面白くて、深刻でもある。「盗難」にあった神社は長崎県対馬。和冦の話も出ている。略奪か,贈り物か。歴史の交流、文化遺産の移動。
大英博物館(連合王国)とエジプト古代博物館の返せ,返さない騒動も、数年前にあった。日本と韓国(朝鮮)の場合は、数千年のつきあいと、秀吉の出兵(侵略)、日本植民地支配もある…。
──報道引用──
日本から盗んできた国宝級仏像を…「偽物」判定で税関通過
2013年01月30日09時01分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
海神神社の「銅造如来立像」(左)と観音寺の「金銅観世音菩薩坐像」
昨年10月8日午後6時、釜山中区国際旅客ターミナル入国場。日本福岡から入った旅客船を降りたS(61)の旅行用バッグが、X線検査で引っかかった。バッグの中には金属製の仏像1点が入っていた。Sは「日本骨董品店で購入した模造品」と説明した。
これを疑った税関員はターミナル内の文化財鑑定官室に精密鑑定を依頼した。鑑定委員2人は保税倉庫で約30分間、肉眼で検査した後、「制作から100年も経っていない偽作」と通知した。現行法上100年を経過していない骨董品は関税を支払えば国内に持ち込める。高麗・新羅時代に作られた国宝級文化財が「偽物」判定を受けたのだ。Sは仏像をバッグの中に入れて悠々と釜山港を去っていった。
それから約2カ月後の12月17日、韓国警察にインターポールを通じた日本政府の捜査依頼が入った。長崎県対馬市の神社に保管されていた仏像2点が盗まれたという内容とともに、盗難品の写真も添付されていた。日本政府は公文書で特定国を指定していなかったが、韓国警察は地理的条件上、国内に持ち込まれた可能性があるとみて捜査に入った。釜山税関に鑑定依頼記録と仏像の写真、通関記録が残っていたため、Sの犯行ということがすぐに確認された。警察は骨董品商などを通じて、盗んだ仏像を巨額で売却しようとしていた窃盗団を今月22日に逮捕した。
調査の結果、Sは運搬担当で、Sの背後にはリーダー格のK(69)を含め、窃盗・流通・資金調達などを担当する8人がいた。文化財窃盗前科13犯のKはインターネットで対馬に国宝級文化財があることを知り、現地踏査など緻密に準備した。Kの一行は昨年10月6日、警備が手薄となる未明に3カ所の寺と神社を回りながら、仏像2点と大蔵経1点を盗んだ。大蔵経を盗む際は神社の瓦を外し、屋根に穴を開けて侵入した。Kらは警察で「仏像は検査が相対的に少ない福岡から船便で運んだ」とし「大蔵経は対馬現地で捨てた」と供述した。
通関後に馬山(マサン)の冷凍倉庫に保管されていた仏像2点は警察に押収された。「偽物」鑑定を受け、今回「贓物」に分類された国宝級仏像2点は現在、文化財庁が保管中だ。警察が精密鑑定を文化財庁に依頼した状態だ。文化財当局は仏像2点がいつ、どういう理由で日本に渡ったかを調べている。
一方、事件を捜査中の大田(テジョン)地方警察庁広域捜査隊はKを拘束、運搬担当のSら4人を書類送検したのに続き、残りの共犯4人の所在を追っている。
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<対馬の仏像窃盗>倭寇の侵略が深刻だった地域…略奪品だった可能性も
2013年01月30日09時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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海神神社の「銅造如来立像」(左)と観音寺の「金銅観世音菩薩坐像」。
文化財窃盗団が日本・対馬から盗んできた新羅・高麗仏像は、韓国国内に残っていれば国宝に指定されるほど価値が高い作品だと、専門家は評価している。仏像2点の価値を金額に換算すれば数百億ウォンにのぼると推定される。
海神神社に保管されていた高さ45センチの銅造如来立像は、統一新羅時代の8世紀に韓半島で作られたと推定される。当時流行した如来立像の中でも秀作であるうえ、保存状態がよい。いつ、どのような理由で日本に渡ったかは不明だが、1974年に日本で重要文化財に指定されている。重要文化財は韓国の宝物に該当する等級だ。当時、日本国内で1億円と鑑定されたという。
仏像専門家である東亜大博物館のチョン・ウンウ館長(56、女性)は「ボリューム感があり、法衣のしわがよく表現された8世紀統一新羅時代の仏像の典型的な姿をしながらも、同じ時期の他の仏像(高さ20-30センチ)より大きいのが特徴」と説明した。
観音寺にあった金銅観音菩薩座像(高さ60センチ)は制作年代と場所が分かっている。仏像を作る際に内部に入れておいた発願文に、高麗末の1330年に瑞山浮石寺で制作されたことが明記されているからだ。この仏像は長崎県指定の有形文化財に登録されている。
チョン館長は「似た時期の仏像のうち年代が正確に分かった仏像は、1333年に作られて、現在は国立中央博物館に保管されている銅造菩薩立像2点など数えるほどしかない」とし「身体の表現など作品性が優れ、対馬に残っている韓国の仏像の中では最高レベルの作品」と評価した。
両仏像は盗まれるまで、普段は一般人が接近するのが容易でないところに保管されていた。ファン・ベクヒョン対馬研究院理事長(63)は「銅造如来立像は海神神社境内の左側の2つの鉄門を通過しなければ入れない宝物庫に所蔵されていた。観音菩薩座像は観音寺本殿にあったが、普段は施錠されていて一般人が簡単には見ることができなかった遺物」と話した。
これら仏像が韓国から日本に伝来したのか、それとも略奪または取引で搬出されたのか、正確な経路は確認されていない。ファン理事長は伝来の可能性が高いとみている。ファン理事長は「過去、対馬は韓半島と往来が多かったが、僧侶が護身仏または布教を目的に仏像を渡した可能性がある」と話した。
これに対しチョン館長は「観音菩薩座像が作られた年代は1330年だが、20年後から外敵の侵略が本格化した」とし「瑞山などは倭寇の侵略が激しかった地域の一つで、略奪の可能性も排除できない」と述べた。
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記事入力 : 2013/02/01 09:35 朝鮮日報
韓国仏教の最大宗派「盗難仏像の返還は慎重に」
韓国の窃盗グループが長崎県対馬市の寺社で仏像2体を盗み、韓国国内に持ち込んだ事件をめぐり、韓国仏教の最大宗派「曹渓宗」は先月31日、論評を発表し「韓国に持ち込まれた聖宝(仏像)の返還については、徹底した調査を通じて慎重に決定すべき」と主張した。
曹渓宗は同日、総務院文化部長のチンミョン僧侶の名義で発表した論評で「この金銅菩薩(ぼさつ)坐像は、腹蔵品の記録を通じ、高麗王朝時代の1330年代に忠清南道瑞山の浮石寺で作られたことが明らかになった仏教の聖宝。韓国政府に対し、文化遺産が日本に持ち出された経緯や日本側の所蔵主が入手した経緯を徹底的に調査・究明することを要請する」と訴えた。
李泰勲(イ・テフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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記事入力 : 2013/01/31 11:03 朝鮮日報
仏像盗難事件、日本への返還めぐり意見分かれる
韓国の窃盗グループが長崎県対馬市の寺社で仏像2体を盗み、韓国国内に持ち込んだ事件で、日本への返還をめぐり学界で意見が分かれている。仏教美術史学者の文明大(ムン・ミョンデ)東国大学名誉教授(73)は、2体の仏像のうち観音寺所蔵の「観世音菩薩(ぼさつ)座像」について「倭寇(わこう)により略奪されたことはほぼ確実だ」と主張した。同氏は「信者から布施を受け多額を投じて作った仏像を外国に寄贈できるというのか。常識的にあり得ない」と指摘。「1980年代初めから何度も日本でこの仏像を調査し、『対馬調査報告書』『高麗・朝鮮仏教彫刻史研究』などの論文で、この仏像が略奪された文化財だということを示してきた」と述べた。
文名誉教授が略奪された文化財と主張する観世音菩薩座像は、像内から「高麗国瑞州浮石寺」「天暦三年」などと書かれた結縁文が見つかっている。瑞州は忠清南道・瑞山の昔の名前で、この仏像が瑞山の浮石寺で1330年に作られたことを意味する。文名誉教授は「観世音菩薩座像は浮石寺極楽殿の阿弥陀三尊像の脇侍(信仰の中心となる中尊の左右に置かれる菩薩)として作られたと推定される。もう1体の脇侍となる勢至菩薩の仏頭も観音寺にあることから、三尊像が同時に略奪されたのだろう」と主張している。
一方、東亜大博物館のチョン・ウンウ館長(57)は「略奪説はさまざまな可能性のうちの一つにすぎない。高麗王朝時代の後期以降、日本へ仏像を販売・寄贈するなど交流が盛んになったため、証拠がなければ『略奪物』とは断定できない」と反論した。チョン館長は2000年以降、何度も観音寺を訪れ観世音菩薩座像を研究してきた。08年に共著で出版した『西日本地域 韓国の仏像と仏画』で、この仏像について取り上げている。
クァク・アラム記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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対馬の盗難仏像 韓国仏教宗派「日本返還に反対」
2013/02/04 18:35 KST文字拡大 文字縮小印刷 つぶやく
【瑞山聯合ニュース】長崎県対馬市の寺社から仏像2体が盗まれ韓国に持ち込まれた問題に関連し、うち1体が製作された忠清南道・瑞山市を中心に仏像の日本返還に反対する声が上がっている。
2体のうち「観世音菩薩坐像」(長崎県指定有形文化財)は瑞山市の浮石寺でつくられたことが分かっている。
韓国最大の仏教宗派、大韓仏教曹渓宗の瑞山市住持評議会は4日に声明を出し、「文化財の不法略奪、不法流出、盗難経行為ついては、歴史的・時代的状況を遡及(そきゅう)して適用すべきだ。窃盗団は法に従い厳重に処罰されるべきだが、仏像は過去の(朝鮮半島からの)流出経路が明らかになるまで日本に返還してはならない」と述べた。
声明はまた、韓日両国の合同調査団によって仏像の伝来過程を明らかにするべきだと述べた上で、「調査の間は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の仲介を通じて、遺物を第三国に預けることを検討すべき」と主張した。
韓国政府に対しては、「ギリシャやトルコ、エジプトなどと連携し、国連レベルで積極的に文化財返還のためのコンセンサスづくりに乗り出すべきだ」と強調した。
http://blog.goo.ne.jp/admin/editentry?eid=1ff5db4fa24f1fefff8dbce0a0e78bc5#
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kj8899
大英博物館(連合王国)とエジプト古代博物館の返せ,返さない騒動も、数年前にあった。日本と韓国(朝鮮)の場合は、数千年のつきあいと、秀吉の出兵(侵略)、日本植民地支配もある…。
──報道引用──
日本から盗んできた国宝級仏像を…「偽物」判定で税関通過
2013年01月30日09時01分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
海神神社の「銅造如来立像」(左)と観音寺の「金銅観世音菩薩坐像」
昨年10月8日午後6時、釜山中区国際旅客ターミナル入国場。日本福岡から入った旅客船を降りたS(61)の旅行用バッグが、X線検査で引っかかった。バッグの中には金属製の仏像1点が入っていた。Sは「日本骨董品店で購入した模造品」と説明した。
これを疑った税関員はターミナル内の文化財鑑定官室に精密鑑定を依頼した。鑑定委員2人は保税倉庫で約30分間、肉眼で検査した後、「制作から100年も経っていない偽作」と通知した。現行法上100年を経過していない骨董品は関税を支払えば国内に持ち込める。高麗・新羅時代に作られた国宝級文化財が「偽物」判定を受けたのだ。Sは仏像をバッグの中に入れて悠々と釜山港を去っていった。
それから約2カ月後の12月17日、韓国警察にインターポールを通じた日本政府の捜査依頼が入った。長崎県対馬市の神社に保管されていた仏像2点が盗まれたという内容とともに、盗難品の写真も添付されていた。日本政府は公文書で特定国を指定していなかったが、韓国警察は地理的条件上、国内に持ち込まれた可能性があるとみて捜査に入った。釜山税関に鑑定依頼記録と仏像の写真、通関記録が残っていたため、Sの犯行ということがすぐに確認された。警察は骨董品商などを通じて、盗んだ仏像を巨額で売却しようとしていた窃盗団を今月22日に逮捕した。
調査の結果、Sは運搬担当で、Sの背後にはリーダー格のK(69)を含め、窃盗・流通・資金調達などを担当する8人がいた。文化財窃盗前科13犯のKはインターネットで対馬に国宝級文化財があることを知り、現地踏査など緻密に準備した。Kの一行は昨年10月6日、警備が手薄となる未明に3カ所の寺と神社を回りながら、仏像2点と大蔵経1点を盗んだ。大蔵経を盗む際は神社の瓦を外し、屋根に穴を開けて侵入した。Kらは警察で「仏像は検査が相対的に少ない福岡から船便で運んだ」とし「大蔵経は対馬現地で捨てた」と供述した。
通関後に馬山(マサン)の冷凍倉庫に保管されていた仏像2点は警察に押収された。「偽物」鑑定を受け、今回「贓物」に分類された国宝級仏像2点は現在、文化財庁が保管中だ。警察が精密鑑定を文化財庁に依頼した状態だ。文化財当局は仏像2点がいつ、どういう理由で日本に渡ったかを調べている。
一方、事件を捜査中の大田(テジョン)地方警察庁広域捜査隊はKを拘束、運搬担当のSら4人を書類送検したのに続き、残りの共犯4人の所在を追っている。
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<対馬の仏像窃盗>倭寇の侵略が深刻だった地域…略奪品だった可能性も
2013年01月30日09時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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海神神社の「銅造如来立像」(左)と観音寺の「金銅観世音菩薩坐像」。
文化財窃盗団が日本・対馬から盗んできた新羅・高麗仏像は、韓国国内に残っていれば国宝に指定されるほど価値が高い作品だと、専門家は評価している。仏像2点の価値を金額に換算すれば数百億ウォンにのぼると推定される。
海神神社に保管されていた高さ45センチの銅造如来立像は、統一新羅時代の8世紀に韓半島で作られたと推定される。当時流行した如来立像の中でも秀作であるうえ、保存状態がよい。いつ、どのような理由で日本に渡ったかは不明だが、1974年に日本で重要文化財に指定されている。重要文化財は韓国の宝物に該当する等級だ。当時、日本国内で1億円と鑑定されたという。
仏像専門家である東亜大博物館のチョン・ウンウ館長(56、女性)は「ボリューム感があり、法衣のしわがよく表現された8世紀統一新羅時代の仏像の典型的な姿をしながらも、同じ時期の他の仏像(高さ20-30センチ)より大きいのが特徴」と説明した。
観音寺にあった金銅観音菩薩座像(高さ60センチ)は制作年代と場所が分かっている。仏像を作る際に内部に入れておいた発願文に、高麗末の1330年に瑞山浮石寺で制作されたことが明記されているからだ。この仏像は長崎県指定の有形文化財に登録されている。
チョン館長は「似た時期の仏像のうち年代が正確に分かった仏像は、1333年に作られて、現在は国立中央博物館に保管されている銅造菩薩立像2点など数えるほどしかない」とし「身体の表現など作品性が優れ、対馬に残っている韓国の仏像の中では最高レベルの作品」と評価した。
両仏像は盗まれるまで、普段は一般人が接近するのが容易でないところに保管されていた。ファン・ベクヒョン対馬研究院理事長(63)は「銅造如来立像は海神神社境内の左側の2つの鉄門を通過しなければ入れない宝物庫に所蔵されていた。観音菩薩座像は観音寺本殿にあったが、普段は施錠されていて一般人が簡単には見ることができなかった遺物」と話した。
これら仏像が韓国から日本に伝来したのか、それとも略奪または取引で搬出されたのか、正確な経路は確認されていない。ファン理事長は伝来の可能性が高いとみている。ファン理事長は「過去、対馬は韓半島と往来が多かったが、僧侶が護身仏または布教を目的に仏像を渡した可能性がある」と話した。
これに対しチョン館長は「観音菩薩座像が作られた年代は1330年だが、20年後から外敵の侵略が本格化した」とし「瑞山などは倭寇の侵略が激しかった地域の一つで、略奪の可能性も排除できない」と述べた。
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記事入力 : 2013/02/01 09:35 朝鮮日報
韓国仏教の最大宗派「盗難仏像の返還は慎重に」
韓国の窃盗グループが長崎県対馬市の寺社で仏像2体を盗み、韓国国内に持ち込んだ事件をめぐり、韓国仏教の最大宗派「曹渓宗」は先月31日、論評を発表し「韓国に持ち込まれた聖宝(仏像)の返還については、徹底した調査を通じて慎重に決定すべき」と主張した。
曹渓宗は同日、総務院文化部長のチンミョン僧侶の名義で発表した論評で「この金銅菩薩(ぼさつ)坐像は、腹蔵品の記録を通じ、高麗王朝時代の1330年代に忠清南道瑞山の浮石寺で作られたことが明らかになった仏教の聖宝。韓国政府に対し、文化遺産が日本に持ち出された経緯や日本側の所蔵主が入手した経緯を徹底的に調査・究明することを要請する」と訴えた。
李泰勲(イ・テフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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記事入力 : 2013/01/31 11:03 朝鮮日報
仏像盗難事件、日本への返還めぐり意見分かれる
韓国の窃盗グループが長崎県対馬市の寺社で仏像2体を盗み、韓国国内に持ち込んだ事件で、日本への返還をめぐり学界で意見が分かれている。仏教美術史学者の文明大(ムン・ミョンデ)東国大学名誉教授(73)は、2体の仏像のうち観音寺所蔵の「観世音菩薩(ぼさつ)座像」について「倭寇(わこう)により略奪されたことはほぼ確実だ」と主張した。同氏は「信者から布施を受け多額を投じて作った仏像を外国に寄贈できるというのか。常識的にあり得ない」と指摘。「1980年代初めから何度も日本でこの仏像を調査し、『対馬調査報告書』『高麗・朝鮮仏教彫刻史研究』などの論文で、この仏像が略奪された文化財だということを示してきた」と述べた。
文名誉教授が略奪された文化財と主張する観世音菩薩座像は、像内から「高麗国瑞州浮石寺」「天暦三年」などと書かれた結縁文が見つかっている。瑞州は忠清南道・瑞山の昔の名前で、この仏像が瑞山の浮石寺で1330年に作られたことを意味する。文名誉教授は「観世音菩薩座像は浮石寺極楽殿の阿弥陀三尊像の脇侍(信仰の中心となる中尊の左右に置かれる菩薩)として作られたと推定される。もう1体の脇侍となる勢至菩薩の仏頭も観音寺にあることから、三尊像が同時に略奪されたのだろう」と主張している。
一方、東亜大博物館のチョン・ウンウ館長(57)は「略奪説はさまざまな可能性のうちの一つにすぎない。高麗王朝時代の後期以降、日本へ仏像を販売・寄贈するなど交流が盛んになったため、証拠がなければ『略奪物』とは断定できない」と反論した。チョン館長は2000年以降、何度も観音寺を訪れ観世音菩薩座像を研究してきた。08年に共著で出版した『西日本地域 韓国の仏像と仏画』で、この仏像について取り上げている。
クァク・アラム記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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対馬の盗難仏像 韓国仏教宗派「日本返還に反対」
2013/02/04 18:35 KST文字拡大 文字縮小印刷 つぶやく
【瑞山聯合ニュース】長崎県対馬市の寺社から仏像2体が盗まれ韓国に持ち込まれた問題に関連し、うち1体が製作された忠清南道・瑞山市を中心に仏像の日本返還に反対する声が上がっている。
2体のうち「観世音菩薩坐像」(長崎県指定有形文化財)は瑞山市の浮石寺でつくられたことが分かっている。
韓国最大の仏教宗派、大韓仏教曹渓宗の瑞山市住持評議会は4日に声明を出し、「文化財の不法略奪、不法流出、盗難経行為ついては、歴史的・時代的状況を遡及(そきゅう)して適用すべきだ。窃盗団は法に従い厳重に処罰されるべきだが、仏像は過去の(朝鮮半島からの)流出経路が明らかになるまで日本に返還してはならない」と述べた。
声明はまた、韓日両国の合同調査団によって仏像の伝来過程を明らかにするべきだと述べた上で、「調査の間は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の仲介を通じて、遺物を第三国に預けることを検討すべき」と主張した。
韓国政府に対しては、「ギリシャやトルコ、エジプトなどと連携し、国連レベルで積極的に文化財返還のためのコンセンサスづくりに乗り出すべきだ」と強調した。
http://blog.goo.ne.jp/admin/editentry?eid=1ff5db4fa24f1fefff8dbce0a0e78bc5#
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kj8899