まず、今回、違反とされたスキー板の規定だが、選手が使用できるスキー板の長さには決まりがあり、それは選手のBMIによる。BMIは(スーツを含めた)体重÷身長÷身長によって算出される数値で、BMIが21.0以上なら身長の最大145%の長さのスキー板を使用でき、20.5なら143%、20.0なら141%……という具合に定められている。(中略)今回、高梨は1回目は失格とされず、2回目が失格とされた。2回目のあとの検査で違反とされたことを意味している。体重が減少したことで、規定にそぐわなくなったのだろう。だから、「試合前にスキー板がその選手に適しているかどうかチェックできるはず」「ルールに適合した長さのスキー板を用意しているはずなのになぜ?」という疑問は当てはまらない。使用するスキー板の長さが試合前に適していても、また試合を通して同じ長さを使用していても、規定違反になるかどうかには体重の変動がかかわってくるからだ。
スポーツにおけるルールというのは、基本的に公平性と安全性を担保する為に定められているもの。公平性という観点でいうなら、一日の間に適合基準が変わり得る仕組みがおかしいんだろうし、安全性というなら競技後に計測するというのも違う気がする。
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