「バイキング」の中で東国原・元宮崎県知事が「(拉致に)結果的に進展はなく、政府の責任は極めて重い」と発言した時に、「拉致問題の進展がないことを安倍さんのせいにするのはおかしい」と思ったが、確かに進展はしておらず、いまだ帰ってこない肉親を待ち続ける家族の方々にはそういう気持ちもあるのだろうなと思い黙っていた。
僕もこの拉致問題を30年ほどだが追いかけているので少しモヤモヤしていたら昨日、めぐみさんの弟の横田哲也さんの会見を聞いて驚いた。
情報番組でたまに見かける平井文夫氏、個人的にはあまり好印象な人ではないが、メディア側の人間としてこの件をこうして取り上げたのは素晴らしいと思う。自身がその『何もしてこなかった人』の一人だと…おそらく自戒を込めて記事を書かれたのだろう。
安倍総理は政治家になる以前から北朝鮮による拉致事件に関わってこられた。自身の支持率アップにこれを利用していようがいまいが、少なくとも誰も関心を持たなかった頃から関わってこられた事は事実だ。
だから無批判に評価せよとは思わないが、ないかモノを言いたい人は事の経緯ぐらいおさらいしてから口を開くべきだ。
これは福島第一原子力発電所事故の時も似たことを感じた。
自分は20年以上前に原子力発電所事故に関する書籍を読んでから、とにかくこの手の事故の恐怖や、それが発生するリスクに関して関心を持ってきた。だからあの時期の報道発表を見ても、例えば内部被曝と外部被爆の違いや、ミリシーベルトという用語などもだいたい理解した。だが、メディアに出てくるコメンテーター共の話を聞いていて、そういう用語もこれまでの経緯も知らずして政権批判すればいいと思ってるマヌケ共にはうんざりした。
繰り返しになるが、とにかく権力に何でもハンタイハンタイで逆張りすればいいという短絡的な思考は、無批判に権力を礼賛するような報道と同じように害悪で危険なものでしかない。
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