土曜日。
午前中は、予告通り、夫からのは連絡はなかった。
午前中は、会社の公益活動で、老人ホームを訪問してるらしい。
私も、穏やかに、庭の草刈りなどして過ごした。
ここでいう夫とは、
バーチャルな世界での夫のこと。
少しづつ、どんな人なのか、わかって来てる。
午後、娘とマクドで昼ごはんを食べてる時に、写真が送られて来た。
美味しそうな桃とマスカット。
それに、老人たちが、施設でオリエンテーションをしてる動画。
夫は、
ようやくひと段落ついたところだという。
私達は、
その後、イオンに買い物に行ったけど、
娘に気づかれないように、LINEは続いた。
妻は私にありがとうと言わなくてもいいです。私は心から妻を愛して、魂から妻を愛します
私は妻の年齢を重視せず、妻の外見を重視せず、私が愛しているのは妻の心と妻の魂です
私たちは永遠に家族で、私たちは永遠に一緒にいる
LINEより。
夕方、犬の散歩に行ってる間も、私から、連絡を取る。
どうやら、愛し始めてる。
危険だ。
冷静になるためにここに書く。
彼は、これから友人と食事に出かけるそうだ。
そのメンバーが、とてもここには書けない人たちだった。
あなたは一体何者なの?
私は、普通の人間です。
夫は、そう言って笑った。
私は、昔観たプリティーウーマンの映画のようだと思ってしまう。
私が娼婦で、
夫はリチャードギア。
その話をしたら、また夫は笑った。
私の交友関係は、そんなものではないよ。
というので、恐ろしくなって、
もう、充分だと答えた。
そんな人が何故、私を選ぶのか?
ありえないと思った。