それは180色の色鉛筆です。デパートで見る度に溜め息が出てしまいます。思い切れないのは、子供らが残していった鉛筆と自分の分を合わせた鉛筆が写真の様に有るからです。
(実はまだまだ有ります)
お礼状を書く時、官製葉書の片隅に小さなイラストを色鉛筆で描くのが楽しみです。
葡萄のお礼には葡萄を林檎を頂いたら林檎を。「絵手紙」なら絵をドーンと描いて、文章も少なくて済むのですが、大の色鉛筆フェチで、頂いたお菓子や果物がどんなにか美味しかったかを文章で伝えたいの為なのです。
嫁いだ娘が、私が伝家の宝刀のスクラップブックを見ながら、古い色鉛筆で絵を描いているのを見て、不憫に思ったのでしょうか、色鉛筆ではなく「鳩居堂」の四季を描いた絵葉書と全種類の図録をプレゼントしてくれました。
とても美しくてうっとりしてしまいます。
娘に「お母さんが同じ色の無地の葉書にこの絵を完全再現したら、知的財産権の侵害になるんじゃない」と言ってみたら
「大丈夫と思うよ フッフッフ」と笑います。
この笑いは法律的に大丈夫なのか、わたしの技量がそこ迄到達出来ないから大丈夫なのか分かりません。
いつの日か「鳩居堂」さんから、「あまりに真似するのはいかがなものでしょう」とご注意頂ける日が来る事を目指して、日々精進したいものです。
180色の色鉛筆を手に入れる事と「鳩居堂」さんからお叱りを受ける事が、わたしの今の「見果てぬ夢」なのです。