こんにちは。
さて、今回のテーマは
カレッジ・ジャケットについて。
2018年にこの存在に気付いてから
古着のベールなどで数着手に入れて
翌年も色々な着こなしを試したことで
アイビーなりの流儀というものが
自分の中で一通り完成しました。
その流儀完成の過程で
参考にした超重要人物の話も含めながら
色々お伝え出来ればと思っています。
カレッジ・ジャケットとは俗に
ドリズラーやスウィングトップと
呼ばれている薄手のスポーツジャケット。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/60/03ff52fdc703f56217388d9dbf6c74b2.jpg?1585886455)
(マクレガー社のアンチフリーズ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/0f/31a76de33f0b97a2ade8d5a5e82808f0.jpg?1585886945)
(バラクータのG9ハリントンジャケット)
実に多種多様な呼び方があるのも
この類のジャケットの大きな特徴です。
ジェームス・ディーンが
理由なき反抗の中で着用していた
マクレガーはナイロンアンチフリーズ。
バラクータはG9というモデルが有名で
通称ハリントンジャケットと呼ばれます。
これは映画「ペイトンプレイス物語」で
同じバラクータG9を着用していた
ライアン・オニールが演じた
ロドニー・ハリントンという役名から
採用したのが呼ばれの由来となりました。
他にもロックンロールキングである
エルヴィスも「闇に響く声」の劇中で
G9を着用していることで有名。
G9は1930年代から作られている
ロングリリースモデルです。
日本では高倉健さんも愛用していました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/09/25dca39cbc0dfdab472f3085f0a5895c.jpg?1585887384)
(チェックは見せるためのライナーなのだ)
そしてもうひとつある呼び名が
スウィングトップという名前。
この言葉は和製英語なので外人には
通用しない言葉ながら、
日本人の中ではいちばん馴染み深い。
それは何故かと云うと、
この言葉は
日本のアイビー・ブランド
VAN JACKETが商標登録を持つ
オリジナルの造語だからです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/72/79f3562125c4c7dc7ef5f65fd2952423.jpg?1585906576)
(スウィングトップはこだわりの鬼)
他の類似ジャケットとの格差を図るため
この、スウィングトップと呼ばれる服には
細かな特徴がたくさんありました。それはまさしく、アイビーによるための服。
簡単に並べてみたところでも、
ラグランスリーブであること
袖はカフスであること
襟元はドッグイヤーカラーであること
ポケットは逆玉縁ポケット式を採用して
着丈は短めの切りっぱなしであること
さらにもうひとつ絶対ルールなのが
サイドシャーリングのコットン100%。
こういったスポーツジャケットは
スポーツと名前が付いているだけあって
源流はゴルフウェアがはじまり。
その為、ゴルフのスウィングから
命名されたというのが定説です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/07/288092190088798ad78bb3327973438c.jpg?1585922584)
(ゴルフ姿を使用したマクレガーの広告)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/d7/ebd88cb0932bd252e8c2c990ce9e239d.jpg?1585907374)
(サーキット会場に白パンルックのスタイル)
さて、呼び名の俗称や詳細が
明らかになってきたところで
次にアイビーリーガーが
覚えておきたいことが
カレッジ・ジャケットの存在と
その着こなし方についてです。
カレッジ・ジャケットは
アイビーの為の服である
スウィングトップと造りが似ています。
そして大学や高校向けに使用されていた
アイテムという観点からも、相性抜群。
中でも1950年代~1960年代の
チャンピオン製が一番ストレートに
アイビースタイルの胸中にハマるかなと
個人的には感じています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/25/d99fca02646580b4ebefc1146a2ce041.jpg?1585922820)
(ミラクルキャンプのカレッジジャケット)
主な特徴としては
ドッグイヤーカラーの襟元
(トップボタンの数は1個or2個付いている)
そしてなにより
フロントのカラーテープの装飾です。
背中にもプリントや刺繍が入ったものが
多数現存には存在していますが
オリジナルは左胸のプリントのみの
至ってシンプル・イズ・ベストな作りです。
スクールカラーが付いているのが基本で
メーカー独自のタイプに関しては
チャンピオンの場合だとトリコロールで
色分けされているものがほとんどです。
実際に着こなす際にも
流儀があると考えています。
その際、僕が最も参考にしたのが
スティーブ・マックイーンの着方。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/1f/e1f82515ca01e8d9abe915fe463bb71b.jpg?1585923298)
(左のマックイーンに注目したい)
まず、前閉じで着てはいけないのは鉄則。
薄手なので活躍させる時期を短く設定して
その代償に、数少ない時間で
最大限にアイビーらしい着こなしを目指す。
マックイーンから学んだのは
ジッパーの高さとVゾーンの深さ。
これをカレッジジャケットにも
取り入れてみようと思い始めました。
実際に手持ちのアイテムで
合わせてみた写真から
解説をしてみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/e2/e51196d08aa7b7d2ddc46f13dfa4be39.jpg?1585923625)
(最もアイビーらしい高さと深さがこの位置)
まず、Vゾーンの余裕ある深さは
インナーを充分に見せられるだけの
"横幅の拡張"が大切。
写真では中にボタンダウンを着用して
襟元のボタンがしっかり見えるまで
首元近くを左右に少し広げています。
目が詰まると窮屈に映るため
第1ボタンはオープンにして
留襟はふんわりロールさせましょう。
次にジッパーの高さについては
お腹の真ん中を目安に設定します。
ベルトを見せることがなく
すっきりした短めのシルエットが
よく映える角度を簡単に再現出来ます。
逆にしっかり目に着用したい時には
オックスフォードシャツにネクタイを結び
ジッパーは完全に開いた状態にするなど
臨機応変の対応を模索してみて下さい。
2020-04-04(土)
Kohei