構想40年、準備室ができて30年の待望の美術館が、2022、2、2に開館の日を迎えた。収蔵した6000点を超えるコレクションの中から、今回は約400点が公開されている。それでも多い。
今日は、展示を見て、桂南光さんのトークショーと落語を聞くという欲張りな計画を立てた。お茶を一緒に習っている友人と行った。今、お茶のお稽古はお休みになっているので、彼女に会うのは初釜以来だった。
まずは、展覧会を見た。いくつかの有名な作品は写真撮影がOKになっている。
例えば、これ。
佐伯祐三『郵便配達夫』
亡くなる直前に描かれたそうだ。
佐伯祐三は大阪の北野中学(現、北野高校)で学んだ。20年くらい前に校舎が建て替えられたとき、講堂の奥から彼の絵が出てきたそうだ。
マリー・ローランサン『プリンセス達』
ロートレック『ムーランルージュ』
ポスターがたくさんあったが、『サントリーポスターコレクション』が寄託した作品
19億3000万円で購入したと言われているモジリアーニの裸婦像は、写真撮影ができなかった。
落語の前に、桂南光と学芸員の植木啓子さんという方のトークショーがあった。絵画を大きなスクリーンに映して、面白いお話を聞かせてくれた。植木さんは、わかりやすい説明をしながら、南光師匠のジョークやツッコミをうまくかわす。南光師匠のアート愛も伝わった。
この絵もお二人が解説してくれた。
池田遙邨『雪の大阪』1928年 大阪人にとってはうれしい作品。
この絵が描かれた1928年に私の母は生まれた。雪の中之島が描かれている。小さな太鼓橋で繋いでいる島は現在、バラ園になっているあたり。右が土佐堀川で左が堂島川。土佐堀川のほとりに立っている茶色いビルは大林ビル。今もある。『ルポンドシェル』というフランス料理店が入っている。私の退職記念に家族で食事をした。一番奥には大阪城の櫓が4つ見えるが天守閣はない。天守閣は市民の寄付を募って、1931年に再建された。大阪城を外国人に案内するとき、天守閣は私の母より若い、とよく言ったものだ。南光師匠は、一番前に描かれている男女の関係が気になるようだった。
トークショーのあとは、落語を楽しんだ。
南光師匠、さすがです。いっぱい笑わせてくれた。
アートの後は、久しぶりの会食。
すぐ近くにあるダイビルのレストランを予約した。
フレンチイタリアンのお店『ノガラッツァ』
前菜盛り合わせ
ズワイガニと菜の花
ズワイガニと菜の花
オレンジ色の粒はイクラではなく、マスの卵
トラフグと白子のフリット
トラフグと白子のフリット
フグの中に白子が入っていた。
甘エビと和束野菜のカッペリーニ
甘エビと和束野菜のカッペリーニ
上にかかっているのはカラスミのフレーク
ポークの炭火焼き。
ポークの炭火焼き。
抹茶とバニラのジェラート
カプチーノに、スヌーピーが!
カプチーノに、スヌーピーが!
どれも手が込んでいて実に美味しかった。大満足のディナーになった。でも、お客は私たちだけ。飲食業、冬の時代。レビューを書いて応援してあげたい。