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彼は、
あの日から変わった。
あの日…
私の守り神の犬が死んだ日。
遠く離れた彼の元に、
蝶が舞い降りた。
その日、彼は何かを悟ったらしい。
犬は、彼に私のことを託したんだ。
私の主人は、
弱いから、
よろしく頼むって。
夏、一番暑い頃だった。
私たちは、
一年半、ほとんど会話もなく過ごしたのに、
あれは、確か…10月ごろだろうか?
既読スルーを覚悟したラインを送った時、
違った反応が返ってきて、
驚いたのを覚えてる。
それから、ゆっくりと、LINEの関係は再開し始めたわけだけど、
彼は、私をどれほど救ってくれたかわからない。
彼は…変わった。
あの人なりに、ブラックホールから這い出したのだろう。
私の守り神の犬。
私と、彼を
また結びつけてくれた。
神の子。