ねこのみなさん、ごきげんよう。
こんかいは、ぼくというねこさんと虫たちの
かんけいせいについて、おはなししましょう。
まずもうしあげておきますと、ぼくというねこさんには
虫たちとあそぶじゆうはありません。
ぼくとしては、まいにちでもほんものの虫たちとあそびたいのです。
ぼくはちがいがわかるほうのねこさんなので、
しもべがそれっぽくふりまわすいつわりの虫では、
とうていあそぶきになれません。
そういったいつわりの虫は、ほんものの虫たちとは
なにもかもがちがいます。
いのちのきけんにさらされた、
かよわき虫たちのはなつにおいは、
ぼくのうちなるライオンさんをしげきします。
ぼくがくりだしたねこさんパンチがヒットしたとき、
おててでかんじる虫たちのひんやりしたからだは、
きょうふのあまりうちふるえています。
ぼくは、ライオンさんにならないように気をつける
ひつようがあります。
なにしろ、ライオンさんになってしまうと、
なにもかもわからなくなってしまいますから。
ゆかにたたきつけられた虫を
ふみつぶすのはかんたんですが、
それではおもしろくありません。
おててでちょいちょいして、
はねをつかえなくして、じりじりと
ぜつぼうをふかめてやるのが、
ぼくというねこさんのやりかたです。
たまにちょいちょいをやめ、
こうばこをくむだの、
よそみをするなどすると
虫は、いきるきぼうがあるとかんちがいします。
そのきぼうをしんじ、
虫たちはさいごのちからをふりしぼって
とびたとうとするので、そのしゅんかんに、
さいだいのねこさんパンチをおみまいします。
わずかなきぼうを、むざんにひきさく。
ぼくはなんてわるいねこさんでしょう。
くくく。
この虫たちとのあそびで、
きりそろえられたおつめのいりょくや、
ちびっとかけたきばのするどさをじっかん
することができます。
これはほんものの虫たちとあそぶことでしか
あじわえないよろこびなのです。
せんじつも、むしたちのうちのひとつ、
蝉 がぼくのお宅にとびこんできました。
ぼくは、すばやくはんのうして、
蝉とあそぶしょぞんでしたが、
こういうときのしもべは、
ぼくよりはるかにすばやいうごきをします。
ぼくが蝉のあわてふためいたなきごえをききつけ、
ねこさんタワーのさいじょうかいからおりるまでのあいだに、
しもべは、ぼくのいたおへやのとびらを、ばたんとしめてしまいました。
これでぼくは、しめられたドアのまえで、
せつなくこえをあげるしかしかありませんでした。
(いぜんとびらやドアのあけかたについてごせつめいしたように、
ぼくの兄がぜんぶやってくれていましたから、ぼくはドアなどは
あけられないねこさんです。)
しもべが、ぼくからほんものの虫たちをとおざけるのには
りゆうがあります。
ひとつは、しもべが虫たちを怖がっているからです。
ねこのみなさんは、それならぼくというねこさんがあそびもかねて
たいじしてあげるのだから、しもべはせっきょくてきに、ぼくと
虫たちをあそばせるべきだとおもうでしょう。
ぼくも、そうおもいます。
しかし、しもべは、しんでいる虫たちでさえもこわいということです。
ぼくが虫たちとあそんだあと、
どうしてもへやじゅうに虫のかけらが
ちらばってしまいます。
しもべはそのありさまをみて
いきができなくなり、
おめめがくるくるし、
ヒィ、ヒィ、しかいえなく
なっちゃうのですね。
いったい、虫たちのどこに、
これほどまでにおそれるにたるようそが
あるのでしょうか。
もうひとつのりゆうは、しもべがいうには、
ぼくは蝉アレルギーだそうです。
まだしもべがしもべになったばかりのころは
しもべガードはかくりつされておらず、
たとえば、蝉がとびこんできたときも、
まずは自分がにげるのがさきでしたので、
そのすきをついて、蝉とあそぶことができたのです。
そのころは、しもべも蝉とあそぶものだと
おもっていたので、蝉をしもべにとられないよう、
すばやくおくちにくわえて、ぼくだけであそべる
ところにもっていって、蝉をたんのうしていました。
しもべガードがかくりつされるまで、
あと2回ほど蝉とあそぶきかいがありましたが、
たしかに、蝉とあそんだあとは、
げぼっとしてしまいますね。
まあ、そんなわけで、ぼくはこのさき、
そうとうなきせきがおとずれないかぎり、
ほんものの虫たちとあそぶことは
できないようです。
どんなしもべをえらぶかで、
このようにたのしめるあそびに
ふじゆうができることもあります。
これからしもべをきめるねこさんは
そういうこともかんがえておくとよいでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます