烏百花 蛍の章 からすひゃっか ほたるのしょう
阿部智里(文春文庫)
異世界ものです。
そして八咫烏シリーズの外伝です。
なので八咫烏シリーズの本編を
読んでいただいてから、
こちらの本を読んでもらったほうが
より楽しんでもらえる一冊です。
ちょっと用語解説から抜粋すると
山神さまによって開かれたと伝えられる世界
山内(やまうち)
その山内の世界の住人たちの
八咫烏(やたがらす)。
卵で生まれ、鳥の姿に転身もできるが
通常は人間と同じ姿で生活を営む。
この地をつかさどる族長一家が
「宗家(そうけ)」
その長が「金烏(きんう)」。
東・西・南・北の有力貴族の4家によって
東領、西領、南領、北領がそれぞれ
治められている。
これだけ読むとなんだか
難しそうに思えますが、
登場人物と設定さえわかれば
グイグイ引き込まれる物語です。
もっと詳しい説明はこちらから
八咫烏シリーズのホームページを見てください ↓
さて今回の紹介するのは外伝です。
本編ではおさまりきれないエピソード
それも恋のエピソードがつまっています。
特に個人的に泣けたのが
《まつばちりて》
人間の世界でも格差があるように
この山内でもあるのです。
女郎宿から逃れるため
男として宮中にあがる落女という道。
その道を選んだ、まつ(のちの松韻)
その行く末は平坦なものでは
ないのですが・・・
色々な人の思惑がまじりあい
なんかハッピーエンドで終わるのかなと
思いきやの展開でした。
あと《わらうひと》
本編で気になっていた
二人の関係が書かれていて
にんまりしながら読みました。
本編は怒涛の展開で進んでいるので
気になっていた登場人物たちの話が
書かれていて嬉しかったです。
本編は第一部が終わって
第二部に入っているので
八咫烏たちの今後を楽しみにしてます✨