日々是好日

9月15日(金)5人のレバノン人が日本に集結

今日はEE Tourで、京都に向かった。ゲストは5名。早起きして東京から新幹線で来られる。10時ごろ到着予定なので、新幹線のホームでスタンバイした。ところが、リーダーさんともう1人は10時前に着く新幹線に乗ったが、残りの3人が乗り遅れて10:15京都着になった。

ゲストは全員レバノン人男性、40歳。小学校の時の友人5人で日本旅行を計画した。今は誰もレバノンに住んでいない。デトロイトに住むリーダーさんとスイス在住のスイスさんに新幹線のホームでミート。お二人に「荷物は3つですね」と確認したら、スイスさんの顔色が変わった。止まっている新幹線に戻り、車内に置き忘れた荷物を救い出した。その間、私は一応ドアに足をかけた。新幹線は停車時間が短いので「ドアに足を置いて停めてあげる」というのは、半分ジョークで言ってきたが、本当にそんな事態になるとは。2人はコインロッカーに荷物を預け、近くのスタバでパンとドリンクの朝食をとりながら、3人を待った。私はコーヒーをいただきながら、今日の行程を相談した。

行程の相談の前に、私の“the third daughter”の話をした。10年くらい前、ラニアというレバノン系カナダ人の高校生が、我が家に6週間くらいホームステイした。そのあとも彼女は2回来日して、母娘の絆は強まった。2020年6月に友人とカナダ旅行に行き、ラニアの実家も訪問する予定だったが、コロナで行けなくなった。そんな話をしているうちにゲストとの距離は縮まった。「今日、清水寺で2時から龍のお祭りがあるよ」と言うとリーダーさん「是非行きたい」とおっしゃる。そのころに清水寺にいるように行程を組み直した。

全員揃った。デトロイト在住で心臓の専門医のドクトルさん、モントリオール在住のモントリさん、サウジアラビアから来られたサウジさんも荷物をロッカーに預けて集合した。JRで伏見稲荷に行った。11時を過ぎていた。この時間帯、千本鳥居もそれほど混んでいなかった。


大型のタクシー1台で清水寺へ。龍がやってくるまで時間があるので、八ツ橋を試食したり、


『濡れて観音』に水をかけてあげたり。清水寺は崖っぷちにたっているお寺なので、京都市全体が見渡せる。ダイナミックな景色を喜んでいただいた。誰も舞台から飛び降りる勇気はなく、代わりに音羽の水を飲んで元気を出し、軽食をとって龍が訪れるのを待った。


2時を少し過ぎた頃、いつもは閉まっている西門から龍がやってきた。多くの観光客がスマホを高く掲げて、写真やビデオを撮っていた。なにしろ年に1回だけ、この青龍が境内と門前町を練り歩くのだから。観音様の化身である龍が音羽の滝に飛来して水を飲むという伝承がある。龍はお寺と御本尊を守っているそうだ。


龍を見たら、あとは坂をどんどん下っていった。old boysがこんなにトトロショップを喜ぶとは思わなかった。お子さんへのお土産を探しているところ。


坂を下りきったところで話し合いが行われた。リーダーさんが行程などを決めることが多いが、独断的ではない。金閣寺に行くか、行かないかで、意見が割れた。多数決を取るとスキップするが3人だったので、行かないことになった。ところが民主主義の原則、少数意見の尊重が行われた。金閣寺を見て回るには少なくとも30分はかかると私から伝えていたが、5分だけ使って金閣を見ることになった。リーダーさんがUberを使って大型タクシーを呼んだ。金閣寺に着くまで、賑やかなお喋りが続いた。金閣寺に着く少し前に、お寺の説明を試みたが、あまり反応がなかったので、すぐに打ち切った。20年ぶりに会えたのだから、いっぱい喋りたいですよね。リーダさんはもっと説明を聞きたかったようだが、5人集まるとそうはいきません。

金閣寺に到着。山門の五戒の前で、いつもの説明をした。”No.5 Don’t drink too much 酒”. と言うと大抵笑ってくれるのだが、愉快な5人組はそれだけでは済まない。じゃウイスキーはどうか?などと口々に言う。

金閣寺の苔。9月の初め頃は暑さで茶色くなっていたが、緑に戻っていた。よかった。夕方の金閣寺は空いていて、金閣の前で素敵な写真を撮ってあげることができた。



金閣寺をさっさと出て、タクシーで嵐山へ。ここから2〜3分、歩くと竹林の入り口に着く。夕方の嵐山は空いていた。逆回りもいいものだ。憧れの竹林に来て、ゲストたちは大喜び。


インスタ映えのする着物フォレストにも寄り、


お酒の試飲をするゲストたち。愉快な5人組は出会う人とすぐ仲良くなるので、一緒にいるのが楽しかった。


渡月橋を渡って、阪急の嵐山駅の方に向かった。渡月橋で景色を見ているとき、リーダーさんがきれいな景色に感動されて、「日本は他の地域もこんなに美しいのか。」と尋ねられた。私は「国土の70%が緑に覆われているので、どこでも美しいです。大阪を除いては。」とお答えした。


最後の目的地はここ。『風風の湯(ふふのゆ)』という日帰り温泉。リーダーさんが温泉に入りたいと言うので、グループLINEに尋ねて、ここを教えてもらった。5人の猛者たちも、全裸で温泉に入るのは躊躇があったようだ。結局、リーダーさんとモントリさんだけが挑戦した。お二人に温泉の入り方を説明した。残りの3人は京都駅に戻った。


今日も楽しい体験をさせていただいた。こちらこそ、ありがとう。日本を、京都を、EE Tour を選んでいただき、ありがとう!


リーダーさんもデトロイト在住の心臓の専門医で、大学に勤務されていると伺った。帰宅してネットで調べてみたら、白衣を着た颯爽とした写真が出てきた。半ズボンとTシャツのリーダーさんとは別人みたいだった。半ズボンで旧友と巡る旅は、どんなに楽しいことだろうか。
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