こんばんは。
鬼祓い、あまり普段は引き受けない遠方の地での鬼祓いに行ってきました。
荷物は軽めにしたんですが、結局持ってきた荷物は、役立たず。
なんと、依頼者が相談してきたことは、「ある神棚のお取り祓い」でした。
新興宗教でも癖の強いところの神棚なので、通常の神棚とはちょっと考えが違うんですね。
わたしはてっきり、「家の中の除霊」とか、屋敷一軒かと思ってて、期待値が高かっただけに、思ってみなかった展開に、相手さんは終始無言でした。
というか、そういうこと前もってリーディングしないのかと言われたら、そこまで、暇な人じゃないもん。
なので、計測道具は役に立たず、結果的に、神棚と仏壇の整理をしてきました。
確かに、自分の婚家の神棚も仏壇も片づけて、結構一時期、人の家の仏壇話が降ってくるように多かった時代があるので、ある程度なんでも僧侶並にこなせるのですが、新興宗教とは考えが甘かった。というか、依頼者が言い出しにくいのは理解できました。
それで、結局は、その神棚を片付けた段階で、変な人がきてるという噂が、狭い町の中を駆け巡り、わたしはひたすら、「遠縁の親戚」で通していました。カルト教団の方も来られて、「ぜひ、あなたこそ、うちに来ていただきたい」とか言われた日には、
どこかで懺悔したかったです(号泣)。
神棚片付けるのに、理由がいるのですが、そこの家の人は終始無言で頭を下げるばかり。なので、理由はわたしが考え、わたしが、その神棚を分解し、そして、そのまま、その中のものも併せて処分しました。処分するのに、教団は、「この家族は、そういうことしたって幸せになれない」と叫び、「この悪魔、地獄から来たんだろう、ろくな死に方しないよ。」とまで叫ばれる始末。
依頼者は、「小さく小声で進めてください」と言うだけ。なんか、気分は特殊清掃部隊でした(号泣)。
それで、ちゃっちゃと分解し、依頼者の屋敷に置いておくとまずいものは、皆出してもらい、そして、それを捨てようと思ったのですが、いかんせん、そういう時だけ、捨てられない。まぁ、教団の前で、「それじゃ、チャラってことで」と言って捨てたら、人の恨みを買いますからね。なので、そちらは、包んで自分が持って帰って、結局、大きなマンション、大きなゴミ捨て場。ゴミ捨て場に捨てちゃいました。
祟りとかないのかと言われると、物品を介しての祟りは、捨てちゃえば終わり。この世で一番強い業火は、ごみ清掃工場の炎に勝るものはないです。大がかりで、チャッと焼いちゃうので、媒体になりそうなものは、わたしが持って帰って捨てました。
仏壇も、色々宗教が混雑していて、こんな状態で祭られてもいい気はしないとは思うのですが、どうも、亡くなった人ごとに宗教が違ったようで、その後、改修して改めれば終わりという考えではなく、ここはどこのだから、どこでお祭りしなきゃならない、あれはどこで、どこでお祭りしなきゃならない、そんな話をしていて、よくよく聞くと、墓も別なんだそうです。
まぁ、最近、墓も真面目に守る人が少なくなった時代ですから、今までの墓を取り崩して、中のモノを取り出し、永代供養をしたりします。その際、余りに収納にスペースを取りすぎる時は、仏閣などに頼むと、「遺骨」の少しの処分ができるんですね。詳しくは、役所で頂かなくてはならない書類があるので、その書類を揃えないと、永代供養まで持ち込めないんです。人骨を捨てるのには、一応、お役所の許可が要ります。
それで、あっちこっち墓へ行って、墓から一体のお骨を取り出し、罵詈雑言を受け、そんなんで、結局は集まったのが、その方々の親御さんの遺骨でした。神から仏壇から、位牌から、あれこれ、面倒になるほどの手配が必要なんですが、位牌は、「XX家代々の」で済ませてしまい、それひとつを守ってもらうようにしてもらいました。
問題の遺骨は、そもそも、その依頼者の屋敷は、売り払って別の場所へ移るそうなので、遺骨はできる限り、別個の場所のも拾い上げ、そして、遺骨にならない墓からは、「砂」を取り、そうして、準備を整えました。永代供養は、移動先の場所で行うそうなんです。
ところで、勿論ですが、わたしが去った後、あれこれ強く押しに来る可能性があるので、その遺骨は、全て、元々の依頼者が引き取って車に乗せて持っていきました。
仏壇も、そこまで来ると、もうどうしようもないので、これは、本当に掃除屋さんに頼むとして、わたしが、教団で作った位牌を預かっていきました。
という、他人の家の中までずけずけ入りこんだ形となったわけですが、過疎化って大変ですね。守りの者がいないのであれば仕方ないことです。でも、そこで、仏壇は何故僧侶に任せなかったのかという問題ですが、結構依頼者は、平常は強めの口調の人です。でも、依頼者の依頼先には、気の弱い家族がいました。そして、掛け合っても遺骨を出してもらえなかったこと、色々心に刺さる言葉、そして、最後には、僧侶自体が檀家がいなくなると困るので、積極的に営業に出てしまい、誰にも頼めなくなったので、わたしに依頼したそうなんです。
そうですね。坊主も依頼料だけで、過疎化が進んで皆いなくなったら、生活の糧を失いますしね。問題は大きいのですね。
ちなみに、わたしは、全てにあれこれ言われたのですが、「強気な外見」で、攻めて行き、そうして、時々、「挙動不審」に、「え?幸せじゃなくなるの?そうなんですか?それじゃ、あなたの家系は全員指定されたお墓にお移りなのですか?え?移っていない?あら、あなたご不幸なのですね。お察しします。でも、ここの家の事は、ご自身のところを整えてから来ていただいてもよろしいですか?」と畳みかけ、「罵詈雑言」に対して、「ハイハイ、もう半分以上は死んでいるんで、関係ないです」と言い切って、今、引き渡さなかったら、ただじゃすまないぞという形で済ませてきました。
その後、教団はわたしの写真を撮ったのでしょう、わたしめがけて、色々なことが起きてしまい、大変面白いイベントになりました。(これは楽しかった)。
それで、跳ね返して、跳ね返して、違和感が薄れた時、そう言えば、これが取れないわぁと思ったモノがありまして、スーパー温泉に行っても取れないので、よもぎ蒸しに行ったら取れたんですね。それで、あっ取れた取れたと思って帰ってきたら、家に入るなり、いきなり、鳥肌が全身に走って。
流石に、よもぎ蒸しのアレルギーかと思ったんですが違いました。(そっちかよと。)
何だと思ったら、最初に、うちに依頼者が押し掛けてくる理由の一つになった「鬼」でした。
「なんだ、あんたが、最後の違和感だったの。まぁ、あんたじゃ、また、どこかに返しても、一緒に家に帰ってくるわね。どうせ、あの家族が好きなんでしょうよ。全て片付けておくまで気が進まないのなら、わたしの家にいたら?」
そんなことで、ちょっと情を出して言ったがために、鬼のショートステイを受け入れる羽目になり、慌てて入れ物をSさんちに至急頂けないかと頼んだら、Sさんは、電話口で笑って、こう仰いました。
「あらいやだ、昨日、いいネックレス下げてたじゃないの。あそこよさそうよ。」
ハイ、その一言で、わたしの新しいネックレスは、鬼インサイドとなったと言う、
誰得やねん!という出来事になりました。
ちくしょー、ダイヤ買う時、話し出来過ぎだなって思ってたのよ。あっそ。そういうこと。ダイヤに名前を聞いたのが朝。それで、今調べたら、鬼由来の名前でした。
とっぴんぱらりのぷぅで、まだ続く。(大号泣)。
朋
呪いとか、恨みとか、そんなのもう飽きたの。わたしはね、そういう部隊で、散々色々やってきたので、別にそれはそれでもいいの。時計が止まろうと、何しようと構わないの。あんまりうるさく言うと、うちの鬼がお相手いたしますわよ。(苦笑)
それ以上に、新品のネックレスに住まうものができてしまったことの方が、なんというか、またしても、奴らに嵌められたっていうか(号泣)。何度騙されれば気が済む、自分。