうか