「北極星に願いをこめて」 (右脳のひらめき)

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鬼祓い厄祓い その202 〜己の中の獣を解き放つ〜

2017年03月12日 20時26分42秒 | 銀の風(霊能力・霊視・念力・霊聴・透視)
いい子に育てると犯罪者になります (新潮新書)

ある日から見ない子がいた。

ギリギリ最少年で、少年院に入っていた。

新潮社

こんばんは。

 

あなたは、ストレスとどう向き合っているだろうか。

あなたのストレスが溜まる時、あなたはその解放方法を実に愚かしい程に探し始める。そして、その解放を行ったら、死んでもいいとさえも思いつめる。

挙動不審なまでの検索や挙動で、周りは次第にその芽に気が付き始める。

 

気が付かないのは、あなたを「信じてる」と言う言葉で、見えなくて、突き破れないプレッシャーを与え続け、縛り付ける人である。

 

あなた程、愚かで、嘆かわしく、浅慮で、短気な人はいないと言うのに。

無論、わたしにもそれは、十分当てはまる。軽薄で、軽率なわたしは、いつもいつも、ウチに秘めるストレスと戦う。

 

ただ、ストレスをどう表現するのかは、人によって違う。犯罪までの思いつめまで、究極化する人も、食欲で満たす人も、アルコールに溺れ、アルコール中毒でどうにもならない人もいる。

 

三島由紀夫の金閣寺では、実に最後の章で、愚かしい程に自分の獣を解き放つ美学への探求が行われ始める。金閣寺を燃やす為に童貞を捨てるのか、童貞を捨てる為に金閣寺に火を放つのか、いや、そこまで来ると、妄想が現実を追い越し始める。

思いつめて、童貞を捨てに行った先で、残念なことに、十分な満足を得られないのである。

 

手軽に、和尚に委託された金で、ふらっと寄った店で、童貞を捨てる美学への十分な官能が得られなかったのである。

 

故に、ここで、更に登場人物は悩み続ける。死への美学への執念が、満たされないことで更に燃え上がる。最後に、当人は、火をつけたら、死のうと、睡眠薬まで用意しておきながら、

 

燃やすことへの余りの大変さに、妄想が現実を追い越さず、完全に、火を放つことで、己の中の獣を解き放つことが出来るのである。

しかも、なんと言う充足感、なんと言う陶酔感。

人が沢山作って大事にしてきたものを、一瞬で、不意に出来る以上に、行動を計画的に行う為の余りの準備の大変さに、思いつめ方が、想像力や妄想力を超えたことで、恐ろしいまでの陶酔感を痺れて感じ得るのである。

 

その時、人は、美学への感性に酔いしれ、虜になり、己の中の獣を解き放つことをした後の大変さについては、

 

もはや、死のうと、死んで詫びようと思う以上の陶酔感に、死ぬ気さえも、毒気を抜かれてしまうのである。

 

ところで、頭が良い人間や、用意周到な人間程、犯罪までの距離が短い。

 

だからこそ、ある教団の人間たちは、合法的合理的な、内なる獣の声を聞いて、獣を解き放つことを行った。未だ、宗教にタントラ系のセンシュアル系があるのは、内なる獣は、その行為による陶酔感に救いを見出すのだ。

 

耽美の中に存在する美学への追及に、犯罪が起こる。

憎しみや恨みの犯罪とは違う愉快犯である。

 

ただ、愉快犯の犯罪は、常にエスカレートする。与えられる陶酔感が、ルーチンワークに変われば、妄想が現実を追い越し、満足できなくなるのだ。

夢に見ていた童貞を捨てる瞬間は、不意に、いきなりの不用意なシチュエーションであれば、心が付いて行かず、門前発射ともなりえる。

しかし、思いつめて思いつめて、手軽にと思えば、ストレスの度具合に合わせて、童貞喪失への陶酔感は、減ってしまうのである。

 

大人の世界は、思った程敷居が低くはなく感じるのは、精神的成熟度の低さにある。

 

己の身体がついて行かないことに、頭が回らず、この先に想いを馳せることもできないのだ。そのもたらす陶酔感に酔いしれる時、人は自分自身を踏み外し、狂気に酔う。

精神的成熟度が高ければ、その狂気の危険さに気がついて、余りの恐怖に足がすくむ筈だ。だからこそ、狂気を解き放つ範囲を心得ることを気にするだろう。

 

精神的成熟度の未熟さは、それを止めることができず、妄想を現実で実現しようとし、夢想し、挙句、地に足がつかないのである。

 

ところで、前に話した食器奥の娘は、実は、犯罪を犯し、少年院に入った。

事後の処理は、どうするかだが、例え鬼遣いでも、誰でも、そそのかされたとしても、己の内なる獣の声に耳をすませて、聞き入れてはならない。

 

内なる獣の声は、いつも、自分自身に、素直で、無邪気な存在である。

 

故に、凄惨なまでの犯罪を稀に引き起こしてしまうことは、今後のあなたとわたしにも、可能性として、いつもあり続ける。

 

 

 

 

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