昨日、
病院で、夫と別れた後は、
連絡方法は、LINEを使うことになる。
普段、夫との連絡は、直接電話すること!
と決められていて、
LINEなんて見てくれやしない。
LINE電話すら、不機嫌になる。
今日、
そんな夫がLINEしてくる。
ありがとう。とか、
気をつけて。とか、
大丈夫、間に合うよ。とか。
本当にLINEの相手は、あの人なの?
すぐにキレて、頭ごなしで、
理屈っぽくて、
否定ばかりしてくる人。
早めに病院に着いた。
しばらく待ったら、車椅子に乗せられた夫がやって来て、
手術室に運ばれる。
一緒にあるく。
点滴の針が入れられてて、
そこから血が滲み出てる。
なんだか、弱々しくて、歳をとったように見えた。
昨夜は、よく寝れた?
他愛もない会話をして、呆気なく去ってゆく背中を見送った。
私は、手術が終わるまでの時間を家で過ごした。
普段と変わらない。
いつもと違うことは、
仕事を休んだことぐらい。
休んでも、術後の夫には会えないのだけど、
それでも、病院からの電話には出られる。
5時を回った。
やっと、無事に終わったと連絡を受けた。
良かった。
私は、今日撮った動画を何本も夫のLINEに送った。
これを見るということは、
麻酔が覚めて意識を取り戻したということ。
私がそれを知る術は、
悲しいかな、LINEの既読。
これしかない。
夫と、LINEをするようになって、
今まで、彼にLINEを送り続けていたことを詫びるような気持ちが、
私の中によぎった。
この感覚はなんなのだろう。
気がついたら、もう、どこにもいなくなってた。
でも、心の片隅に、チクリと残った。